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四天王襲来

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四天王襲来
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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・悪しき軍勢を止めろ2

 二階堂 壱星は敵陣を睨む。

(ホブゴブリンの数を減らせば、砦が陥落する危険は低くなる。北王国の騎士団が冒険者を頼って来たんだ。冒険者たちも共闘に値すると証明してみせるぜ)

 鍛冶師の職能で鍛え上げたミスリルランスLV6に加え、リングオブパワーLV1で筋力も引き上げた壱星が駆けだすと、エミーリア・ハイセルターの手によってLV7へとを強化されたブラッドブレードを握る一 政信もそれに続く。

「いくぜ! 一匹たりとも逃がさねぇ!」

 後方から敵陣を観察するエミーリアが、周囲での戦いを観察して見極めたホブゴブリンの特徴を二人へと伝える。

「ホブゴブリンは狡猾で徒党を組むわ。連携を崩してやるのが一番有効そう。それと、ホブゴブリンはトロールと違って少し知恵がある。戦闘経験値を積ませないようにしないとね」
(魔王軍は二つの関門を突破して勢いそのままに襲来するはず。なら……)

 魔力活性薬LV2を飲み、タイダルウェイブLV11で津波を引き起こしながら、近場の味方へ声を上げて警告する。

「広範囲魔法を放つわ! みんな、射線から離れて!」

 土塊を巻き込んだ津波が敵を押し出し、ホブゴブリン同士の連携を絶ち切っていく。
 エミーリアは油断なく構え、風にはためくイーリスローブLV9で魔力を高める。
 ブレイズソードLV7を発動し炎の剣を生み出すと、そのまま炎の剣を振るいホブゴブリンたちを薙ぎ払っていく。
 エミーリアの放った津波に紛れるように、壱星はバードライムトラップLV3のトリモチを散布していた。
 トリモチに捕らわれて動きを鈍らせたホブゴブリンに対し、政信と共に突撃する。

「行くぜ、一」
「ああ」
(王都前最後の砦、まさに背水の陣と言ってもいいだろうな。魔王が復活した現状、北王国が甚大な被害が出るのは痛手のはず。知能が高い奴らを蹴散らすのは急務だ)

 リングオブパワーLV1で筋力を強化し、政信は魔力を帯びたブラッドブレードLV7を走らせる。
 刃にはパラリティックポイズンLV5の麻痺毒が塗られており、ホブゴブリンの鎧の隙間を縫って斬りつけることで麻痺毒を体内へ注ぎ弱らせていく。
 さらにワイヤードプレイLV7でホブゴブリンの足を払い、向かってくるホブゴブリンを転ばせていた。壱星が散布していたトリモチで鋼線を固定し、予め張り巡らせていたのだ。
 接敵した壱星はアクセラレートLV7で加速してホブゴブリンの攻撃を避け、その瞬発力を活かして自らの手で研ぎ澄ましたミスリルランスLV6で穿つ。

「こいつもついでにサービスだ!」

 政信が麻痺毒を与えた敵へとさらにトリモチを飛ばし、動きに二重の制限を与える。
 獣の嗅覚を活かして敵陣形の変化を察知しつつ、囮として壱星はトロールを引き付けていた。
 棍棒が打ち下ろされ、地面が陥没する。

(なかなかのパワーだな……だが!)

 政信の麻痺毒で動きが鈍ったホブゴブリンを、エミーリアが火炎放射によって焼き尽くしながら風の声に耳を澄ませる。

(壱星がトロールと会敵……。包囲は……今のところ大丈夫そうだけれど、早めの行動を心掛けましょうか)

 エミーリアは天技:無間の闇Lv1を発動し、ホブゴブリンたちから視覚と聴覚を完全に奪い取った。
 その間に政信はホブゴブリンの出鱈目な攻撃をアンティシペイトLV10で見切りつつ、鋼線を使って転ばせたホブゴブリンの体すらも足場にして跳躍する。

(エミーリアが天技を発動したな。なら……)

 政信も天技である雷装纏身Lv1を発動し、雷の力をその肉体に宿す。
 籠手と脚甲を創造、具現化し、疾風の如き速さを実現させる。

「エミーリア、魔力ポーションを。魔力切れが一番にまずい」

 その速度でエミーリアに素早く近づき魔力ポーション(大瓶)LV2を分け与えてから、向かってくるホブゴブリンを次々と蹴散らしていく。
 敵の動きを阻害しつつ、壱星はホブゴブリンの数を減らすことに尽力していた。
 トロールの攻撃は一貫して回避しながら、その足元にはトリモチを放っている。

(これで少しは他の連中が倒しやすくなるはずだな)

 トロールの周辺にリーフリットの張ったメイズフォッグLV9による濃霧が漂ってくる。
 舞花のスチールピストルLV7による銃撃でトロールの厚い脂肪が削られていく。

(少しでも皆さんの助けに……!)

 魔力ポーション(大瓶)LV2で回復しながら、ノーンのマテリアルガードLV6による結界を展開。トロールの一撃で砕かれつつもその威力を大きく減ずる。

「今だよ!」
「もらったわ!」

 エリカが分身体と共にシャイニングビームLV5の光線を一斉掃射し、見事にトロールを打ち倒す。
 リーフリットは天技:プレビューLV3でこの先に起こることを予見していた。

「……よし、これで戦いの趨勢は決したみたいだね。四天王も気になるけど、そっちはそっちの冒険者に任せよう」

 冒険者たちは四天王がまだ健在であることを気にしつつも、残り僅かとなった魔物を駆逐していくのであった。
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