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四天王襲来

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四天王襲来
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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■プロローグ■


――“北王国”第三の砦

「「「我ら四天王は、復活された魔王様への手土産としてこの地を謙譲する! 抵抗するならば容赦はしない!」」」
「……」

 四天王を名乗る五人組の魔族が、ビシッとポーズを決めながら口上を述べる姿を“抜かず”のネーベルは静かに見据える。

「「「我ら四天王は、復活された魔王様への手土産としてこの地を謙譲する! 抵抗するならば容赦はしない!」」」
「……」

 何も反応がない事に首を傾げた四天王は、ひとつ咳払いをすると一言一句違わず同じ口上を発する。が、やはりネーベルは何も答えずただ見据えるのみ。

「「「……我ら四天王は――」」」
「いや、名乗り口上はもういい」
「聞こえているのなら反応くらいしたまえ! 寂しいじゃないか!」
「そうよそうよ! わー! とか、おー! とか言って平伏しなさい!」

 ネーベルとしては、魔族の実力がどれほどのものか見定めようとしていただけであり、口上には全く興味はなかったのだ。ある程度の実力を推し測ることができると、なおも口上を続けようとする四天王を制する。
 テンペスタス・シルフィードマーレ・ウンディーナが口々に抗議の声を上げているが、それも些末な問題だ。重要な事は四人――否、五人が迸らせる膨大な魔力。
 ふざけているように見えるが、砦二つを落としてきたとは思えないほどに満ち満ちており、名乗りを上げる時も決して隙を見せず、攻撃を仕掛けられたら即座に反応して迎撃できるようにしていたのだ。
 やはり、四天王を名乗るだけあって実力は確かなのだろう。もし、ネーベル自身が戦うのであれば、奥の手を出した上で死力を尽くさねばならない。
 四天王がどれほどの力を持つのか。おおよその力量を見極めたネーベルは、くるりと踵を返すと後ろに控えていたルローニに後を任せる。

「冒険者のお手並みを拝見させて貰おうか」
「……承知」

 ネーベルにその場を任されたルローニは、一歩前に出ると腰に佩いた刀を抜き正眼に構える。
 解き放たれた冷徹な殺気は、ルローニ自身が一本の研ぎ澄まされた刀であると錯覚してしまうほどであり、四天王側もそれを機敏に察知してすかさず武器を構える。

「なるほどねぇ。俺様の相手はてめぇか……」

 燃え上がる炎を拳に集めたイグニス・サラマンドラに、威嚇するように両腕を上げるテッラ・グノーム。他の四天王もそれぞれに武器を構えるが、ルローニを始めその場に集った冒険者たちは怯むことなどしない。

「……参るッ!!」

 裂帛に気合と共に走り出したルローニに続いて冒険者たちが四天王へと向かっていき、北王国の存亡を賭けた四天王との戦いが幕を上げるのだった。


■目次■


プロローグ・目次

【1】北王国騎士団の負傷者対応
暗雲を駆ける
晴れは来るか

【2】ホブゴブリン・トロールの軍勢と戦う
悪しき軍勢を止めろ1
悪しき軍勢を止めろ2

【3】四天王を倒す
燃え盛る闘志、四天王イグニスを討て
美しき旋風、四天王テンペスタスを討て
暗黒の刺客、四天王アートルムを討て
流麗の水使い、四天王マーレを討て
静謐なる巌、四天王テッラを討て1
静謐なる巌、四天王テッラを討て2

エピローグ
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