序章
「では、少しだけ」
「どこにする?」
「どこでも」
「じゃあ、あそこの茶屋にしましょ」
“魔天七十二殺王”ロノウェが
宝山 陽雄の肩越しに視線を向ける。
振り返って見据えると、一軒の平屋に小さい看板がかかっていた。
「わかりました」
向き直って応じると、「おーい!」と声がする。
視線を上げると、御魂闘士や荒神たちが菊海の肥後海路道に集結しようとしていた。
「あ、先輩!」
「もう戻ってきたのね」
ロノウェは皆が集まるなり、改めて話す。
「今、陽雄くんとあそこの茶屋でお話ししましょうって話してたんだけど、あなたたちはどうしたい?」
目次
第一章:また脱がされる
記念と手合わせのお誘い
四回目のお着替え
遠慮してよかった
第二章:“魔天七十二殺王”ロノウェ帰国前
復興兼食の準備
他国の存在
一人のヒトとして
海熊の誘い
あの青い鎧を着た強化殺王闘士の名前
牛乳キメて胸育てる
帰りは鑑じゃなくて勘
米良市房山登山
肥後の荒神<1>
肥後の荒神<2>
強化殺王闘士“ラン”との再会
“魔天七十二殺王”ガミジンの遺言
おにぎり試食会
狗涅国って米食なんよ
お茶菓子早食い競争
肥後甘味屋巡り
別れのポニテ
第三章:肥護府復興
豊穣神クシナダを信じて
優善の復興名物開発
浮土のために働く家族神
影を照らすは……
復興と、豊穣神クシナダと
米と鞭
高千穂を望む
おやすみと言える日常
終章