■プロローグ■
――リュクセール王国、カムベラクル近郊
ユーフォリア王女と
シルヴィヤンカ、
ヴォルデ・リースは、フェゼルシア天馬騎士隊と竜神官隊、傭兵団「紅玉団」と占星魔術士隊を率いてカムベラクル近郊へ到着すると陣を張った。
「カッサはロニキスに任せるが、カムベラクルを取り戻すことができれば、リュクセールから神聖セレスティア皇国軍を撤退させることができる」
神竜の加護を失ったリュクセール王国が脆いことを、ユーフォリア王女は体験した。
そして傭兵やナイトアカデミー生徒たちと共に、時にはリュクセール王国軍と、時には神聖セレスティア皇国軍と戦いここまで来たのだ。
「あの言葉、本当なの~?」
「ああ、本当だ。ヴォルデをはじめ、わたしに付いてきてくれた者に責が及ばないよう、此度の戦の全ての責はわたしにある、とエイブラムに告げるつもりだ」
(ついにエイブラム王と会われる覚悟を決められたのですね)
ヴォルデは先程の演説の内容を聞いた。
その決意は変わらないが、変わったのは今まで会おうともしなかったエイブラム王に会って告げる告げる、ということだった。
シルヴィヤンカは内心で驚きつつ、
2人の王女のように、リュクセールを2つに割らないことを祈っていた。
■目次■
プロローグ・目次
【1】カッサを奪還する
カッサ奪還1
カッサ奪還2
カッサ奪還3
カッサ奪還4
カッサ奪還5
カッサ奪還6
カッサ奪還7
カッサ奪還8
【2】サンブルカスを奪還する
1.開戦前(1)
2.開戦前(2)
3.海と陸の間で
4.突入(1)
5.突入(2)
6.突入(3)
7.誇り高き戦い
【3】ユーフォリア王女の身辺を警護する
“ブランコスモス”の影
噂の出どころは?
襲撃の想定
FRONT LINE
この先を見据えた選択
エピローグ