■プロローグ
――フェスタ、地下レッスン室。
湿気や導線の悪さであまり使われることのないその部屋で
烏扇と
ユニ、
真蛇、そして
クロノスの4人は隠れ潜んでいた。
「クロノスさん、お菓子食べる?」
「い、いい……です」
「もー、なんで敬語なのー」
「……もう少し緊張感を持て」
ユニがキョドるクロノスをお菓子でつつくのを横目に、真蛇はゲーム機を触っている。
それはそれで緊張感がない光景のようだが……。
「……まずいな」
「何がだ?」
烏扇が尋ねると、真蛇は表情を変えずつぶやいた。
「信じるしかない――か」
「フ……そうか」
何を得心したのか、烏扇も微笑む。
果たして、アイドル達は彼らの居場所をつかめるのだろうか――。