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≪セレクター編≫ブラフマンの断片

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≪セレクター編≫ブラフマンの断片
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【3】激戦の後

 残されたグレムリンの遺体へシャーロットとアレクス、行進が歩み寄る。
 サイコロジカルでグレムリンの行動を分析し、フールドリーマーで独自の解決法を模索していた行進だったが……彼の出した結論は『グレムリンの中にパーター、ペーターの残滓は残っていない』という物で、人に戻す方法も思いつくことは叶わなかった。
 それを伝えても尚、シャーロットは諦めない。一縷の望みをかけてグレムリンの蘇生を、パーターとペーターに戻すことを試みる。「いくよ……!」
 コネクトオールマイティでグレムリンと接続。白狼のユキちゃんに協力してもらってダブルアバターズリヴァイブを発動させる。さらにアレクスもタイミングを合わせ、朱華法衣の霊力を全て注ぎ込んだ布瑠の言で蘇生を試みる。
「勝手にウェンディが死んだと勘違いしやがってよ……信用もできねぇ奴の仲間になろうとしてこの様か。ほんとに守りたかったんなら、根性見せやがれ!」
「戻ってきて……パーターちゃん、ペータ―ちゃん!」
 
 行進の見立て通り、グレムリンの中にパーターとペーターの精神は残っておらず、完全に消滅していた。
 その為、いくら蘇生術を受けようともグレムリンは身体の傷が癒えるのみ。二度とその目を開くことは無い。
 だが……サヤの血を完全に浄化されていたグレムリンの遺体は、徐々に縮み始める。
 やがて術の効力が消えると、グレムリンは元の……パーター達によく似た少年の姿になってその場に横たわっていた。
 
「駄目……かぁ……」
「でも、人の姿に戻すことは出来たじゃねぇか」
 座り込んだシャーロットの肩をアレクスがそっと叩く。
「今回はちゃんと連れ帰らないとな」
「そう……だね。ウェンディちゃんの所で、眠らせてあげなくちゃ」
 
 遺体を担ぎ、シャーロット達はウェンディの所へ向かう。
 大切な仲間の遺体を返す為に。もう二度と、その身体が悪意ある者に利用される事のないように。
 
 
 
 ***
 
 
 
「……この辺り、妙な気配がするな」
 ふいにデュランダルが足を止める。彼女の視線の先には、渋谷駅の入口があった。
「すまん、ちょっといいか」
 ウォークスがデュランダルに駆け寄る。どうやら彼の広域魔力探知にも何か引っかかったらしい。
「恐らく地下のようだが、妙に大きな反応がある。だがそれがどういう物かまでは分からなくてな……」
「ならとりあえず地下に行ってみる……いや、やっぱあんた達だけで行ってくれ。そこのあんた、コイツを任せたよ」
 唐突にデュランダルは是空を瑛心の方へ押しやると、大剣を捨てて背を向けた。
「ここに来る事無く倒される……なんて、さすがになかったか」
 そこに居たのはサヤだった。いつの間に、ここまで来ていたのだろうか。
「そこをどいてもらおうか?」
「そう言われて易々と通すと思うか? ほら、早く行け!」

 ウォークスと瑛心、正義、タヱ子は是空を連れ、急いで渋谷駅の中へ。そのまま地下への入り口を探す。背後で轟音が鳴り響き、建物が大きく揺れた。デュランダルとサヤが戦っているのだろう。
 駅内部にも鬼もどきはいたが消耗を気にしている状況でない今、此方の現実と想像の彼方で全力を出したタヱ子と正義が一斉に攻撃を仕掛け、素早く打ち倒す。
 地下への階段を見つけ駆け降りると、そこには何もない暗闇が広がっていた。ただ暗い訳では無く、光が届いているのに何も見えない。どうやら地面はあるらしく、恐る恐る足を踏み入れ、前へ進む。
 
 そのまま進むと、ふいに視界を光が覆い尽くす。あまりの眩しさに目を閉じ、やがて目を開くと周囲には星々が点在する宇宙のような空間が広がっていた。
 
「おお、これが……!」
 是空が感嘆したように声を上げる。
 
 彼らの目の前に現れたのは、巨大な光の塊。特異者達に呼応して認識できる姿となった、三大神の力そのものであった。

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