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≪ロボティクスウォー≫撃墜された飛空艦を守れ!【連盟】

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≪ロボティクスウォー≫撃墜された飛空艦を守れ!【連盟】
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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飛空艦の確保




 墜落した飛空艦に半ば陣取る形で抗戦するバンディッツが厄介だ。あまり苛烈な攻撃を加えれば、積荷に被害が出る可能性があるため、丁寧に攻撃する必要がある。そのためにはもう少し包囲を狭める必要があるのだが、バンディッツの必死の抵抗でなかなか近付けない状況だ。
「一気に追い詰めるには、注意を引き付けなきゃな。得意だ、そういうのは……!」
 行坂 貫はそう言うと、多数の敵に怖気づくこともなく歩を進めると、『トラジェディ』を歌い始めた。
「さぁ、ライブの時間だ」
 悲しい旋律や気が滅入る歌詞をまともに聴いたバンディッツは、注意力を落としていく。狙うべきは貫なのは明らかだというのに、誰に狙いを定めるべきかもわからない様子だ。
 その機に乗じ、貫は単身で突っ込み、特に注意力を落としている敵に蹴りを加えて気絶させると、追撃の『ララバイ』を歌い始める。疲れ切った身体に眠気を誘う歌を聞かされ、バンディッツたちは目に見えて行動が鈍り出す。その全てを眠らせるには至っていないが、飛空艦に陣取るバンディッツの大半は弱体化できただろう。
 その好機を見出した仲間たちは、一斉に行動を開始する。
「皆さん、張り切ってお仕事を完遂しましょう!」
 優・コーデュロイは貫の歌に合わせるように『鼓舞踊』を行い、仲間たちの気力を高める。
「いい歌だったわ! あとは任せなさい!」
 優の強化を受けていの一番に斬り込んだのはルージュ・コーデュロイだ。ルージュは明らかに動きを鈍らせているバンディッツに狙いを定め、『ツインビームダガー』で斬り込んだ。
 ルージュはすぐに他のバンディッツからの銃撃を受けることになるが、『二挺銃器』で扱うツインビームダガーによる切り払いで銃弾を躱し、その場にとどまることで他の仲間たちが近付きやすい状況を作り出した。
「はーい、到着! ほら、泥棒はとっとと出てった出てった! 未練がましい男は嫌われるよ?」
 次に飛空艦に辿り着いたのは紫月 幸人だ。幸人はそう言いながら未だ飛空艦から離れようとしないバンディッツに『ツインビームダガー』で斬りかかり、追い払おうとする。しかし、バンディッツもたかが三人が乗り込んで来た程度で退くつもりはないようで、徹底抗戦の構えを取る。
「さて、アリスちゃん聞こえる? まだ完璧じゃないけど、飛空艦には着いたよ。確保する物はどんな物? どの辺にある?」
 幸人は戦闘を行いながらアリスと通信。確保すべき対象が飛空艦のどの辺りにあるかを問い、確保に動こうとする。
『確保は私が行いますので、皆さんは“バンディッツ”の排除をお願いします』
「……ふーん、了解だよ」
 アリスの回答に、幸人は違和感を覚える。どうやら、アリスはここにいる誰にも新型機の情報を渡すつもりはないらしい。
(信頼されていないってわけではなさそうだけど、まぁ、新型機だしね。パンドラの箱は下手に開けない方がいいし、仕方ないか)
 幸人はとりあえず、アリスの指示通りバンディッツの撃退に動く。
「お三方のお陰で進みやすくなりましたね」
「あぁ、このまま飛空艦を拠点としてバンディッツを撃っていくぞ!」
 ルージュと幸人を前衛として、後衛に構えるのはスレイ・スプレイグ信道 正義の二人。二人が構える位置は、『金目のものの匂い』によって見出した位置だ。そこには重要なものが隠されており、恐らくバンディッツたちも狙って来るところだ。最重要かどうかはさておき、守るべき位置と言える。
 前衛のルージュと幸人はスレイと正義の立ち位置を見て、自身の戦うべき位置を把握。ここを拠点に、迫り来るバンディッツの迎撃を開始する。
 スレイは『スネークウォーク』で狙いを固定したまま防衛位置周辺を移動しながら『ビームサブマシンガン』で敵を牽制し、前衛が仕留めるお膳立てに注力する。この際、逃げようとするバンディッツの退路を断つような射撃も行い、可能ならば足を狙うことで完全に動きを封じに掛かる。
 スレイに役割としては仲間の援護ではあるのだが、敵を撃退するのに手が足りなかった場合は、不意打ち気味に『颯の脚甲』の力を使い、肉薄した上で『銃把打ち』を見舞い、気絶させるという強引な方法も取る。バンディッツの数を減らすことが現時点では戦いを終わらせるのに肝要なことなため、スレイもやや積極的に攻めている。
 対して正義は防衛位置を俯瞰できる位置につき、そこからほぼ動かず『アサルトライフル』による『ピンホールショット』で銃撃を加えることで敵の接近を防いでいる。狙うべき敵は『察気』で見出し、遮蔽物を活かして近付いて来る敵をも見逃さない構えだ。
 念のため、接近された際のために『体術』の準備もあるが、前衛の活躍もあってバンディッツはほとんど近付けていない。ほぼ確保できたと言っていい状況ではあるが、バンディッツが諦めないのであれば戦闘を続行せざるを得ない。
(ここまで来ても諦めないとは……意地になっているのでしょうか)
 戦闘開始時に味方を強化して以来、『エレクトロマイン』をバンディッツの行く先に設置して行動を妨害していた優もまた、少し積極的に攻めに回る。数の上で未だ不利と言える状況を覆すため、『烈風符』による『カバリング・ファイヤー』を実行。人数以上の手数で猛攻を加え始める。
 優の攻撃は前に出たいバンディッツの行動を妨害する効果もあり、動きを鈍らせた者から前衛の刃が、あるいは後衛の弾丸が到達し次々に倒れていく。
(もうほとんど勝負はついてるさ! それなら、例の物の確保といくさー!)
 まだ戦いが終わっていないが、リズ・ロビィは艦内の探索を開始した。当然、その目的は新型機だ。どこに隠されているかの目星はついている。恐らく、スレイと正義が『金目のものの匂い』で見出した位置の近くだろう。リズは密かにその位置へ向かうと、それらしい区画に到着する。
 すると、そこには既に先客がいた。
「おや、お仲間? 多分、目的のものはこの先だよ」
「私たちはとりあえず新型機を動かして、避難させようと思っているのですが……大丈夫なのかな」
 トスタノ・クニベルティフライア・ザインフラウの二人は、クールな賞金稼ぎの『金目のものの匂い』で新型機の位置を突き止め辿り着いていた。その目的は、当然新型機の確保ではあるのだが、どちらかと言うと知的好奇心が勝っており、とりあえず動かしてみたいと考えているようだ。
「何も奪って逃げようってわけじゃないんだ。戦いが終わったらアリスに返すよ。でも、それまでの間はイジらせてもらうよ!」
 トスタノはお宝を目の前にしてテンションが上がっており、連れてきたASに青春を捧げた少女と一緒にワクワクが止まらないと言った様子だ。
「ま、まぁ気持ちはわかるさ。それじゃ、協力と行くさ!」
 リズとトスタノは『ライトアナライズ』で格納庫と思しき部屋の扉を『ロック解除』しようと『集中力』を発揮し、厳重なセキュリティをハイペースで突破していく。飛空艦は墜落しても、この辺りのセキュリティが生きているところを見ると、新型機は相当な価値のあるものなのだと素人でもわかる。
 フライアは不意を打たれぬよう、『アサルトライフル』を構えて敵の奇襲に備えている。まともに攻められれば戦えるのはフライアしかいないため対応は仕切れないだろうが、それもリズとトスタノが新型機に乗るまでの辛抱だ。乗ってしまえば、生身のバンディッツに新型機をどうこうする手段はなくなる。
(頼むから、誰も……って!?)
 格納庫と思しき部屋の扉のロックが解除される中、フライアはこれ以上なく最悪の状況が迫っていることに気付く。
「社長!! 伏せてください!!」
「な、なに!?」
 フライアがそう言った直後、彼女の周囲にガトリング砲による砲撃が行われた。それは明らかに、この場にいる仲間たちやバンディッツが所持している兵器の類ではなく、アーマードスレイヴ等の機動兵器から行われたものだった。
 そして現れたのは、アリスの駆るガトリング砲を搭載し、地面を疾駆する『アーマードスレイヴ』だった。
『そこまでです。私の依頼は“バンディッツ”を倒すまでで、そこから先は入っていません。それ以上近付かないでください』
 依頼主からガトリング砲の砲身を向けられ、リズは両手を上げる。
「……当然のことですね! 勿論承知いたしております。どうか今後も、我々トスタノゼネラルカンパニーを御贔屓ください」
 逆にトスタノはあっさり引き下がり、そそくさと離れていく。
 先程紫月 幸人がわざわざアリスに連絡を入れて確認したように、トスタノたちへの依頼はあくまで【“バンディッツ”の排除】であり、新型機の確保は依頼に含まれていない。
 明らかに依頼を曲解しすぎたと悟ったトスタノは、すぐに引き下がったのだ。
(“好奇心は猫を殺す”っていうけど、味方でも裏切ったら容赦なく引き金を引ける、怖い女さー……だからこそ、連盟の盟主をやれていると思うんだけどさー)
 リズがその場から去ったちょうどその時、飛空艦の外での戦いも終わったようで、戦闘音が止んでいた。戦闘していた者たちはどうやら全てのバンディッツを掃討したようだ。
「丁度良かった。お仕事終わったよ、アリスちゃん。そっちも新型、確保できたみたいだね」
「お疲れ様です。皆さんのおかげで、無事に新型機は守り通せました」
 幸人がアリスに任務完了を報告する。幸人はまた、その手にまだ息のあるバンディッツを拘束していた。
「こいつは盗んだ物を貯めこむ拠点を教えてくれるんだってさ。その代わり、命は助けてくれって」
「……承知しました。報酬は、少し多めにお支払いしましょうか」
「いや、いいよ」
 幸人は暗に貸しを作る。が、この貸しをアリスが認識してくれるかは微妙なところだ。
 とにかく、一行はバンディッツを撃退し、新型機の確保に成功した。



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