クリエイティブRPG

創世の絆~オーバーチュア~

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創世の絆~オーバーチュア~
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■エピローグ

こうして。
月へ向かう契約者たちの訓練は無事完了し
ニルヴァーナへ向かう準備は整った。

しかし、鏖殺寺院のロケットも離陸を果たし
月へ向かっている。

その戦いはさらに月面へともつれ込むこととなるだろう。

そしてラッコに捕まったたいむちゃんは
契約者たちの活躍により、無事救助されたのであった。

■ □ ■

――ハワイ、宇宙基地。

無事着陸を果たしたシャトルから、高根沢陽子が降りる。
彼女はいかにも有名人っぽいサングラスと帽子を身に着け、訓練の後とは思えないいでたちをしていた。

「ピコ姉~! よかった!」

陽子の妹、高根沢理子が出迎える。

「生きてたですぅ」

地上から訓練をサポートしていたエリザベートも、そのほっと息をついた。

エリザベートは、陽子が訓練から生還できるようフォローしてあげてほしいという
理子の頼みもあり、契約者たちと協力して守っていたのだった。

「まあ一応、助けてもらったことにはお礼を言うときますけど……」

とつっけんどんな態度をとる陽子に対して、
理子はスマートフォンで配信のアーカイブを再生した。

『嫌ーーー! 死ぬ、死ぬってこんなの!』

そこには悲鳴を上げるインフルエンサー・P子様の映像が映っている。
陽子の訓練の様子はモーションキャプチャーで収録、動画サイトで配信されていたのだ。

「アーカイブ流さんといてくれる!?」

「パートナーもいないのに無茶して……心配したんだからね」

「余計なお世話どす。
 
 ともあれ、生き残ったんやから訓練は終わりやし
 うちもニルヴァーナに行かせていただきますから!」

「あんな状態で!?」

もちろん、訓練を終えたのは他人に助けられてのことだ。
だがパートナーがいないといっても陽子も契約者である。

理子でさえ、陽子の志願を止めることはできないのである。

(そもそも、今までシャンバラに直接干渉してこなかったピコ姉が
 なんで今になっていきなり……?
 
 流行ってるからだけじゃない、何か考えがある気がする……)

横暴でムチャクチャな陽子の行動。
幼い頃から理子はそれに苦しめられてきたのだから分かる。

何か裏があるのだ。理子は勘ぐらずにはいられないのだった。


■ □ ■


――樺太の宇宙基地。

「たいむちゃん、なんでこんなところに?」

無事救助されたたいむちゃんに、瀬蓮が問いかけた。

「私は……ニルヴァーナへ帰りたいの。
 そして時を越えて、この時代へ飛ばされた理由を確かめなくちゃいけない。
 だから――」

と、イコンに登場したたいむちゃんが、
シリアスに何かいいかかけた瞬間であった。

――カチッ!

――ドォォォン!!

そのとき。
ラッコとの戦いで回収した鉱石をラッコが手癖でつい掴んでカチカチしてしまったのだ。

鉱石から散った火花が引火し、
たいむちゃんのイコンに装備されていたゆるチョバムアーマーが反応。

「エ、エッ……!?」

たいむちゃんのイコンは、炎を吹きながら天高く昇っていき――
そのまま見えなくなってしまったのだった。

――ズドドドドドッ!

■ □ ■

――シャンバラ王国の月面基地。

「鏖殺寺院のロケットが飛び立った……。
 次の戦場は月面、ということかしら」

月面へと近づくロケットと爆発したイコンをモニターしながら、
環菜はそうつぶやいた。

正直ロケット一基で運べる戦力など限られているが、
鏖殺寺院も何か方法を考えているに違いない。

しかし、考えあぐねても仕方ない。
今は契約者たちがニルヴァーナに行くための準備を整えるだけだと環奈は結論付けた。

「ニルヴァーナは未知の世界――
 かつてない危険が待ち受け、安定した往復は不可能。
 だからこそ契約者たちを選ばなくてはならなかった」

それはすなわち、
校長たちはニルヴァーナに行くことができない
ということを意味していた。

環奈の目の前のモニターには月面にあるゲートが移っていた。
それが地球からニルヴァーナへ向かう、唯一の方法であった。

【創生の絆へ続く】

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担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『クリエイティブRPG』運営チームです。
「創世の絆~オーバーチュア~」のリアクションをお届けいたします。

トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、
リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。

今回のシナリオ結果についてはエピローグをご覧ください。
また今回のリアクションの結果、以下の皆様に山のアーガマーハがプレゼントされます!
※リアクション公開に合わせてプレゼントは完了しております!

苺炎・クロイツ(SAM0044246)様
スレイ・スプレイグ(SAM0065869)様
空音 見透(SAM0071100)様
シャーロット・フルール(SAM0071244)様
草薙 大和(SAM0007867)様
十文字 宵一(SAM0071082)様
乙町 空(SAM0027375)様
邑垣 舞花(SAM0037114)様


また、今回の結果を踏まえまして、

・8月より創生の絆が本格スタートします!

今後とも『クリエイティブRPG』をよろしくお願い致します!

最後に今回のリアクションを執筆したマスターからのコメントをお送りします。

担当:猫宮 烈
 『創世の絆~オーバーチュア~』【1】【2】【3】パートを担当しました、猫宮 烈です。
 皆さま、ご参加いただきどうもありがとうございました(ぺこり

 新章『創世の絆』序章ということで、それぞれのパートにおいて、これからの新しい冒険の始まりを感じられるように仕上げてみました。
 ……パートによっては感じられるか? といった内容かもしれませんが、それもまた蒼空Re.の魅力ということで……(汗


 【1】パートの大気圏突入戦闘訓練は、『生身』=『イコンに搭乗していない』と判断した上で判定を行っています。
 イコンは
 ・耐熱仕様(例外はあるが)
 ・推進装置持ち
 ・イコンを倒すだけの火力
 を有しているものですので、それを生身で達成するには相応の装備・スキルを必要とすると考え、判定及び描写を行いました。

 【2】パートの結果ですが、相手の本命であったロケット発射台対応メンバーが不足していましたゆえの結果となります。

 【3】パートの内容ですが……海中からハープーンを海面に浮かんでいる生物へ撃ったらどうなるか? と考えた結果、恐ろしく変な方向に行ってしまった気がします(汗
 【3】パート自体が(【1】、【2】パートと比較して)ギャグパートだと思いましたので……ダメですかね。


 皆さまにとって少しでも、楽しかった、と思ってもらえるリアクションであったなら、とても嬉しく思います。
 それでは、また。