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月魄供覧

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月魄供覧
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エピローグ 往古来今


 キュベレーの降臨によって、アクシス・ムンディでの戦いは唐突に終わりを迎えた。
 奇跡的に消滅を免れたマケドニア・キングダム艦隊の残存艦とMECは、わずかがチャックの誘導によってベンセルムⅣへと逃げ帰り、残りはラディア連合王国艦隊に投降した。
 キュベレーの姿は、現れた時と同じように忽然と消え去った。だが、四角いキュベレーの月は、その姿を顕わにしたまま、アクシス・ムンディ付近の空間にとどまったのであった。

★    ★    ★

『この映像は、今回の作戦の概要をお前に伝えるものだ。いちいち質問されてはかなわんからな。手短に要点だけを伝える。必要があれば、リピートしろ。
 そもそも、スフィアとは何だ?
 キュベレーの作った惑星と呼ばれているが、神々が大地を作るのは当たり前か? オルクスがテラホーミングマシンの一種だったことから考えても、スフィアは造られた存在だ。
 それを管理しているというキュベレーは、いったい何をしていた? 戦いを見ても素知らぬ顔をし、ただ楽しんでいただけではないか。
 アバルト博士もその同類だと考え、その末裔に喧嘩をふっかけたこともあったが、すでに両者は袂を分かっていたらしい。
 だからこそ、手を結んだのだ。
 人は魔力なしでも生きられる。私はそれをワラセアで実践してみせた。人はキュベレーなしでも、人はスフィアなしでも生きていけるのだ。
 それは、すでに過去のサクセサーが証明しているではないか。彼らはどこへ旅立ったのだ?
 我々も旅立つべきだ。世界はスフィアだけではない、この星系の外にも星々の世界はあるだろう。
 その星渡る技術を求めるには、航界惑星メガレンシアを手に入れる必要があったのだ。それによって、ベンセルム自体を別星系へと旅立たせることが可能なはずだ。
 だが、キュベレー教団の信者は、ワラセアにもスフィアにも多数いる。それらは、キュベレーの目でもあり耳でもあるのだ。
 それを欺くためには一切の作戦を知られるわけにはいかなかったわけだ。あくまでも、目標はスフィアのラディア連合王国の殲滅であり、そのためにアクシス・ムンディを狙っていると思い込ませる必要があった。
 私はメガレンシアを攻略するためのムルキベル砲の確保を、シュピールはそのための位置情報を解析できるシーカーの確保を、それぞれに分担した。もっとも、シュピールは、キュベレーの系譜を絶つために、その依代となるラディア王家を解体したかったようだがな。そのあたりは、私よりもシュピールの秘書であったナナにでも聞け。
 いずれにしろ、今後のことは自分自身で決めろ。すでに自立しているのだろう? なら、それを証明してみせろ』
 キリュウ・ヤスハラの受け取ったデータに含まれていた動画は、そこで終わっていた。
「証明してみろと言われても、親父は俺に何をしろと言っているんでしょうか」
 データを解析してもらうために寄ったグランディレクタ共和国で、キリュウ・ヤスハラはエーデル・アバルトに訊ねた。
「さあ、それこそ、自分で決めることじゃないのかしら。そうそう、ナティスさんから連絡があったけれど、のばしのばしになっていたエクセリア女王のキュベレー引き継ぎの儀式、いよいよ実行されるらしいわよ」
「それって……」
 嫌な予感がして、キリュウ・ヤスハラはエーデル・アバルトに訊ね返した。
「肉体の限界が近いらしいキュベレー神が、聖女の肉体に自身の精神、それとも魂かしら。それを移す儀式のことね。キュベレー神は、長年その方法で現し身を生きながらえさせてきたという話だわ。技術的には、今の私が、オリジナルの身体に記憶を転写したのに近い技術ね」
「その場合、元のセリアの人格はどうなってしまうんですか?」
 二重人格のように共存するのか、それとも……。
「消滅するわね。私の知る限り、記憶、人格、その他ももろを上書きする物だから。古い人格データは、ノイズでしかない。私の場合は、すでにオルクスによってオリジナルの人格は殺されていたから問題とはならなかったけれど。だから、オルクスを消滅させて上書きを行ったわけ。それは後悔していないし、皆が望んだことでもあったわ。同じように、キュベレー神をエクセリアさんの身体に移す場合、エクセリアさんの魂は、殺すしかないでしょうね」
 エーデル・アバルトは、たんたんとキリュウ・ヤスハラに告げた。
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担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『クリエイティブRPG』運営チームです。
「月魄供覧」のリアクションをお届けいたします。

トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。

▼以下の方に「ラディア連合王国功績証」を一つ付与させていただきました。
※ラディア連合王国功績証は、枚数に応じて戦功品と交換できるチケットになります。
※個人・GAに限らず、一アカウントにつき1枚の配布となります。
※戦功の付与は、【2022年6月15日】に終了しております。


・GA(敬称略)
 凶双星
 エモーショナー
 ライトニング
 エスパーダ
 ティース隊

・個人
 乙町 空(SAM0027375)様
 桐ケ谷 彩斗(SAM0032241)様
 夏輝・リドホルム(SAM0034773)様
 苺炎・クロイツ(SAM0044246)様
 優・コーデュロイ(SAM0046649)様
 焔生 セナリア(SAM0047271)様
 エイミー・マーム(SAL0055995)様
 天音 雷華(SAL0062432)様
 川上 一夫(SAM0074021)様
 中願寺 綾瀬(SAL0074293)様


最後に今回のリアクションを執筆したマスター陣からのコメントをお送りします。

担当:篠崎砂美

 お疲れ様でした。

 今回情報量が膨大ですが、よろしくお付き合いくださいませ。伏線回収開始です。
 各地の調査は、結構相互で繋がりを持っていたりします。情報量は膨大ですが、つなげていくと見えていなかった物が見えてくるかもしれません。
 遺跡に関しては、坑道が無事に残っている物は移動できますが、崩落したり坑道自体ないものは掘るしかありません。ただし、既存の物は浅い部分は調査済みですから、深層まで掘り進む必要はありました。
 艦隊戦パートは、若干位置関係を勘違いしている方がいましたが、ベンセルムⅣからスフィアのアクシス・ムンディにむかう敵艦隊を、アイアンボトム・サウンドから追いかけるという位置関係です。そのため、敵艦隊の前方にいたり、いきなり追いついたりする物は成立しにくくなっています。
 船やMECに乗っている場合は問題ありませんが、生身で通信を行う場合は通信装備は必要です。
 また、索敵アイテムを万能感知に設定するアクションが多いのですが、スキルと違って索敵宝珠とシンフォニックタクトは魔力を動力源とした電波によるアクティブ式レーダーであり、レーダー波が最初にぶつかった物質の反射波を探知します。閉鎖空間では無数のゴーストエコーが発生しますし、壁の向こうや曲がり角の先などにある物は直接的な反射がないので一切分かりません。スキルによる敵感知が発達しているため、テルスでは意外と探査装置が発達していないのですね。
 スキルの方も、敵意がないと無理の場合が多く、こちらは把握していないが敵は把握している場合に敵を発見できるわけで、こちらを認識していない敵は、こちらも感知できない場合がほとんどです。
 各パートの、簡単な結果です。

【1】
 ヴァルチャーに攻撃が集中したため、そのほとんどは破壊することができました。ただし、救助があまりなく、キャヴァルリィにとりついたアキューザー・イエーガーはほとんど破壊されませんでしたので、キャヴァルリィから吸い上げた魔力は、敵の作戦通りムルキベル砲へと転送されています。
 アクシス・ムンディへの陽動と魔力確保に成功したチャックは、撃破される前に早期撤退をしています。

【2】
 カスミ・ヤスハラは、傭兵たちの活躍によって撃破されました。
 ムルキベル砲の攻撃により、キュベレーの居城である航界惑星メガレンシアが姿を現しました。
 キュベレー神の降臨により、ドレッドノート級は消滅し、マケドニア・キングダム艦隊がほぼ壊滅しています。
 
【3】
 自然と各位が連携する形となり、魔獣以外との戦闘がほぼない形でレーヴェ・アバルトたちは脱出に成功しています。

【4】
 ワールドホライゾン……マクファーレン隊は、まだ活動中ということが分かりました。
 グローリア・ラディア……避難民は、各都市に帰還し始めています。
 ブレンダム……キュベレー教団の視察団が訪れています。
 サートゥルヌス……プロメテウス砲を調査中です。
 シディール……魔障波の影響はなくなっています。
 アディス・ビラー……冥王のメガフロートが漂着しており、魔障波が発生し、魔獣の姿が発見されています。
 猫喫茶……Gハイドとメタルチャリオットの残骸は、どこかへ撤去されています。
 サクスン……ナターシャが黒猫を保護しました。
     バレンシュテット城塞跡のグレータードラゴンはちゃんと封印されています。グレータードラゴンの遺跡は爆破により埋没したので再発掘は困難です。
     マグニフィセント・アバルトには、スフィア各地から何者かが物資を輸送した痕跡がありました。
 エルベ砂漠……シーカーの遺跡が発見されました。調査途中ですが、バラバラになったキャヴァルリィの残骸らしき物がいくつかあるようです。
     枯れた遺跡は完全に崩落し、侵入は困難です。浅い部分からメタルチャリオットの部品らしい物がわずかに見つかっています。
 バルカン山脈……遺跡は発見できませんでしたが、キュベレー教団から遺跡の情報を入手しました。
     ナイトホークの残骸からは、ユピテル砲、シーカー、左腕部船体、右脚部船体をラディア連合王国軍が確保しました。
 アイアンボトム・サウンド……サクセサー遺跡の周辺にある小惑星から、キャヴァルリィ用の金属らしき物が発見されました。