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覚醒異常体 前編

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覚醒異常体 前編
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■プロローグ■



 ――機械帝国。

「よぉ、マリーン」
「あら、インディゴではありませんか? 先日の失態に対しての反省は済みましたの?」

 ヘルブラウ直属の部下であり、副官である“蒼の四本槍”の筆頭マリーンは、久しぶりにインディゴと顔を合わせた。
 彼は四本槍の末席だが、他の三機とは違い単独任務を主として行っている。
 このため、四本槍が全員一同に会する機会は少ないが、離れていても意思疎通は行えるため問題はない。

「グリューン様にこってり絞られたぜ。さすがに自我矯正は勘弁願いたいからな。
 それよりヘルブラウ様が直々に前線に出るとはな。ヒンメルとラピスも連れてよ」
「データから判断すれば指揮官はラピス一機が適性。
 戦力の過剰投入であることは承知の上で、ヘルブラウ様は出撃されました」

 現在のヴュステラントに、英雄級冒険者はほとんどいない。
 しかしマリーンは先日国境に接近した者たちの中に、北部地方の二つ名持ちがいたことを記録している。
 現状では特筆すべき事項はない。
 かつての十英雄と並ぶスペックを検出して、初めて帝国にとっての脅威とみなす。
 そう決められている。
 だが、

「妙なもんだよな。オレらにとっちゃデータは絶対なのに、信じられねぇ時がある。
 人族や魔族の言う“勘”ってやつなのかね、これも」
「データベースは我々の集合知ですが、それとは別に、わたくしたちには直接計測したデータがあります。
 それとデータベースにズレが生じている時、データを同期して更新するか、それとも自身のデータを信じるか。
 後者というだけだった、ということでしょう」
「真面目な奴だなぁ、お前はよ。だが……最近はとにかくエラーが多い。
 イレギュラーも結構増えているみてぇだしな」
「わたくしから見れば、貴方もそのイレギュラーの一機ですわ」
「誉め言葉として受け取っておくぜ」

 去っていくインディゴを横目に、マリーンは地図を展開した。

「……データの収集、分析はお任せ下さい。全てここから見ておりますわ、ヘルブラウ様」



■目次■


プロローグ・目次

【1】機械兵の連携力
【1】連携崩し
【1】釣り野伏と指揮の力
【1】最後方の戦い
【1】戦線の押し上げ
【1】二の槍、ヒンメル
【1】ヒンメルの弱点
【1】三の槍、ラピス
【1】三機将、ヘルブラウ

【2】一人でも多く避難を
【2】ブロッケンの街の各地で
【2】鉱山の入り口へ
【2】最後に残る者たちは
【2】最終防衛ラインで1
【2】最終防衛ラインで2

【3】震える大地
【3】暗闇に潜む牙
【3】置き去りし繁栄
【3】鉱山の捕食者
【3】二百年の謎
【3】大地を喰らうもの
【3】光射す道
【3】五十年前の真実

エピローグ


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