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忘れじの夢、彼方のアゴン 前編

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忘れじの夢、彼方のアゴン 前編
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■エピローグ■


 ――グランスタ。
 アイドル達の豊かな発想と表現によるライブは見事に天地創造の書の鎖を全て解いたのだった。
 神様は光り輝く書を手にしながら、その中身に興味を寄せている様子の飛鷹 シンにウィンクをする。

「これはね、君のような優しい心を持つ人間が読むものじゃあないんだよな。
 心を壊すかトチ狂うかして、死の存在しないハッピーで残酷な世界でも創りたくなっちゃうと思うよ」

 神様の自虐ジョークに昔なじみのアイドルたちは苦笑するが、シンには何となくその言葉の真意が理解できた。
 世界の創り方――つまり死や絶望や悲しみの全てとその創り方すらそこに淡々と書かれているのだろう。

「それで、アゴンの場所は分かったのか?」
「オーケー、それはばっちりさ。
 懐かしいアゴンへは……この“座標”へのゲートを開けばいい」

 待ちきれないとばかりに進み出た烏扇に感化された様子で、神様もうきうきと天地創造の書のとあるページを開いた。
 読めそうもない不可解な文字だが、それを見たアイドルたちは不思議とその場所への行き方を知っているかのような感覚を覚える。

「やれるな、真蛇」
「……君のような小僧に顎で使われるのは納得いかないが、今回は事が事だしね」

 烏扇が指示するのは、異世界へのゲートを開く力を持つトラベラー真蛇
 彼の負担が少しでも減るようにと行坂 貫もデミ・トラベラーの力を合わせる。

 そして巨大な鳥居のような形で出現したゲートの先に現れたアゴンは――
 果たして、人の気配の無い荒廃した世界だった。
 誰もが予想しなかった光景に、アイドルたちだけでなく神様も目を見開いたのだった。

★☆★


 ――聖歌庁。
 一足先に目を醒ましたアイドルたちは、今は悪夢にうなされることなく落ち着いた表情を見せるアンラの側に集まっていた。

「……ん、ん――」

 秋太郎も共に見守る中、とうとうアンラはゆっくりと瞼を開けた。
 ワッとアイドルたちから歓声が上がる。

「よく、悪夢の中から戻ってきた」

 先程まで見せていた憔悴など無かったかのように秋太郎が静かに告げると、
 アンラは少しぼんやりとした後にいつものようにニヤリと笑った。

「そんなに悪い夢じゃないわよ。忘れかけていた夢を少し思い出してただけ。
 ……ねえ秋太郎、手を握ってくれない?」

 突然のアンラの要求にマルベルがハッと顔を赤くして物言いたげにそわそわしているものの、
 秋太郎は躊躇いなくアンラの手を握る。
 ――と、その瞬間。

「ほら、ちゃんと“座標”は持ち帰ったわよ……!」
「……確かに受け取った」

 秋太郎が反対の手を掲げた先に天国への扉のような美しく荘厳な門が出現したのだ。
 それが彼のトラベラーの力による異世界へのゲートであるとアイドルたちは察し、息を飲む。

 ゲートの向こうではどこか懐かしい朝焼けのような夕焼けのような色の空の下に色とりどりの光が煌めき瞬いて、
 楽しげな音楽や子供達の幸せそうな笑い声がが聴こえてくる。

「入り口は押さえたぞ。――ノスタルジアよ」

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担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

クリエイティブRPG運営チームです。
「忘れじの夢、彼方のアゴン 前編」のリアクションをお届けいたします。

パブリックシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。

当シナリオでは、通常のシナリオではルール上適用されない特別な描写がライブ演出上行われている場合があります。
他のシナリオでも同様の描写を保証するものではございませんので、ご了承ください。


また、称号やマスターからのコメントがある場合、最終ページ下にお知らせが表示されますので、併せてご確認下さい。

今回、グランスタ・聖歌庁から特に信頼を得て、
ステータス付きの特別な称号が与えられるのは下記の方々です!

・グランスタ
虹村 歌音(SAL3000488)様
奏梅 詩杏(SAM0070945)様
シャーロット・フルール(SAM0071244)様
示翠 風(SAL3001408)様
甘味 愛歌(SAL3003936)様
狩屋 恋歌(SAM0071517)様

・聖歌庁
アイリス・フェリオ(SAL0056258)様
ルージュ・コーデュロイ(SAL0071339)様
優・コーデュロイ(SAM0046649)様
アウロラ・メタモルフォーゼス(SAL3007761)様
アーヴェント・S・エルデノヴァ(SAM0070938)様
御空 藤(SAM0071007)様
風華・S・エルデノヴァ(SAM0068114)様
ノーラ・レツェル(SAM0071551)様


特別な称号は11月中旬までに付与が行われます。

また、今回神様から下記の通り特使ナンバーが発行されています。
第21特使クアリエル 深山 詩月(SAL3000327)様
第18特使ブチアゲル 諏訪部 楓(SAM0002763)様
第25特使アニソネル 八重崎 サクラ(SAM0016245)様
3名様には特使ナンバー称号を付与させていただきました。

【2021年11月16日追記】
誤って使徒ナンバーが発行されていたため、特使ナンバーに修正を行わせていただきました。
この度はご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。


さらに上記の方々のほか、各パートで十分な働きをした方には
芸能力ボーナス11月中旬までに加算されます!


最後に今回のリアクションを執筆したマスターからのコメントをお送りします。

【1】担当:浅田亜芽
初めましての方は初めまして。お目にかかったことのある方はこんにちは。
【1】パートを担当させて頂きました浅田亜芽です。
シナリオにご参加頂き、ありがとうございました!

今回のライブは『天地創造の書』を開くためというテーマで、アイドルの皆様もいつもと勝手が違って難しかったのではないでしょうか。
けれども皆様のアクションはご自分の魅力を活かした熱いライブばかりで、光の鎖が緩むより先に浅田の頬が緩んでしまいましたよ……とか、うまいこと言ってるつもりで全然面白くないですねすみません。
えーと、気を取り直して。
前編、ということで、今回の結果を受けて次はどうなるのか私にもわかりませんが、次回も続けて楽しんで頂ければと思います。

それではまた、どこかでお目にかかれますように☆



【2】【3】担当:亜莉亜
 今回、パート【2】とパート【3】のリアクションを担当させて頂いた亜莉亜です。

 眠るためのライブパフォーマンス、私にも是非お願いしたい。
 そして悪夢ではなく、楽しい夢が見たいなぁ、と
 そんなことを考えながら、書かせて頂きました。

 そろそろ寒くなってきてお布団での微睡が至福ですよね。
 こたつで寝落ちちゃう日もあるんですが、そういう日は決まって変な夢を見ます。
 変な設定なのに何故か納得してる自分に起きてから首を傾げたり……。

 悪夢だと寝ても寝た気がしないのでアンラが睡眠不足になってないか心配です。

 沢山の素敵なアクション、そしてご参加頂き、本当にありがとうございました。
 また何処かでお会いできる日を楽しみにしております。