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3000年前の遺産

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3000年前の遺産
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■プロローグ■


 ――火の浮遊大陸マールス、上空

 アークから出撃したドラグーンアーマーやスタンドガレオンが、火の浮遊大陸マールス上空へとやってきた。

「ベーダシュトロルガル……私が知っている形状と異なるけれど、マールスのプロミネンスによる3000年の経年劣化と考えれば合点がいくわね」
『デュフフ♪ 思案されているエーデルさんの横顔、素敵ですわ。今から横付けして乗り込んで、prprしてもよろしいでしょうか?』
『えーと、prprって何でしょうか?』
『……歪んだ愛情表現の一つだが、そなたは知らぬ方が良い……』
『愛情表現ですか……【星詩】や【星音】の題材にならないでしょうか?』
「題材にしなくていいから!」

 ゼピュロス・マンスターから借り受けたドラグーンアーマー・カリバーンがすっかり愛用のアーマーとなったエーデル・アバルトは、眼下のプロミネンスの中に蜃気楼のように浮かび上がる移民用浮遊大陸ベーダシュトロルガルを見つめながら思案していた。
 しかしそれは、スタンドガレオン・シュワルベWRを操縦しつつ、「はぁはぁ」と荒い息を吐くマシーナリーのルアナ・キルケニーとマーメイドのカルマート、そしてトルバドールのイリスといった、“エーデル独立08連隊”の面々の遣り取りによって遮られてしまう。
 特にルアナはちゃんと断らないと、この暑さの中でも本当に横付けして乗り込んでくることをエーデルは学習していた。

(マシーナリーとしての腕前は確かなのだけどね……あの時の私と同じように)

 エーデルは“外法の者”に、テルスでの機動要塞ベーダシュトロルガルの内部構造を聞かれ、知っている範囲で答えていた。
 というのも、機動要塞ベーダシュトロルガルは彼女の管轄ではなかったため、エーデルも内部構造を全て把握しているわけでは無かったからだ。
 だからだろうか。腕は確かでも認められず、燻っていたルアナに昔の自分を重ねてしまうのだ。

「アークがベーダシュトロルガルとランデブーを求めている以上、あれはアークにとって必要なものよ。バルバロイに渡す前に私たちで手に入れるわよ」

 エーデルは気合を入れ直すために自分の両頬を叩くと、“エーデル独立08連隊”の面々とダブリン聖歌団、ウィックロー魔法師団員に“外法の者”たちへ、号令を出したのだった。


■目次■

プロローグ・目次

【1】タラスクスと接触する
竜人たちの美学1
竜人たちの美学2
竜人たちの美学3
竜人たちの美学4
竜人たちの美学5
竜人たちの美学6
竜人たちの美学7
竜人たちの美学8

【2】ベーダシュトロルガルを先行調査する
・奪還戦線
・調査班たちの戦い
・応戦の火花
・動力炉防衛作戦
・参謀VS参謀1
・参謀VS参謀2

【3】タラスクスバルバロイを倒す
巨竜に立ち向かう者たち・1
巨竜に立ち向かう者たち・2
巨竜に立ち向かう者たち・3
巨竜に立ち向かう者たち・4

エピローグ
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