■プロローグ■
――木の浮遊大陸ユッピテル、上空
各騎士団のドラグーンアーマーとスタンドガレオンがアークから出撃し、木の浮遊大陸ユッピテル上空へと展開する。
「……これは、なかなかにエグいね」
その光景を目の当たりにした
クローヴィス・キルデアはそう感想を漏らした。
樹液に群がる甲殻類のように、木の浮遊大陸ユッピテルの幹に甲殻型バルバロイが群がっている。
しかもそれは、木の浮遊大陸ユッピテルに同化しているエルフを掘り起こそうとしているのだ。
「先鋒としてこのゼピュロス・マンスターとマンスター騎士団、ファニス殿とリーシュ騎士団が斬り込む。隙を見計らい、ルイーズ殿とウィックロー魔法師団はエルフの救出に、クローヴィス殿とキルデア騎士団員、カオルコ殿とオワリ武芸団は、あのドラグーンアーマー型バルバロイの殲滅に当たられたし!」
「心得た!」
「了解です!」
ゼピュロス・マンスターが全員に作戦概要を通達すると、
カオルコ・オワリや
ルイーズ・ウィックローが応答する。
(ファニス嬢、ゼピュロスのやる気が少し不可解だ。君が同行するから、出来るだけ目を離さないでいて欲しい)
(承知した)
クローヴィスは秘匿回線で
ファニス・リーシュにそう伝えると、彼女もそう思っていたようで快諾の返事が来た。
もちろん、この期に及んで権力闘争など以ての外だが、今まで理由を付けて出撃を渋っていたゼピュロスの心変わりに、クローヴィスは一抹の不安を覚えていたのだった……。
■目次■
プロローグ・目次
【1】エルフを保護し、宝玉を取りに行く
【1】空の大陸とエルフの宝玉1
【1】空の大陸とエルフの宝玉2
【1】空の大陸とエルフの宝玉3
【1】空の大陸とエルフの宝玉4
【1】空の大陸とエルフの宝玉5
【1】空の大陸とエルフの宝玉6
【2】バルバロイの群れを倒す
【2】リーシュ騎士団、出撃
【2】戦いへの螺旋
【2】歌姫たちの饗宴
【2】挟撃の向こう側へ
【2】戦いの地平
【2】激戦区域を抜けて
【2】戦域を駆ける者たち
【3】ドラグーンアーマー型バルバロイを倒す
【3】模倣の騎士たち1
【3】模倣の騎士たち2
【3】模倣の騎士たち3
【3】模倣の騎士たち4
【3】模倣の騎士たち5
【3】模倣の騎士たち6
【3】模倣の騎士たち7
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