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Frag-Connect~LINE.2『展開』~

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Frag-Connect~LINE.2『展開』~
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■絆を広げ、グラを解放せよ!(1)

「プラントとうちゃーく☆ ここにグラちゃんが居るんだよね!」
「ああ、仲間の話じゃそうみたいだぜ。にしても誘拐たぁ、犯人は何もんだ?」
 【リトルフルール】の団長、シャーロット・フルールとパートナー、アレクス・エメロードが稼働を続けるプラントを見上げる。
「グラちゃんと一緒に捕まっちゃった人の前には姿を見せたみたい。白衣姿の男性だって話だけど、裏でこそこそ嫌な感じ!」
「まあ、黒幕ってのはだいたいそんなもんだよな。早いとこ引きずりだしてやりてぇが、どうしたら出てくるかわからねぇな」
「ライブをすればバッチリ! なんだろな~って気になって出てきちゃうかも!」
「それで出てきたら苦労しねぇよ」
「じゃあ、色仕掛け! じゃじゃーん、ここにボクがちょちょいと手を加えて再現したカラーリップがあるんだよ!」
「ああ、なんか出発前にやってたやつか。ま、定番っちゃ定番だけどよ、真面目な話そういうテクニック使えるやつ、うちに居るか?」
「うぐ! ……カンの良いアレクちゃんはキライだよっ」
 痛いところを突かれたシャーロットがアレクスをジト目で睨みつける。各人個性を有する【リトルフルール】団員だが、こと大人っぽいという点では限られてくる。
「オトナの魅力を持っていなくても、これから身につけていけばいいんだよ!
 というわけですずらんちゃん、よろっ!」
「……えええぇぇぇ!?」
 いきなり話を振られた泡瀬 鈴蘭が驚きの表情と声で応えた。後ろでアレクスが「すっげぇ無茶振り」と呆れつつも鈴蘭のリアクションを密かに笑っていた。
「すずらんちゃんのオトナっぽいところ見てみたいなぁ~」
「シャ、シャロちゃん、おだてたってダメ! そんなこと言ってあたしにやらせようとしてるのって、要は囮じゃないですか!!」
「あれ、ボクそんなこと言ったっけ?」
「とぼけたって――あーもー、ここで言い争ったって仕方ないっ! あたしにできることなら、やってみるしかないわよ!」
「さっすがすずらんちゃんっ♪ じゃあ特別にボクが塗ってあげるっ」
 ふふふーん、と鼻歌交じりにシャーロットがリップのハケにオルガノレウムがたっぷり含まれたグロスを蓄え、鈴蘭の唇に近づける。
「あ、お願いします……って待って待って待って、近い近い近い!!
 というか人前で唇にリップグロス塗られるって、相当度胸いるっていうか恥ずかしいーーー!!」
「助けに行く前からこんな調子で大丈夫か? ……まぁ、なんとかしちまうのがウチの団長なんだよなぁ」
 攻めのシャーロットと受けの鈴蘭がキャッキャウフフとじゃれ合っている光景からついと目を逸らし、アレクスがぽつりと口にした――。

「誘拐するなんて卑怯なの!! 許されないの!! そういうのは合意取れなきゃダメなんだよ!」
「リー姉、許せない気持ちはよくわかる、わかるぞ。だからとりあえず落ち着いてくれ、言葉だけだととんでもないこと言ってるから」
 怒りに打ち震えるリーニャ・クラフレットミーニャ・クラフレットがなだめる。
「これだけ広い建物、まずは手分けして探索した方がいいわね。各自何かあったらすぐにシャーロットさんに連絡すること!」
 弥久 風花弥久 ウォークスがペアを組み、建物へ向かう。
「グラさんがこの中に――ええ、わたし達で必ず、助けてみせますっ!」
「まずは建物の外から見ていきましょう。何かおかしな場所があればすぐにシャロさんに知らせましょう」
 ルルティーナ・アウスレーゼアイ・フローラも二人ペアを組み、淡々と稼働を続ける無人プラントの周囲を探索し始める。小さな入口と大きな搬出口を見つけた二人はさらに奥へと足を踏み入れ、そこで人の気配を感じ取った。
「誰か来ます」
「……? あ、グラさん!
 良かった、ご無事だったんですね♪」
「あっ」
 アイの静止は間に合わず、ルルティーナが笑顔を浮かべてグラに近寄る。その行為は流石に無警戒に過ぎた。

『――――』

「え――」

 ルルティーナの視界からグラが消えた次の瞬間、腕に熱い感触が伝わる。斬られた、と悟るまでにルルティーナの左腕はだらりと力が抜け、血が腕を伝い地面に流れ落ちていた。
「どうして――」
「ルルティーナさん!」
 呆然とするルルティーナへ、アイが傷を受けた左腕を癒やすように手をかざし、オルガノレウムを地面を通して循環させる。流れの活性化を左腕から感じた直後には、左腕の感覚はほぼ元通りになっていた。
「あ、ありがとうございます、アイさんっ」
「どういたしまして。……グラさん、どうしてルルティーナさんを攻撃するんですか……?」
 アイの尋ねる声に、返す声は無い。代わりに建物の方から声が――それは同じメンバーであった愛菜の声だった――聞こえてきた。

『外のチームの皆さん……あたしたちは無事です。
 グラさんが首輪の影響で意思を無くしてしまい、皆さんを敵とみなして襲ってきます。
 オルガノレウムを消耗させることで首輪の力を奪えるはずです。
 お願いします……どうかグラさんを助けて下さい……!』


「剣堂さん……なるほど、あの首輪が原因ですか……」
「なるほど、首輪に操られて……」
 アイが頷き理解を得た一方、ルルティーナは小刻みに身体を震わせていた。
「ルルティーナさん? まだ斬られた傷が痛みますか?」
「ふ、ふふ、ふふふ……」
 さらに不穏な笑みまで聞こえてきて、アイはあたふたとし始める。
「助けてくださいシャロさん……」
 目に涙を浮かべるアイは、自分が銃撃の照準を合わせられていることに気づいていなかった。いつの間にかソードからガンに持ち替えていたグラの銃撃がアイを狙い撃つ――!

『可愛い後輩をやらせるかよっ!』

 弾丸がアイを撃ち抜く直前、寸前に生じた水の盾が弾丸を受け止め、そして弾けた。
「きゃっ!」
「アイちゃん、ルルちゃん、大丈夫!?」
 シャーロットがユニゾンしたアレクスと共に合流する。アイもルルティーナも水の盾が弾けた影響で濡れたものの、無事だった。
『なんだぁ!? あの盾を壊すたぁ、とんでもない威力だな』
「アレクちゃん、久しぶりだからカン鈍ってない?」
 冗談を言いつつも、アレクスの実力を一番良く分かっているシャーロットはアレクスの言葉通り、グラの銃撃が相当な威力であると理解する。
「助けてくれてありがとうございます、シャロさん。ルルティーナさんが――あれ、ルルティーナさん!?」
 いつの間にか姿が消えてしまったルルティーナをアイが慌てて探し、そして見つけた先はグラの真正面。
「ああっ、ルルティーナさん!?」
 次に攻撃を受けたらマズイことになる、アイはいつでも回復の用意をしようとして、次の光景に目を見開く。

『――――』

 ルルティーナの身体がいきなり、視界から消えた。そしてルルティーナの先に居たグラの斜め上方向から銃撃が雨のように降り注ぎ、グラを退かせた。
「い、今のはルルティーナさんですか……?」
 驚くアイのすぐ前方に、ルルティーナが着地してきた。両手にはアドプトガンを二丁拳銃スタイルで握っている。

「グラさんを操って、アダプターを抹殺しようだなんて……。
 良いでしょう。グラさんに首輪を着けた方。いずれキッチリ落とし前、つけさせてもらいますからねぇ?」

 声を耳にしたアイがぶるり、と身体を震わせた。
(か、顔を見なくてよかった……)
 また泣きそうになるのをぐっ、とこらえてアイはシャーロットと位置を交代し、ルルティーナとシャーロットを回復できる位置に控える。
「咲き誇れ花達!」
 そして周囲のオルガノレウムを活性化させることで、自身や仲間がオルガノレウムを吸い上げやすくし身体能力の向上に寄与する。……だがこれは諸刃の剣の要素を含んでおり、グラも同様に強化されることとなる――。
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