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人界の真王

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人界の真王
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■プロローグ■



「ねぇ、イスレロ君」
「なんでしょう、ミリアさん?」

 昔のことを思い出しながら、ミリアは“知の魔王”イスレロに問いかけた。

「今の人界を見てどう思う?」
「それはイスレロとしての見解ですか、それともエルフの考古学者ガヤルドとしてですか?」
「君、あたしほどじゃないけど、ちょくちょく人界に行ってたのね。
 うん、どっちもだよ、どっちも」

 イスレロは大きくため息を吐き、答えた。

「……平和ボケしてますね。魔王としても、エルフの視点で見ても。
 ヴェイロンがレガリスを支配していたというのに、倒されてしばらくしたらもう安心しきっている。
 当事者たるレガリスはそうでもないのでしょうがね。
 たった五百年だというのに、人界ではあの戦いが風化してしまっている」
「あたしらにとっては昨日の事と大差ないけど、短命種からしたらもう八世代くらい交代しちゃってるからね。
 人界のエルフは森籠り、ドワーフは山籠もりだし、もう大昔の出来事って感じじゃないかなー」
「最近は都会派のエルフも増えてますよ。
 それはともかく、魔界も魔界で危機感がなくなってきてますが。
 人界と魔界のこの微妙な均衡に甘んじていると言いますか……」
 
 イスレロはイスレロで停滞している世界の現状を憂いている。
 打破するために魔界、人界問わず様々な「進化」の実験をしているのだろうが、大抵ろくなことにならない。
 
「その均衡を崩し、世界を動かすための鍵になるかも……ってわけだ。ソウルイーターが」
「ええ。我々すらも殺し得るなら、“アルファオメガ”の原書にも対抗できるかもしれません」
「ふぅん、ちゃんと考えてはいたんだ」

 ソウルイーターの魔力を軽く分析する。
 まだ完全には地の大精霊が溶け込んでいない。

(ちょっと不安があるかなー。まぁ、冒険者の子たち次第か)

手を振り、冒険者を迎え撃つべく外に出ようとする。

「ミリアさん。遊ぶな、とは言いませんが……あなたも少しくらい本気になってみてはどうですか?」
「そうだね。そうさせてくれることを祈ってるよ」

 ミリアの脳裏には、常に一人の少女の姿がある。
 500年前、今とは違い全ての力を出し切れる状態でなお、たった一人で自分を止めた“人間”。

「アーニャちゃんほどの子は期待してないけど、“英雄”の名に相応しい子はいて欲しいな」




■目次■


プロローグ・目次

【4】己が果たすべき事を
【4】人々の未来を願う
【4】seek, and ye shall find1
【4】seek, and ye shall find2
【4】seek, and ye shall find3
【4】鉱山内に遺されたもの
【4】救護班はパンデミックを引き起こしたい!?

【3】説得準備
【3】心美と京の説得
【3】【幻想四つ葉】の説得1
【3】【幻想四つ葉】の説得2
【3】【メカシマカ隊】の説得{
【3】王国軍の説得
【3】【星の軌跡】の説得
【3】衝突
【3】【モデスト・グッド・ピープル】の説得1
【3】【モデスト・グッド・ピープル】の説得2
【3】アカツキの説得
【3】【蜻蛉と蝶々】の説得1
【3】【蜻蛉と蝶々】の説得2

【1】この先通りたくば
【1】蟻と象1
【1】蟻と象2
【1】蟻と象3
【1】蟻と象4
【1】蟻と象5
【1】蟻と象6
【1】狼と暗殺者1
【1】狼と暗殺者2
【1】狼と暗殺者3
【1】蟻と象7
【1】蟻と象8
【1】蟻と象9
【1】蟻と象10
【1】蟻と象11
【1】蟻と象12
【1】蟻と象13
【1】蟻と象14
【1】蟻と象15
【1】蟻と象16
【1】蟻と象17
【1】蟻と象18
【1】狼と暗殺者4
【1】狼と暗殺者
【1】蟻と象19
【1】蟻と象20

【2】城の底1
【2】城の底2
【2】城の底3
【2】城の底4
【2】魂を喰らう剣1
【2】魂を喰らう剣2
【2】魂を喰らう剣3
【2】魂を喰らう剣4
【2】残酷な福音1
【2】残酷な福音2
【2】残酷な福音3
【2】残酷な福音4
【2】残酷な福音5
【2】鳴動1
【2】鳴動2
【2】鳴動3
【2】鳴動4
【2】鳴動5
【2】儀式1
【2】儀式2
【2】儀式3
【2】狂気という凶器1
【2】狂気という凶器2

エピローグ1
エピローグ2

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