クリエイティブRPG

新クレギオン

星還のアレイダ 第三話

リアクション公開中!

星還のアレイダ 第三話
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
リアクション
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11  Next Last

■プロローグ■


 薄暗い会議室の空間に丸く組まれたテーブルが置かれ参加者が席に座っている。
 緊急的に開かれた会合で、周辺の国々の代表者らが小声で言葉を交わしていた。
「どうやら例のSSSロステクはフォーチュン・マキシマ社が獲得したようですな。なんとも羨ましいものだ」
「だがまだこれから解析する段階らしいですな。本当に噂通りの価値があるかは確定してはいないようだ」
 その会話を聞いた他の代表者らも口を開いた。
「しかし、そのロステクがあれば、このアレイダそのものの覇権をひっくり返すほどの影響があるという話ですが、それは本当なのでしょうか?」
「噂は噂にすぎません。もしも本当にそうであればアレイダのほかの国々が黙ってはいないでしょう。我々としては事を荒立てたくない」
「しかし現に、『MU』がそのロステクを狙ってテロを予告してきているそうじゃないですか」
「そこはどうなんですか? ヴェイスIIのゲルサー知事」
「は、はあ」
 急に発言を求められたヴェイスIIのサミー・ゲルサー知事は、末席でその大きく丸い体を縮こませた。
 テーブルの中央上部には四方に向けた大モニターが設置され、分割された画面にヴェイスIIの各地の現在の様子が映し出されている。
 普段と変わらずショッピングを楽しむ一般市民の姿や大勢の観客で盛り上がっているイベントの映像の中の一つに、煙が上がる複数の建物と出動する警察の部隊の様子があった。
 問いかけた側の議員が口調を強める。
「多くの異端者がヴェイスIIに渡り強力なロステクを数多く見つけ出しているようですが、それだけでもこのアレイダの情勢になんらかの影響を与えかねない。更に今ヴェイスIIは生物兵器の襲撃という重大な事案が起きているというじゃないですか」
 その議員が事務方に命じてモニターを切り返させた。そこにはジャングルを移動する生物兵器『ディガンマщ』の姿が映し出された。分割されたもう一つの画面には、『ディガンマщ』の本体を乗せていると見られる宇宙船が映っていた。
「この生物兵器もその例のロステクを狙ってヴェイスIIにやって来たらしいが、どう対処するつもりなんですか?」
 断片的な情報が様々な推測や憶測と共に周辺に伝わっていて、そのためこの会合が執り行われているのだった。
(いやはや、なんとも面倒な事態になったものだ。)
 ゲルサーは飲み物を口にして息をつくと、ヴェイスIIの知事として、この場で伝えるべきことを話した。
「SSSロステクの解析を進めておりますし、あの生物兵器もテロに関してもヴェイスIIでどうにか解決いたします」
「自分たちだけでやれると、そう言うのかね」
「はい、皆様にご迷惑はお掛けしません。
ですがまあ、もしも、我々の手に余るような事態が起きたときはすぐにお知らせします」
 どこかにまだ余裕がある様子のゲルサーの返答に、出席者たちは判断がつきかねるように互いを見合わせた。
「こちらにはヴェイスIIを守るべく手助けをする用意があります。周辺の国家にも協力と支援を要請します。
困った時はいつでも言ってください」
 議長席に座る人物が落ち着いた柔らかな口調でゲルサーにそう告げると、周囲の代表者達も安堵して大きく頷いた。
「はい、お心遣いのお言葉感謝いたします。
何卒、今後ともこれまで通りにヴェイスIIと友好的にお付き合いいただきたくどうかよろしくお願いいたします」
 ゲルサーは議長や出席者に何度も深く頭を下げた。

 周辺の会議室の画像が消えてからようやくゲルサーは息をついた。会合にはリモートの立体映像での参加だった。
 事務員が飲み物のお代わりを運んできた。
「ありがとう」
 ゲルサーはげんなりした面持ちでそれを受け取った。
 都市部の中心からはやや外れにある立派な行政庁舎の最上階の知事室は高価な絵画や調度品が揃えられていた。
 元は何もなかった農業星のヴェイスIIの地方議員がロステクラッシュで現在の地位になり、行政機関としての体裁だけは整えていた。
 今その知事室から見える窓の外の風景は、会合でモニターに映されていたときよりも多くの煙と炎を吐き出しているヴェイスIIの都市の姿だった。
「ゲルサー知事、あの、私たちはまだここに居ても、その、ヴェイスIIは大丈夫でしょうか」
 事務員は不安そうに声を震わせていた。
「さあて、先のことなどどうなるかわからんよ」
 投げやりのようなゲルサーの言葉に「ヒイッ」と事務員は小さく悲鳴をあげた。
 ゲルサーはそれでも最後まで事の成り行きをここで見守るつもりのようだった。


■目次■

プロローグ・目次

【1】ジャングルでロステクの起動装置を探す/ロステクの分析を続ける
1.見果てぬ夢
2.導く者たちと
- 集う者たち -
- 想定外の敵 -
- 人食い蛇 -
- 深部を目指して -
- カレータイム -
- 記憶の行方 -
- 制御装置 -
- 正体 -
- 決闘1 -
- 決闘2 -

【2】ジャングルから『ディガンマщ』を追い払う
1.迎撃、ディガンマщ
2.顕現、ディガンマщ
3.決戦、ディガンマщ
4.撃破、そして…

【3】宇宙で『ディガンマщ』の本体を倒す
●星海 -UNITE-(1)
●星海 -UNITE-(2)
●星海 -UNITE-(3)
●星海 -UNITE-(4)
●星海 -UNITE-(5)
●星海 -UNITE-(6)

【4】コンサートに協力する/テロに対抗する
1.不夜城(1)
2.不夜城(2)
3.不夜城(3)
4.不夜城(4)
5.悪夢の再起II(1)
6.悪夢の再起II(2)
7.悪夢の再起II(3)
8.悪夢の再起II(4)

【5】その他の行動をする
1.終演の残響(1)
2.終演の残響(2)
3.終演の残響(3)
4.終演の残響(4)
5.終演の残響(5)

エピローグ
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11  Next Last