■プロローグ■
――アンダープレート、イマジンレガリア本部
長官の
光牙 影路郎と
プロフェッサー・ソルフォードは、テレビ中継されている屋内コンサート会場小の様子を見ながら、“ブレイブコンバーター”を通じてセイヴァーズの状況を確認していた。
とはいえ、モニターに映っているのは屋内コンサート会場小の全景だけである。サイボーグたちが侵入する際に破壊したゲートが痛々しい。
通報を受けて駆け付けたカディヤックヒルポリスによる非常線が張られているが、相手は異邦人(エトランジェ)であり、歯が立たないのは明白なので、誰も突入して助けようとはしない。
しかし、
これがカディヤックヒルの日常なのだ。
「セイヴァーは配置に着いたな。これで
リベリカちゃんを助けられるぞ!」
「リベリカちゃん、だけじゃなくて、
『カフェ・au・lait★time24』のメンバーと観客を、でしょ。でも、『カフェ・au・lait★time24』のメンバーにセイヴァーがいたのは僥倖だわ」
影路郎にやんわりを釘を刺しつつ、プロフェッサー・ソルフォードは、セイヴァーの“ブレイブコンバーター”から送られてくる情報をまとめて、空中に投影している。
外から突入するセイヴァーだけではなく、ディアレーヌと同じように観客として会場内に居るセイヴァーもいれば、『カフェ・au・lait★time24』のメンバーや関係者としてステージ周辺に居るセイヴァーもいた。
『カフェ・au・lait★time24』のメンバーと距離が近ければ、それだけメンバーを助けやすくなる。
ただ、それだけではだめなのだ。会場内には多くのサイボーグが入り込んでおり、観客を負傷させている。
『カフェ・au・lait★time24』のメンバーだけではなく、観客も救う必要があった。
「サイボーグを倒す救世主(セイヴァー)……今回の件を解決できれば、セイヴァーの存在をカディヤックヒルの人々に知らしめることができるわ」
「うむ。カディヤックヒルの人々が、ヴィランの暴挙に怯えずに済む日の幕開けとなるだろう! セイヴァーズ、リベリカちゃん救出作戦を開始せよ!!」
若干私情を挟みつつも、影路郎は待機しているセイヴァーズに出動を要請したのだった。
■目次■
プロローグ・目次
【1】瓦礫の撤去を行う/負傷者を手当てする
・戦士たちの応答
・恐慌を抜けて
・刻々と移る状況で
・集う猛者達
・ライヴ開幕
【2】サイボーグと戦う
・観客席にて
・到着するセイバーたち1
・到着するセイバーたち2
・正義の戦い
・同時突入
・観客護衛
・独自に動く者たち
【3】強化サイボーグを倒す
ステージ襲撃
『カフェ・au・lait★time24』のセイヴァー
客席より参上
駆けつける者たち
さらに駆けつける者たち
勇気の形
ステージ上の攻防
まだまだ駆けつける者たち
セイヴァー
エピローグ