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【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―

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【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―
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■AcademiaTeamの後衛陣■



 時間は少し遡って、こちらは前衛・中衛陣を見送ったAcademiaTeamの後衛陣である。
 後衛陣を守る役目についているのはザフィーアⅡに乗る万年 忠道と、空の守護者ヘルグリューンに乗る万年 忠道とアクリャのネル・クルーガーである。
「よっしゃあ! スフィンクスぶっ倒してやんぜ!!」
 気合が入りまくりのクシャド・アコプラに。
「決勝戦か……ああ、勝たせて見せるさ。絶対に」
「私は私ができるサポートを全力でしてみせるよ」
 緊張が入る万年とネルである。
 万年は守護者に搭載したトライポッドアイを撫でる。
「最、終、決、戦っ! ってことでー……全力で遊びに行くぞ――ぅっ☆ アーキタイプの子供達とまた一緒に遊ぶためにも、この世界をも――っと見て回るためにも、わんちゃんと遊ぶのだっ☆ 
 ここアーキタイプで、最初に出会った皆とまた遊べるんだから、心強いねぇっ♪ ね、皆、頑張ろうにぃっ!」
 トパース・オルトステラ【文明の守護者トパース】に乗って張り切る星・カグラ。わんちゃん、とはスフィンクスである。イレイン・ウィリーとステフィニアと共に乗る。
「星さんはまた張り切って……反射もあるのですから、あまり調子に乗りすぎると死んでしまいますよ? ――なんて、きっと分かっていてなさっているのでしょう。
 それならば、私のすることは一つだけ…出来得る限り、援護させて頂きますわね」
 星の言葉に呆れたようにみせて理解しているイレインは微笑み。
「……アーキタイプを。私の、私達の、故郷を。……滅ぼされる。わけには、いかない。……戦おう。最後まで。……この力が、尽きるまで」
 もの凄く燃えているのはステファニア・ライアーだ。もし、後衛にまで攻撃が飛んで来た場合に備え、アームディフェンス、ガーディアンリペアの防御面から、魔力を熱線に変える金剛石の花杖をもって迎え撃つ準備万端だ。
「ついに決勝が来たか……随分と長い間戦ってきたものだ……だが、これで終わりとは思えんが……まずは目の前の戦いを勝ち抜こう。
 敵はシヌヘの操る滅亡者スフィンクス……謎が多いドレッシングアンリミテッドを解明すれば勝機はあるはず。アカデミーで出会った仲間達と……勝ち抜く」
 静かに白夜の守護者レゾンデートル【迅雷の守護者エムロード】の中で飛鳥 玲人ニーナ・ステラと共にスフィンクスと彼に向かう仲間達を見やる。

「文明トーナメントの決勝……ここまで来たんですね。戦うのは怖いです…けどみんながいなくなるのはもっと嫌……だから戦います。皆との時間を守りたいから」
 星はドレッシングジャスティスを身に纏い、精神攻撃への抵抗力を上げ、ワイドビューで視野を広げてスフィンクスを見失わないように見る。
 成年形態はまだともかく幼年形態は素早く、逃げようと思えば一瞬にして逃げ――追いかけるのが難しそうだ。
 星はスロートワイヤレスで連絡を取り合い、アクリャ達についてもオール・フォア・ワンをミラやライラが持っていて情報交換は密である。
 イレインは守護者知識で知る限りのスフィンクスの情報と戦闘分析で星に状況を分析して伝えていく。
 飛鳥はスロートワイヤレスで星と信道と連絡を取り合えるようにしながら、飛鳥と星はリアリティスパークによるビーム状のエネルギー波でスフィンクスを牽制してく。
 ――――そして、真っ先に狙われたのは信道だった。
 前回、反射させた後、何故か攻撃に移らず回避に務めていたスフィンクスだったが、回避させないようにすれば、それの大元を攻撃して来るのか――――と、戦況を見つつ。
(……相手の攻撃を返し時間の経過と共に強くなるという……だがいくらクロークとは言え出来過ぎな感がある。
 相手に攻撃を返す能力…これはクロークではなく滅亡者スフィンクスの能力かもしれない)
 と、飛鳥が思ってみても、シヌヘがスフィンクスから降りて戦ってみない限り解らない話である。
 二人の前では万年が陣とって後衛陣の護衛にあたっている。
「そう易々とこっちに来てもらっちゃ困るな」
(前衛・中衛を突破される事が全く想像できないような仲間達だが……。この戦い絶対に負けてはいけない慢心はあってはならない。勝利への対価が俺の命じゃ安すぎるくらいにな)
 ワイドビューで視野を広げた万年はトライポットのビームをトライショットで3連続射撃にて、中衛でスフィンクスの行動妨害している信道のタイミングに合わせて、後衛への進行を牽制する。
「痛くない攻撃っつったらこれが一番なんだよなー」
 万年からアンリデットの対策にあんまり攻撃しないように、と言われてたクシャドは首を傾げつつ、守護者をも転ばすというシルフィワンドによる圧縮した空気をスフィンクスに向けて放つが、見事に避けられる――というか、混戦中だと他の仲間達にあたりかねず、避けられたのは偶然か故意なのか悩みつつ、前衛達の様子を見る。
 クールアシストで一緒に様子見ていたネルは、背後の攻撃にも対応しているスフィンクスを見て「音で判断してるかも」そう呟いて、クシャドに攻撃は暫くしないようにストップをかけた。
「過去の戦いの様子からだと、反射は2つ以上は出来ないんじゃないかなぁって予測したけどっ」
「過去の戦闘記録を見る限り相手の技を返すのは1度につき1つ……2つ以上の攻撃を同時に返す事は出来ないかと見てたが……」
「2ついっしょは可能だねっ」
 目の前で光の矢に追尾される万年の姿がみえる。ステファニアが同じ光の矢のスーパーナチュラルミサイルで、その攻撃を相殺しつつ様子をみる。
 信道がスフィンクスに掴まり、戦場は荒れていく。
 シヌヘが前衛陣を対応していれば、後衛にはアクリャの2人が光の矢を飛ばして応戦してくる――いや、彼女達のこの攻撃も万年たちと同じ牽制なのだろう。
 相殺にと何度も撃てる攻撃ではなく――察したネルが万年にストップをかける。
 万年はインテュイションによる本能で危険に対して敏感になって、後衛の前を動かず、もしもの時の為に、静かに佇んで警戒する。
「送られてくるデータを見る限り、シヌヘが故意に反射するのではなく自動で反射するようだな」
 …………。
 最後の一斉攻撃に不安を感じた飛鳥はケチュア会長に連絡をとる。
『あぁ、大きい力に対抗するには、それ以上に大きな力が必要だろう。シヌヘのアンリテッドの反射を上回る攻撃を与えれば、あるいは――と思ったんだけどね。
 まあ少なくとも言えるのは時間を与えれば奴は更に強くなる、ということさ』
 無理かね。と、通信の向こうのケチュア会長は逡巡をみせたが。
『いや、ここまで来たらやるしかないね』
 そう、ケチュア会長もあのアンリテッドの力への確実な対策は思いつかず、今の飛鳥達と同じように手探り状態なのだ。
 ……物理攻撃なら、確実に機体にダメージ与えてから返って来る。しかし、スフィンクスの身体能力が高く中々当らない上に当ってもガーディアンリペアで修復される。
 魔法攻撃だと、命中が決まった瞬間にでも発するのだろう。相殺されることが非常に多い。
 相殺されない魔法――いや、反射ではなく。
『反射というよりも、鏡の向こうの自分が同じ攻撃を少し強化して返してくると見た方が良いかもしれないね』
 デフラグメンテーションで情報を整理した幾嶋は今までの戦いから、シヌヘがモロ受けた魔法一覧と相殺してシヌヘが無傷で済んだ魔法一覧が送られてくる。
『だから、攻撃魔法は相殺されるし、下手するとそれ以上の攻撃魔法が来るからこっちがやられる。大精霊の憤怒は攻撃魔法じゃなかったから、お互いの魔法が交差しても相殺も爆発も起きずシヌヘにもしっかり魔法がかかった――じゃないかな、と睨んでるんだけど』
「うんうんっ、わんちゃん、面倒臭がりっぽいよねぇっ☆ 必要以上に体力も魔力も使いたがらないっぽいから、回避が多いんだねぇっ☆」
 イレインが戦闘分析で戦況をまとめ、それをみた星の感想である。
「『必要以上に体力も魔力も使いたがらない……』」
 それは、無双無敵なシヌヘにも体力や魔力の限界がある事を示す。
「ケチュア会長の作戦、もしかするともしかして上手く行くかもしれない」
 魔力を使いきってしまえば、道は切り開かれる。
 ……使わせるためには、大きな威力――複数での一斉攻撃、もしくはシヌヘに気付かれない死角からの攻撃でアンリテッドの影響を受けないのであれば、飛鳥はリアリティスパークによるエネルギー波、ステファニアは太陽と太陰の鎮魂歌による光と闇の波動をぶつける予定だったのだが。
 複数の攻撃も死角からの攻撃も反射が働くのであれば、致命傷を受けるのは確実である。


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