三千界のアバター

アーキタイプ

【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―

リアクション公開中!

【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―
リアクション
First Prev  13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23  Next Last

■攻撃は受ける覚悟で攻撃を■


 走り出したスフィンクスを追いかける霜月は形状の異なる2本のブレードにオーラを纏わせて切れ味を増加させた。
 そしてヴィオラとアネモネと共に剣を扱い二刀流でスフィンクスに張り付き、2本の剣を激しく相手に浴びかせる。
 同じタイミングタイミングで柴田はマニューバブースターでスフィンクスを挟み込む位置移動をし、守護者の鋭い爪や牙で攻撃にしかかる。
 スフィンクスが移動するなら、包囲網も移動するまでである。

 スフィンクスはその攻撃を受けながらも致命打にはなっていないようだ。
 そしてぐるんと振り向き、霜月の攻撃を受けながら柴田に足蹴りを食らわせて吹き飛ばす。
 続いての霜月の攻撃をそ槍で捌き、バランスを崩した霜月の次の攻撃を受止めてぐるりと回ったスフィンクスは槍で霜月の機体を突いた。
 アネモネはガーディアンリペアで受けた傷を修理をしていく。
 その後ドレッシングウィンドで攻撃するが、小さなダメージしか与えられず、反射によって双華機将~月天光~にも傷を受けてしまう。
 しかしそれは計算済みな事である。反射が自動なのかシヌヘの意思によって動いているものなのか知りたかったのだ。どうやらシヌヘの意志がなくともある程度は反射が行われるらしい。

 機体を立て直した柴田はイグジストサード【インスティンクト・アーム】でスフィンクスを掴もうとするが、スフィンクスは素早くそれを避けた。
 ベトラがミラージュアーマーで姿を消して、その一瞬で餓狼の守護者ミケの俊敏さを活かして移動して掴みにかかる。
 連続しての掴みかかりだったこともあるのだろう。掴めまではしないものの、その硬い皮膚はスフィンクスを掠めていく。
 続くは暁天の守護者サード・ニュクスに乗る悠人。
 エテルナが瞬刻の見切りでスフィンクスの動きをよく見る。
 攻撃は絶え間なく。隙の無いように悠人は攻撃を仕掛けるが、素早く槍を一突きするとと後は回避。3人の攻撃は絶え間ないと想うが、物理的攻撃は上手く避ける、もしくは防いでいく。
 そしてこっちの攻撃の勢いを利用しては懐に飛び込まれて痛打を食らわせてくる。
 エルテナは一気撃滅で防御力を高めた。マチルダがチャージで威力を上げ、悠人は向かって来る腕を掴み、スフィンクスに突撃する。
 スフィンクスは後方に下がったが、悠人たちも吹き飛ばされる。
 マチルダはガーディアンリペアで機体の修理を行っていく。
 飛行型守護者テュルキスに乗った信道が、上からアヴァロン【ガーディアンバスター】のウィップソードとしての変形機構を一杯一杯伸ばしスフィンクスに攻撃の手を入れる。
 迂闊に本体に仕掛ければダメージを負うのは必須、長くサポートするのに信道が取る手は攻撃してくるのを狙う、である。
 行動妨害にもなるし、相手の攻撃も散漫になりやすい。
(中尉や皆様が集中して戦える舞台を整えなくては……!)
 シンシアはスフィンクスの行動の範囲を狭めるため、金剛石の花杖より魔力を熱線に変換して、スフィンクスの周りを撃っていく。その攻撃と共に、後衛からも支援のビーム攻撃が飛んでくる。
 シンシアは汎用アシストユニットで反応速度も上げ戦闘に集中。
 スロートワイヤレスで信道と星と飛鳥は連絡を取り合っていた。
 そして予測が当たっていた時は星と飛鳥の布石になるよにと、信道は慎重にスフィンクスと距離をとって攻撃を受けないように、それでいて仲間達の助けになるように行動妨害を仕掛けていく。

「十重二十重に取り囲んでくるのならば……」

 シヌヘはそうつぶやくと、スフインクスから後衛に向けて光の矢が放たれた。
 そして飛び上がると、信道の機体をスフィンクスは引っ掴み、ぐるっと霜月に向かって回――すのを、信道は飛ばされながらもアヴァロンを鞭のように扱いスフィンクスの腕に巻きつかせて、その行動を防ぐ。
 これはこれでスフィンクスの行動妨害になったに違いなく――その分の絡みのダメージも信道達を襲ったが。
 それを見てシンシアはロケットパンチで、アヴァロンを外そうとするスフィンクスの腕を攻撃する。
 その剣を外そうとする合間に霜月がスフィンクスの視野を塞ぐように立ち塞がり攻撃を仕掛けていく。
 後退するスフィンクス。
 足りなくなった攻撃手の補佐をするようにリアリティクローゼットをまとった桐原が守護者に付属している形状の異なる2本のブレードにオーラを纏わせて、仲間と共にタイミング合わせ絶え間なく斬りにかかる。
 カンカンカンッと、スフィンクスは背中の槍を抜いて構え、中心を持って複数の攻撃を受け止める。
 が、特異者たちの攻撃の勢いに押され、ぐんっと後ろに倒れ掛かる。
 悠人は倒れてくるスフィンクスを回避し、その避けた勢いに任せて剣を振るい、シヌヘは剣を槍で受止め、そこに桐原がサイバーブレイドを空間にプリントアウトし、シヌヘは腕でその剣を払う。
 スフィンクスのスピードに追いつけるようにトウカはリアリティクローゼット、ドレッシングウィンドで風をまとい素早さを高め、ホライゾンオーラで自分の能力全般も高める。
 ザクッとスフィンクスと共に桐原の双晶の守護者ラブラドライトの腕も切り裂ける。マキナアはガーディアンリペアで修復していくが、見るからにスフィンクスの方が傷が浅い。
 トウカはアナリティクスで得た攻撃パターン情報を桐原やスロートワイヤレスで皆に伝える。
(――――不意はつけた!)
 数人掛かりでも白兵戦では攻撃が当らないのに当っているのだから――しかし、いきなり空中に浮かんで誰の攻撃かも解らなかっただろうに、正確に本人に返してくるのである。
 それにしても。と、桐原はデッドオアアライブで自分の命を奪う攻撃の軌道が「光の線」となって見えるようにしていたが、スフィンクスから死の境に行くほどの攻撃を受けていない。
 度々目にする攻撃を見ていれば攻撃が苦手という事ではないのだろうが、彼の頭の中で勝利への方程式はどうなっているのだろう――――。
 そこまで察せられるほどの情報はまだ集まっていない。いないが、今は信道を狙っている。信道が後衛陣の攻撃の布石となる計画に気付いたのか、信道を脅威と思ったのか。
 後ろ向きに転がって、そのまま信道の元へ駆けるスフィンクスを追いかける。
 スフィンクスの攻撃によって信道の飛行型守護者テュルキスは吹き飛ばされ地面にたたきつけられたが、そこはガーディアンリペアで修復していく。
 そこをスフィンクスが走り寄って来る。
 信道の攻撃は他の皆の攻撃を活かすためにとても有効だった。だからこそ、霜月を振り切ってでも、スフィンクスがトドメを刺しに狙いに来る。
 まだ何かあると察したのだ。
 身体能力が高いスフィンクスだが、餓狼の守護者ミケは先回りし、動きを止める。
 柴田の守護者ミケについているイグジストサード【インスティンクト・アーム】の手には信道のアヴァロン。スフィンクスが放り投げたのを拾ってきていたのだ。
 それを信道へと投げ渡す。信道はネヴァー・ダイによる決意もあってその状態でも戦意満タンだ。やるべき事が残っている。やり遂げていない。
「彼らを勝たせるためにも何とかこのテュルキスを持たせてくれ、シンシア。ここで踏ん張らなきゃあ、ここまで育った皆に顔見せ出来ないからな……!」
「中尉の無理な行動や無茶な要望は今までの戦いですっかり慣れてますので。私に気にせず、思う存分暴れて下さい! 何としてでも機体はもたせます!」
 ガーディアンリペアで修復にあたるシンシア。
 柴田が足止めしている間に霜月も追いつき、前後を挟んで2人は攻撃をする。
 俊敏な守護者を持つ柴田。ドレッシングウィンドを纏っている霜月の2人の間から抜け出すのは少々困難だ。
 二人の攻撃に合わせしゃがんだスフィンクスは槍を片腕に絡ませるように真ん中を持ち、全体重を乗せて2人を吹き飛ばすように振り回す。
 ダメージを受け後退する霜月に、柴田はその攻撃を宙に跳んで避ける。
 スフィンクスは柴田の姿を見て成年形態では不利とみたのか、幼年形態へ姿を変える。
「さぁ、四足守護者決定戦、といこうかねぇ?」
 柴田の攻撃――もとい、彼自身を避けて進もうとするスフィンクス。
 幼年形態のスフィンクスの姿を見たクランはコンセントレーションによる集中力で彼の行先を先回りしようと走り出――戒心でスフィンクスが不利とみたミラは、
「クランに霜月さんの援護を!」
 と声をかけたが遅かった。
 スフィンクスの前に立ち塞がりミラージュアーマーで惑わしながら爪攻撃――守護者一体では対1で圧倒的に不利。
 どれだけ自分達の性能を上げても攻撃通らないのを見て取れて、柴田は追いかけてくる霜月を見ながらスフィンクスの行動妨害に務める。
 ――のを、察したのか、スフィンクスは方向転換し霜月に襲い掛かる。ミラからの連絡で無防備に攻撃を受けずに済んだが、スフィンクスの体当りに全力で走り込んで来て無事ではすまない。
 吹き飛ばされる霜月は「緊急脱出を!」機体の破損に気付き、立て直せる可能性もあるがチャンスは今だとヴィオラに呼びかける。
「ご武運を……」
(……正直八手さんの真の目的には反対です、無茶が過ぎます……私はもう大切な方を失いたくありません。でも、あの皆の一撃を届かせたいという決意のこもった眼を見たら……言えませんよね……)
 守護者の中に残るアネモネは、霜月の無事を祈りながらガーディアンリペアで機体の修理をしていく。
(八手は相変わらず無茶をするわね……覚悟を決めてるのは知ってる……もう一つの役目を託されたのも理解してる)
 強く心に想いヴィオラは緊急脱出で霜月と共に機体から飛び出し、それと共にブレインディストラクトで特殊な音波による叫び声を上げる。
 聞いた者の脳をかき乱すというその攻撃は、やはりシヌヘに返されてヴィオラは前後不覚に陥る。
 守護者から離れてしまえば、ヴィオラのブレインディストラクトの攻撃は霜月にも効く。
 それに堪えつつ、ドレッシングウィンドで素早さを増し、触翼で体から生えた触手を編んで翼にしてスフィンクスへと一直線に飛ぶ。
 機体の状態が回復した信道も、インテュイションによる本能に従い、アヴァロンを剣状態に戻し、突っ込んでいく。
 同タイミングで飛ぶ霜月の手には雪華【膝丸】を持ち、グリローティネによる抜刀術でスフィンクスの首を狙う。
 確実に狙えた。人間ならば即死だっただろう場所に、その刀はスフィンクスの槍をかいくぐって命中した。
 しかし、それを証明するのは反射により同じ場所に致命傷を受けて倒れていく霜月の姿である。
 それを悲しげに見つめる信道の守護者もダメージを受けて大破した。


First Prev  13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23  Next Last