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【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―

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【覚醒のアーキタイプ】文明衝突トーナメント―決勝戦―
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■データ収集してアンリテッドの仕組みを追え■


 霜月はリアリティクローゼット、ドレッシングウィンドと纏い、スピードを早め動きかまいたちをも発生させてスフィンクスへと向かっていく。
(敵の能力……それが滅亡者の能力かドレッシング側の能力か分からねえが、少なくとも反射かコピーに近い能力を持ってるみてぇだ。
 これが反射の場合総攻撃して一網打尽にされちゃ敵わねえ。だからそれを探るためにも仲間と波状攻撃を仕掛けるぜ。絶え間ない攻撃に、どれだけその力が持つか疑問だな!)
 悠人は2人のアクリャがいることで、二刀流が可能となった暁天の守護者サード・ニュクスでトライアルソードを手にし、片刃双剣状態でスフィンクスに対峙した。
 そして、デッドオアアライブで回避率を上げ、命の危険に気付けるようにしておく。
 マチルダが聞き耳でスフィンクスの中から何か情報を得られないか耳を澄ます。今は聞こえないが、何か重要な情報が聞こえるかもしれない。
 ヴィオラはアクリャ用インカムで守護者の機動性を向上させ、アネモネと共にアナリティクスで情報入手に挑む。
 アネモネは戦闘分析で戦闘の状況をみやった。アナリティクスの分析はアネモネが行動主軸、ヴィオラが弱点を集中してみようとしている。
 そして分かったのはスフィンクスのデータが刻一刻と上昇していることであった。アナリティクスはスフィンクス――それに搭乗するドレッシングアンリミテッドの効果を証明したのだ。

 一方クランは刀身も長くウィップソードとしての変形機構もある勇応舞振≪蒼穹≫【ガーディアンバスター】を手に、クリティカルヒットの出やすいインテュイションの本能も働かせて皆の間のスフィンクスを狙う。
 1対1では確実に攻撃をかわされるのが目に見えていたクランは必ず2機が攻撃にあたるようにと、他の前衛メンバーと攻撃が一緒になるように皆の攻撃タイミングを見つつ合わせていく。
 ミラは、オール・フォア・ワンで他のアクリャの心に呼びかけて情報を共有していく。
 アナリティクスで攻撃パターンや弱点、観察眼でもよく見て、戒心で油断することなく、慎重に状況を見極める。
「万全の攻撃ではあったよ!」
 シヌヘはクランの攻撃を避ける。スフィンクスはクランの仲間たちを盾とするかのように動き、それを察したクランは一瞬躊躇ってしまったのだ。
 けん制するための攻撃ではあったが、スフィンクスには隙がない――しかし、こちらの攻撃によって相手の動ける範囲は狭まっているはず。それだけ他の仲間達が攻撃しやすいので良いのだが。クランは敵の強さを痛感しつつも、仲間に期待した。

 ミラもまた敵の強さを測っていた。
(ドレッシングアンリテッドの効果は、接近戦ではどうなのだろうと思いはしたが、数人がかりでも命中させるのが難しいとは。
 強いというのだから、フェイントも混ぜて攻撃してくるかと嘘感知での観察もしていたが、純粋に真っ直ぐに実力差をみせつけてくる。
 そういう性質なのか、この戦いに必要性を感じていないのか……)
 前衛も自分の仲間達の動きをよく見ておかないと同士討ちになる。ミラはそうならないように注意深く仲間達の動きもよく見ておいた。
 クランと同じ中衛の紫緒莉はランラのリアリティクローゼット、ドレッシングサイレンス。フィアのミラージュアーマーで姿と音を消し、フィアはフォースコーティングで守護者の機動力と防御力を高める。
 そして、紫緒莉はパーフェクトリードでスフィンクスの出方の予測。
 フィアはホライゾンウォッチで仲間の攻撃パターン毎に反射までのタイムを図るが、純粋に反射しているようで攻撃種類によって違うかもだが、図れるほどのタイムラグはない。
 ランラがプレディクショントレースで数秒後の未来を見据え、アナリティクスで攻撃パターンを分析しながら、タイミングを紫緒莉に伝える。
(次だ、スフィンクスは反射してくる!)
 紫緒莉は仲間の攻撃を相手が反射する、という瞬間を狙って攻撃した。
 そして、反射の上書きにとフィアは夢鮪仙暇猫によるデジカメのフラッシュ程度の光を放ったが。
「……なるほど、読まれていたか!」
 紫緒莉の攻撃分も夢鮪仙暇猫の光もスフィンクスは反射されダメージを受けた。
 しかし、さすがにこの状況では万全ではなかったのだろう。紫緒莉の攻撃でスフィンクスは傷ついていた。

(ダメージは受けたが……それでも隙がないのか!)
 そして前衛の主軸であった霜月はスフィンクスの正面から離れることができない。
 敵は確かにダメージを受けている。しかし、その傷もスフィンクスに同乗しているアクリャたちがガーディアンリペアで修理していき、余程の破損じゃないと無傷なのと変わらない現実を見る。また、それで紫緒莉の守護者の方にも傷がついていく始末である。
 紫緒莉も首をかしげながら様子を見る。
(反射したあと、何故か攻撃せずに回避に撤していたこと、また反撃の攻撃力にばらつきがあった事から、一度使ったらなんらかのタイムラグ、あるいはエネルギーが必要ではなんじゃないかな)
 と、みてたのだが、反射の後は攻撃せずに回避に徹していた――のは、見ても今もそうだが、アンリミテッドの力とは違うのかも知れない。
 反撃の攻撃力にバラつきがあるのは相手の攻撃力次第な所が強いようで、反撃というよりも割増した同じ力を返しているのである。
(多分、相手の攻撃のエネルギーを利用しているのよね……)
 同じ力なのだから、それは間違いなさそうで、紫緒莉の頭の中にはこう電池のようなイメージがあるのだが。
(この攻撃で複数回の反射が起こらなければ、ライムラグ・エネルギーの必要性の仮説を裏付ける事になるんじゃないかな)
 と思っていたが、残念な事に、その説は消えたようだ。
 けれど。
(たとえ間違っていたとしても、わたしのやることは変わらない。この瞬間、逃さないよ!)
 声を上げればサイレントの意味がなく、紫緒莉の気合を感じたランラもフィアも
(思いっきり、いけるわよ、紫緒莉!)
(行きましょう、紫緒莉様!)
 心の中で声援を送り、フィアは更にサンアタックで攻撃力を大きく上げる。
 紫緒莉は音無し姿なしの隠密状況からそのままラストミステリーによる自分の分身を作り出してスフィンクスへと接近し、そのソードはスフィンクスの身体にめり込んだ。
「いいなあ、さすがケチュアの認めた特異者たちだ」
 シヌヘはそういいながら、腕を押さえつけた。
 紫緒莉の目的は隙をつくること。双力の守護者オパリオスが深い傷を負い、スフィンクスはオパリオスの掴んだ腕と剣ごと身体から抜き取って、グループAcademiaTeam前衛陣の間から走り出す。
 しかし、それを逃す訳にはいかなった。

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