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【1】ブレイクバトラーズ VS アナザーシード・セーメ

 チーム【ブレイクバトラーズ】所属のつばめん(安藤 ツバメ)は敵チームを発見するとラビリンススパーを使って突撃する。
 ウィップソードシルバーを振り回して敵チームを軽く切りつけると、すぐに後退。再びラビリンススパーを使用して急いで敵から離れる。
「ほらほら、獲物はこっちだよ!」
 盾に得物をガンガンと叩きつけ、相手チームを挑発する。
「罠があるかもしれない。皆、注意してくれ」
 チーム【アナザーシード・セーメ】唯一のタンクであるヤマト(草薙 大和)が仲間に注意を促し、慎重につばめんの後を追う。
 つばめんはわざと速度を落として攻撃を受け、盾で受け流したり、かと思えばウィップソードアクションで会場に設置されたフックを利用し大きく距離を稼いだりして、敵チームを挑発しながら逃走を続ける。
 つばめんが逃げた先には、針蟲の群れがあった。纏まり無く動いていた針蟲達だが、彼女の姿に気付くとそちらへ向かって移動し始める。
 ブレイクスルーの要領で針蟲達の間をすり抜けたつばめんは、すぐに振り向いてグリッドバーンを放つ。衝撃波が針蟲達を襲い、軽く吹き飛んだりひっくり返ったりしている。
 こうする事で周囲の針蟲を集め、自分を追ってきた敵チームを襲わせる狙いだった。
 しかし怒ったように鳴き声を上げた針蟲達は、その場に居た全部がつばめんの後を追い始める。
「嘘!?」
 すぐに取り囲まれ、つばめんはウィップソードを振り回して針蟲を薙ぎ払う。
「これはチャンスだね」
 アーフィリカ・アリエスは粘着性のある薬品をつばめんの足元へ投げ込む。薬品のせいで足が地面にくっつき、動きづらくなるつばめん。
 さらにアーフィリカは続けて金属溶解液爆弾を投擲し、装備へダメージを与える。
「つばめんさん、俺の背後に!」
 スペード(剣持 真琴)がラビリンススパーを使い素早くつばめんの前に飛び出す。
 その手にはヴァストシールド。既に魔力が込められており、大きく展開された盾は背後の味方ごと彼を敵の攻撃から守る。
 ほぼ同時にダッチに乗ったゼスティア(マリア・ストライフ)が姿を見せ、攻撃魔法のクシャトを放って二人を援護する。
「くっ!」
 ヤマトの頭上から光線が降り注ぎ、地面に衝突すると同時に拡散する。アイアンヴェールを使用していた為背後のヒーラー達は守れたが、それ以外の味方が少しダメージを受けてしまった。
「コロナ、あのヒーラーを狙えるか?」
「任せて下さいです!」
 コロナ(草薙 コロナ)がゼスティアを狙う。気付いたゼスティアはすぐにダッチを走らせてその場から離れ、代わりにリュウキ・レイブレイカーが銃弾で牽制し相手を引き受ける。
「そこを通して貰うです!」
 コロナはソードマスターの能力でチャージしつつ、相手との距離を詰めようとする。
 一方リュウキは銃弾をばら撒き、コロナの動きを制限する。
 多少被弾しつつも接近を果たしたコロナは相手が射程内に入ると即座にツインスパイラルを放つ。
「くっ……」
 リュウキは後ろへ飛びのくが、間に合わず剣先が胴体を掠めた。すぐに槍を前に突き出し、ゼアルを放つ。
「きゃっ!」
 攻撃ではなく、目晦ましを目的に放たれたものだった。コロナは急に目の前に灯った炎の眩しさに目が眩む。
 その隙を突いてリュウキはコロナを蹴り飛ばす。
「っと、思わず……ゲームの中だってわかってても癖が抜けきらんなぁ……」
 そうぼやき、リュウキは槍と銃を構えなおす。コロナは既に起き上がっており、油断無く剣を構えていた。

 つばめんは薬品のついた足を地面から引き剥がし、何とか針蟲達を処理して後方の味方の所まで下がる。
 遮蔽物の陰に、エルニス(ダイアナ・エルナイ)とルディルーディス・フィーノが身を潜めていた。
 エルニスは退避してきたつばめんを治療する。遅れてゼスティアが合流し、エルニスと共につばめんの体力をアンプルヒールで回復させる。
「ほらよ、お疲れさん」
 ルディはそう言って、マジックポーションをつばめんへ手渡す。 
「それと今のうちに装備を貸しな。すぐに治してやるよ」
 味方の装備点検は、鍛冶系ジョブのソードスミスであるルディの仕事だ。つばめんの装備を受け取り、バタメントで劣化の確認と修繕を行う。
「こりゃ酷いな」
 金属溶解液爆弾を浴びた装備は損傷が激しい。表面が溶けておりこのままでは本来の性能を引き出せない。
 ここで行えるのは簡易的な作業のみだが、それでもなるべく性能を上げられるよう、ルディは可能な限り修繕する。
 
 その頃、アクア(アクア・フィーリス)はフィールドにある遮蔽物の陰から陰へと移動していた。
 戦場を大きく迂回し敵チームの背後に回りこむ。そして、回復中のつばめん達へ慎重に距離を詰めていく。
(もう少し……)
 気付かれないように、できるだけ近くまで移動する。相手の視線が別の方向を向くまで待ち、その瞬間を突いて飛び出した。
 全速力で走り、一気に距離を詰める。
 最初に気付いたのは背後を警戒していたルディだ。襲撃が来ることを想定していたのか、落ち着いた様子で持っていた物を投げつける。
 後退は間に合わないと判断し、アクアは足元に落ちるそれを飛び越える。投げられた瓶が破裂し、中に詰められていた薬品が飛散してアクアの足に付着する。
「もー! 動き辛いなぁ!」
 粘つく薬品に足を取られつつも、アクアは前に進み目の前の相手へ攻撃した。素早いファストアタックの一撃からエッジストームの連続斬りへと繋ぐ。
 しかしその時には既につばめんが盾を構えて待ち受けており、アクアの攻撃は全て彼女に防がれた。
「オラオラァ! これも喰らいやがれ!」
 ルディはネヴァームーブの薬品を追加で投げ、さらに金属溶解液爆弾を投げつける。
「わっ、ちょっと、うわわっ……!」
 アクアはさらに足を取られ、そこへ相手の反撃を受けてバランスを崩す。
 
「まずい……!」
 アーフィリカは遮蔽物の陰に隠れながら、観察眼で敵チームのプレイヤー達を調べていた。
 一人一人確認し敵チームの弱点を探していた所、アクアが奇襲をし、そして反撃を受けた瞬間を目撃する。
「回り道している時間は無い! 急がないと!」
 アクアの危機に気付いたアーフィリカは急いで援護に向かう。その後をレイラ・ノーランが追いかける。
「命中補正を掛けます、射程に入ったらすぐに投げて下さい!」
「ありがとう、いくよ!」
 二人は最短距離を走って近づき、レイラがシンクロ・アイをアーフィリカへ使う。
 命中率補正を受けたアーフィリカは遠距離からイクラボムを投げ、アクアを攻撃しようとしているつばめんの近くで爆発させる。
「うわっ!」
 急な爆発につばめんが怯み、攻撃の手を止める。
「このっ、近付いてくんな!」
 ルディがネヴァームーブの薬品を投げようとするが、アクアが喰らったのを見ていたアーフィリカ達は対策を取っていた。
 レイラは距離を取ったまま止まり、弓兵の構えを取ってロングボウから矢を放つ。
 一方アーフィリカは敵のヒーラーが間に入るように位置取りしつつ、不規則に移動する事で薬品を避ける。
 そしてこちらも同じ薬品と金属溶解液爆弾を投げつけ、弱らせると同時にアクアが起き上がる時間を稼ぐ。
 
「後衛が……! スペードさん、下がろう!」
「分かりました!」
 後衛の味方が攻撃を受けた為、スペードとタカタンガー(他方 優)は後退する。
 その際タカタンガーは足止め目的のゼピュロスブレードを前方の敵へ放つ。相手がそれを避けた僅かな時間を使って一気に駆け、後衛の味方の下へ。
 すぐにその後をヤマトが追いかけ、ヒーラーのなやりん(納屋 タヱ子)とミュート(音無 ミュート)が彼に追従。
 これにより、ブレイクバトラーズの後衛を中心に乱戦状態となる。
 
 針蟲が一匹、ヤマトの横合いから近づこうとしていた。
「おっと」
 クラウド(レニア・クラウジウス)がゼアルの火炎を放ち、針蟲に命中させる。針蟲は短い鳴き声を上げて絶命した。
「危ない危ない。一匹殺り逃していたか」
 クラウドはチーム【アナザーシード・セーメ】の中で針蟲の処理役を受け持っていた。
 炎のゼアルと風のウィアルの二つの魔法を使い、味方……特にタンクのヤマトへ近づこうとする針蟲を優先して倒していく。
 針蟲を次々と倒しながら、ふとクラウドはこの蟲達を利用できないかと考える。
 周囲を見回し、針蟲と敵、味方の位置を確認する。
「よし……この位置からならば行けるか」
 クラウドはウィラルを放つ。狙いは針蟲本体ではなく、その手前の地面だ。
 風圧と地面に当たった衝撃で針蟲が吹き飛ぶ。そのまま地面をゴロゴロと転がり、やがて止まった場所は敵ヒーラーの近くだった。
「よし!」
 吹っ飛ばした針蟲が敵チームを攻撃しだしたのを確認し、クラウドはぐっと拳を握る。
 その後もクラウドは針蟲を倒しつつ、時折敵チームへ押し付ける。乱戦の為間違っても味方へ押し付けないよう細心の注意を払いつつ、またあまりやりすぎると自身が狙われかねない為、戦況を見て敵チームに余裕が無さそうなときだけ蟲を吹き飛ばすようにする。

「ここが良さそうじゃな。さて、うまく引っかかってくれるかのう」
 針蟲の対処を行っている者がもう一人。
 かちうま(馬飼 依子)は針蟲が来る方角……会場中央寄りの場所へ、ベア・トラップを仕掛けていた。
 針蟲が通りそうな場所を選定して罠を作成。誘い込むための餌として甘酒とこんぺいとうをその上に設置している。
 うまく作動してくれる事を信じ、かちうまは前線の手伝いに向かう。
「これでも喰らうがいい!」
 ネヴァームーブを敵タンクへ向けて使用する。粘着性の薬品はブレイクバトラーズのスペードに命中。その動きを鈍らせる。
 その後も定期的にネヴァームーブを使おうとしたが、既にMPが足りなくなっていた。
 ベア・トラップの設置だけでなく、戦闘前にヤマトの装備へバリアアップデートも施していた為かなり消耗が激しかったのだ。
 MPの回復手段は持っていない。マジックポーションを持ってきている味方はいるが、今は皆敵チームとの戦闘で手一杯だ。貰い受ける余裕は無い。
 かちうまは一旦退避し、遮蔽物の陰に身を潜めて戦闘を見守る。
 ふと先ほど仕掛けたトラップの方へ目を向ければ、その真上で針蟲がひっくり返って動かなくなっていた。どうやらうまくいったようだ。
 
 乱戦の最中、一人目の脱落者が現れる。
 回復しきっていないつばめんが、アクア達の集中攻撃を受けて戦闘不能になった。
 しかし反撃を受けて体力の減っていたアクアは、ソードマスター特性でチャージしたタカタンガーの一撃を受けて力尽きる。
「つばめんさん……!」
 戦闘不能になって倒れているつばめんへ、エルニスが駆け寄る。そこへクラウドが吹き飛ばした針蟲が転がってきて、怒った様子で暴れだした。
「邪魔です!」
 エルニスは杖で針蟲を叩いて倒す。

「おい、あいつ蘇生する気だ!」
 自身もアスクレピオスの杖を所持するミュートはエルニスの目的に気付く。
 ミュートの警告を聞き、レイラが弓でエルニスを狙う。
「くっ……!」
 矢を受けたエルニスは蘇生を諦め回避行動を取る。粘性の薬品を引き剥がしたスペードがラビリンススパーを使って駆けつけ、エルニスを背後に庇う。
 
 ……その頃。1対1で戦っているコロナとリュウキの戦闘は未だ続いていた。
 互いに回避しつつ攻撃をし、ここまで戦闘は長引いている。とはいえ、既にお互いぼろぼろだ。
 手数は遠近両方の攻撃方法を持つリュウキに分がある。しかしレベルやパラメータはコロナが上回っており、さらにソードマスターのコロナは攻撃動作に入るまでに時間がかかるが、その分チャージした威力は凄まじく掠っただけでも軽くないダメージを受ける。
 リュウキは遠距離攻撃でコロナを牽制する。
 余裕がある状態なら多少の被弾は覚悟で突撃するが、残り体力の少ない今は慎重に動かざるを得ず、コロナは防戦一方になる。
「コロナさん!」
 そこへ、なやりんが駆けつける。乱戦中の味方の治療を他ヒーラー二人に任せ、コロナの援護に来たのだった。
 なやりんがコロナへヒールをかける。
「させるか!」
 リュウキが魔法でなやりんを攻撃する。なやりんはそれでも回復を止めず、自分の体力が危なくなるとヒールからグレーターヒールへ切り替え、自分も含めてチームメンバーを回復させる。
 コロナはリュウキへ向かって突撃する。
 止めるのも逃げるのも無理だと、そう判断したリュウキはせめて一撃加えようと紅刃槍を構える。
 コロナとリュウキは互いが射程内に入ると同時に、トリプルアサルトを放つ。
 それによりリュウキはHPが0になり戦闘不能に。コロナは生存してはいるもののかなりHPを削られ、駆け寄ったなやりんが何度もヒールをかける。
 ある程度回復したコロナは仲間の援護に向かう。
 
 前衛から少し離れていたルディが、コロナの奇襲を受けて倒れる。レベルが低く、体力も低かった為ヒーラーが来るまで保たなかった。
 さらに、コロナは近くに居たゼスティアへ攻撃の矛先を向ける。ゼスティアはダッチに乗って素早く走り、距離を取りつつクシャトで攻撃する。

「つばめんさん、今蘇生します!」
 スペードに守られているエルニスはその間にアスクレピオスの杖を使う。
「よし、復活! ありがとねエルっち」
 生き返ったつばめんが戦線に加わり、押され気味だった戦況が少し持ち直す。
 つばめんは追われているゼスティアを助けに向かう。
 しかし追われている様に見えて優勢なのはゼスティアの方だった。
 ダッチで早く移動できるゼスティアは、遠距離攻撃をしてこないコロナと一定の距離を取りつつ、クシャトで攻撃している。MPの消耗こそ激しいものの、ダメージは一切受けていない。
 相手が一人増えた事でコロナは絶体絶命の状況に。そこへ、アーフィリカがイクラボムを投げ込んだ。
「コロナさん、こちらです!」
 レイラは遮蔽物の陰から声を掛ける。そしてコロナが駆けつけるとすぐにメディスンの回復技能を使い、体力を回復させる。
「ありがとう、レイラさ……」
 急に空が眩しくなり、二人は頭上を見上げる。そこに浮かぶ光球を目にしたレイラはコロナを抱えて跳ぶ。
 光弾はゼスティアのクシャトによるものだ。レイラが跳んだのとほぼ同時に光線が発射され、彼女達が元居た場所で破裂・拡散する。
「危なかった……」
 拡散した光を少し喰らったものの、直撃よりはかなりダメージを抑えられた。
 レイラはコロナを連れて移動する。アーフィリカが一人で敵を足止めしているが、クラフターの彼女一人ではいつまで持つか分からない。
「早く合流しないと」
 遮蔽物の陰を伝って、二人はアーフィリカの元へと向かう。
 
 少し離れた場所で、ヤマトとタカタンガーが戦っていた。
 背中になやりんを庇いながら、タカタンガーの攻撃を受け止め続けるヤマト。
 なやりんはヤマトが傷を負うとすぐにヒールをかける。非常時に備えて、雪結晶の盾はいつでも使えるように構えている。
「……そろそろMPが危険域です」
「分かった。多分あと少しなんだが……」
 敵チームに聞こえないよう会話しつつ、ヤマトは攻撃を受け止め続ける。
 タカタンガーがゼピュロスブレードを放つ。ヤマトはエルテルンヴァッヘで風の刃を全て防ぎ、なやりんへ攻撃を届かせない。
 攻撃後、すぐにタカタンガーは味方の方へ向かおうとする。しかしヤマトが盾を構えて突進し、さらにウィスパードで斬りかかってそれを阻止する。
 その動きに違和感を感じ、タカタンガーは攻撃を再開しつつ周囲を警戒する。
(ヒーラーが一人いない……?)
 そこへスペードとエルニスが駆けつけ、タカタンガーの援護に入る。
「スペードさん、エルニスさん、敵のヒーラーが一人いなくなってる。きっとどこかに隠れている筈だ」
 そう警告したすぐ後のことだった。
 
「今だ……!」
 敵に気付かれないよう、遮蔽物の陰から陰へ移動していたミュートは、勢いよく飛び出すとアクアが倒れている場所目掛けて駆ける。
「まずい、彼を止めないと!」
 タカタンガーはゼピュロスブレードでミュートを狙う。しかしその目前に飛び出したヤマトがエルテルンヴァッヘを使用しそれを全て防ぎきった。
 スペードは走って止めに行こうとする、が。
「間に合わない……!」

 ミュートは無事アクアの下へ辿り着き、アスクレピオスの杖を使用する。
「復活ー!」
「ったく、手間掛けさせやがって」
 蘇生が成功し、復活したアクアはミュートと共にヤマトの下へ。
 
 人数的にはタカタンガー達が不利だ。だからと言って彼らは悲観的になったりはしない。
 スペードは二つの盾を構え、ガードスタンスとアイアンヴェールで相手の攻撃を全て引き受ける。
「負けて、たまるかぁぁぁ!」
 急な攻撃はエスカッションで魔法の盾を形成してガード。後ろの味方へ敵の攻撃を届かせまいと奮戦する。
 エルニスも懸命に援護を行っていた。MP残量の問題からクシャトによる攻撃は極力控え、タカタンガーとスペード、どちらかが傷を負うたびにアンプルヒールで回復させる。二人とも大きく体力を削られるような時はグレーターヒールで纏めて回復する。
 アナザーシード・セーメ側はヤマトが防ぎつつ、隙を見てフロラシオンやウィスパードで反撃していた。
 アクアは双剣士の速さを生かして素早く走り回り、側面から回りこむように攻撃する。後衛と前衛両方に視線を向け、隙を見つけてはファストアタックによるヒット&アウェイで少しずつ、確実に相手チームの体力を削っていく。
 なやりんはヤマトの陰でマジックポーションを使用し、ミュートと共に味方の回復を。ミュートはクシャトによる援護攻撃も行い、敵に隙を作る手伝いをする。
 
 突然スペードはヤマトへ向けて磁界の盾を突き出すと、その磁力で武器を引き寄せて姿勢を崩させる。
「何っ!?」
 その隙に、スペードの背後から飛び出したタカタンガーが後衛のヒーラー達目掛けてゼピュロスブレードを放った。
「しまった!」
 風の刃がなやりんとミュートへ襲いかかる。
「くっ……」
「ぐはっ!」
 なやりんは瀕死になるもまだどうにか立っていた。
 しかし、ミュートは耐えられず体力が尽き、戦闘不能となってしまう。
 アクアがタカタンガーへ飛びかかり後ろに下がらせる。なやりんが自分を回復し終えるまではアクアも守り重視の戦闘を行う。
 
 やがて、エルニスのMPが尽きた。
 回復を受けられなくなったスペードとタカタンガーは、やがて体力を削りきられ力尽きた。エルニスもその後すぐに倒されてしまう。
 ヤマト、なやりん、アクアも戦闘不能にはなっていないものの消耗が大きい。特にヤマトのMPが底を突きかけていた。
 それでもコロナ達のところへ援護に向かう。そちらも既に勝負がつきつつあった。
 残っているのはつばめんとコロナだけだった。
 ラビリンススパーで突っ切ったつばめんがレイラに突進し、ウィップソードシルバーで仕留めたのだ。
 ヒーラーがいなくなり徐々に削られていくコロナとアーフィリカだったが、アーフィリカの投げた薬品がつばめんに命中する。 
 つばめんが移動阻害を受けている間にコロナがゼスティアへ攻撃。全力で攻撃して一気に倒す。
 一人残ったつばめんだったが、瀕死になりながらもウィップソードアクションで弱っていたアーフィリカに止めを刺す。
 そして今、コロナはツインスパイラルを命中させ、つばめんの体力を削りきった。
 
 アナザーシード・セーメはブレイクバトラーズに勝利した。
 しかし被害は大きい。ミュート、レイラ、アーフィリカが戦闘不能。残ったメンバーもかなり消耗している。
 それでも、彼らは諦めず次の戦闘へ備える。
 
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