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≪GOE≫烈火の戦士と聖華の騎士・後編

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―烈火の戦士と聖華の騎士・エピローグ― 

 凱旋する《教会》騎士団や特異者達を迎え入れたのは、数多くの歓声だった。
 長きに渡り歴史の陰に沈んでいた騎士団の面々は、当初歓声に戸惑いの色を隠せなかった。
 そしてしばらくして、思わず泣き崩れる者、高らかと剣を掲げる者、静かに敬礼を止めない者など、様々だった。
 帝国駐在軍が市街区外縁にて完璧な配備をしていたとはいえ、事実上ロンバルディアを救ったのは《教会》騎士団と特異者達であり、避難誘導を成功させたのは王国軍だ。
 傾きつつあった帝国の覇権も、僅かながら均衡を保てるきっかけとなる。
 ――しかしながら、これで《教会》の地位がかつてのものとなったとは言い難い。
 恨みを持つ者、汽化に対する価値観が相違する組織。そう言った者達が喜びの声を送ることはない。
 それでも、例えこの日だけでも、旭日の元へ帰還したのは火を見るより明らかなところだった。


■□■□■


 華々しい凱旋の陰、《教会》の救護室では負傷した騎士達が所狭しと横たわっていた。
 その中の一人、片腕を失ったクロエは、涼しい顔で隣のベッドへと視線を向けている。

「上手くいったみたいね」
「……うん。みんなのおかげ。……ふふ、キミ達、本当に何者?」

 未だ身体を起こすことさえ出来ないキアーラは、向けられる視線と言葉に、冗談交じりで返した。
 内緒よ。クロエは口元へ指先を当てる。
 そんな折、彼女の隣に影が二つ並んだ。――フーリアとフィオーレだ。

「もう、フーリア。別に完治してからで良いじゃないですか」
「いや……ダメだ。こいつらはひょっこりいなくなる。しかも高確率で、だ」

 フィオーレの針で刺すような語調にも、フーリアは仏頂面のまま屈しなかった。
 そして彼は一つ呼吸を置いてから、クロエへと問う。

「……――レオンハルト、って……誰だ?」

 その言葉に、クロエの瞳が鋭くなった気がした。
 どうしてフーリアの口からそんな人物の名前が出たのか。――クロエの脳裏にオーディオの顔が浮かぶ。
 しかし彼女は別段その名に詳しいわけでもなければ、関与できる立場にもない。それでも、特異者間を介して流れて来る情報はあった。

「……ライン帝国の皇帝様、って感じかしら」
「え、と、若くして皇帝になった、カリスマな方ですよね?」

 フィオーレが小耳に挟んだ情報を自慢げに補足すると、フーリアは分かったとだけ言って踵を返した。
 そしてその足を出口へと向ける。
 尋常ならざる彼の様子に、一同の瞳に真剣さが宿った。――それを背に感じ取ってか、彼はゆっくりと振り向き、言う。

「そいつ、ぶっ殺すぞ」

 それだけ言い残して、彼は扉の外へと消えていった。
 キアーラに大きな疑問符が残る中、フィオーレだけは察していた。
 あの時、オーディオが最後に言い放った言葉が、彼女の耳に残響する。

『……死……ね……お前も……“あのお方”……レオンハルトも』

 ロンバルディアを舞台に繰り広げられた一連の事件は幕を閉じる。
 幻の存在とされていた“起源の七体”。
 その一つを担う者、フーリア・ガルディアーノは確かに存在した。
 そして特異者達と運命を交え、彼の暴走は回避され、覚醒した。
 ――そして同時に、ライン帝国皇帝レオンハルト一世の敵となったのだった。
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担当マスターより

▼担当マスター:三千界のアバター運営チーム

マスターコメント

『三千界のアバター』運営チームです。
「烈火の戦士と聖華の騎士・後編」のリアクションをお届けいたします。

個別コメント、称号が付与されている場合はお知らせがありますので、併せてご確認ください。

また今回、下記の方がウィザード・ライセンスのランクアップ対象となります。
対象者の方には3月14日(水)中に称号の付与と認定カードの交換を行わせて頂きます。

桐ヶ谷 遥(SAM0001072)様
桐ケ谷 彩斗(SAM0032241)様
猫宮 織羽(SAM0012805)様
焔生 セナリア(SAM0047271)様
草薙 大和(SAM0007867)様
小山田 小太郎(SAM0021218)様
閃鈴 内名(SAM0003547)様
成神月 真奈美(SAM0039476)様



最後に、当シナリオの担当マスターからのコメントをお送りします。


この度はご参加いただきまして、ありがとうございます。砂糖しろくろです。
今回も数多くのご参加をいただき、誠にありがとうございます。
私の手掛けるガイアのシリーズとしては、最終話となりました。
ご参加いただいた方、お読みいただいた方へ感謝の想いしかございません。

最終話にして、最大の大成功を収めたと言っても過言ではないかと考えています。
今回のシナリオは全てのパートがロンバルディア防衛、《教会》騎士団の行く末、そしてフーリアの可能性に交差するものでした。
対して各パートにおいて非常に均等な戦力分配、そしてそれぞれの役目を果たすべく動くアクションが多数見られました。
それが今回の結果における最大の要因であるかと思います。
今回全体的に難易度高めに設定していましたので、バランスはかなり重視して見ていました。
各個人間で悔やまれる結果、納得できない結果の方もいらっしゃったかもしれませんが、誰一人として欠けることなく今回の結果における重要な要因であったことは間違いありません。

まずオーディオ戦については、非常に“攻め”の印象が強いアクションが多く見られました。
GA個人関係なく、それは一貫しており、攻撃は最大の防御と言う結果になったかと考えています。
あらゆるジャンルの攻め手が多彩に展開されていたので、オーディオとも十分に渡り合えていたのだと思います。
様々な切り口が存在する中で、今回の手法もかなり面白く拝見させていただき、リアクションへ反映致しました。

対してギーヴル戦では、攻・守・囮と多彩なアクションが数多くある印象でした。
作戦の性質上、全体の構成力が求められるパートでしたが、非常に無駄なく実現されておりました。
また、前回のベヒーモス戦のマスコメでも触れましたが、周囲の魔物を相手取っていた方が多かったのも好印象です。
住民にとって最も脅威なのはギーヴルでしたが、もちろん町を破壊する猿型の魔物を残しておくと、旧街区は機能しなくなっていました。

アスカロン奪還戦についても、シナリオ上でキーとなるアスカロンを奪還すべく、バランスの良い采配がなされていました。
バルメ・アンドレア・ベルトランと、それぞれかつてより登場していた強敵揃いの中で、最終話らしい決着が迎えられているかと思います。
こちらのパートは、一話から触れてきた内容の終着点としての意味合いが強かったと感じています。
全体としてみれば余談ではありますが、手掛けてきたNPCである“クロエの答え”と言う点も表現できたのは幸いです。

長くなってしまいましたが、ガイアの世界観を私自身も広く楽しませていただきました。
今後もより良いリアクションを目指し一層精進して参ります。
機会がありましたら、またよろしくお願い致します。