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Correct the Cosmos Archives 序章

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Correct the Cosmos Archives 序章
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●カオスルキアとの戦い、その二

 【リトフル分隊】のメンバーたちは、他の仲間たちがガーディアンであるゴーレムを抑え込んでくれたこともあり、カオスルキアと直接対決へと持ち込むことができた。
 前衛は、草薙 大和草薙 コロナ戦戯 シャーロットベネディクティオ・アートマ

 後衛は、数多彩 茉由良カラビンカ・ギーターアイ・フローラ
 
「戦闘前に、準備しますわね」
 カラビンカは前もってホライゾンパスケース10thLEで情報を確認して、エマージェンシートリートを、シャーロットに施していた。
「これは どう でしょうか……わたしは みなさんの しえんを していきます」
 茉由良がスーリヤの護符を使うと、彼女の周囲に半透明の光のフィールドが発生して、周囲からはフィールド内にいる茉由良も人型の光に見えてしまい、顔がはっきりとは分からなくなっていた。
 アレクス・エメロードは、主にシャーロットの援護をすることにしたようだ。
「存分に暴れな、お姫様。その方が、らしいってもんだ」
 アレクスはそう言いつつも、内心ではシャーロットがグレムリンの時のように、救えなかったと傷つくようなことがないことに安堵していた。
 エリュシオンガープを纏ったアレクスが、MDDを備え付けたレッドライフルで、ストリームラインで活性化させたパーフォレイトショットを放つと、カオスルキアの胴部に命中してダメージを与えることができた。だが、レッドライフルによって麻痺させることまではできなかった。
「そう簡単に、マヒにはならんってことか?」
「とりま、倒しちゃっても本物ちゃんに影響でないっぽいし、むしろ倒さないと悪影響ってのはシンプルでいいね☆」
 シャーロットが、ガーディアンであるゴーレムの介入を阻むため、スモークグレネードを投擲すると、煙幕が広がっていった。その煙に紛れて、シャーロットがモータードライブアックスによるソニックスラッシュを繰り出して、カオスルキアの正面を目掛けて接近し、攻撃をしかけていく。見事に命中してダメージを与えると、すかさず離脱して、態勢を整えていく。
「僕たちが築き上げてきた歴史を歪めて、この世界全てを滅ぼそうとするつもりなら、それを認めることはできない」
 大和が煙に紛れてグースステップを駆使したソニックスラッシュを繰り出すと、すれ違いざまにマシンブレードMK-Ⅰでカオスルキアの左腕を切り裂き、ダメージを与えると、すぐに離脱して間合いを取った。接近戦とは言え、ヒットアンドアウェイの技ならば、カオスルキアとの距離をある程度は確保できる。隣接するよりも、離脱して少し離れた方が戦いやすくなるからだ。
「わたしが、特異者となったきっかけの出来事……その事実を変えようとするなら、絶対に許す訳にはいきません!」
 コロナにとって、大切な記憶……想いを込めてマシンブレードMK-Ⅰを握りしめ、グースステップによるソニックスラッシュを繰り出し、カオスルキアの右腕を切り裂くと、ダメージを与え、すかさず離脱していく。
 シャーロット、大和、コロナの連携攻撃が決まった。まさしく激戦を乗り越えてきた者たちだ。
 彼らを援護するため、ベネディクティオがグースステップでカオスルキアに接近していくと、マシンブレードMK-Ⅰによる三刃を仕掛けていく。高速三連撃を繰り出すベネディクティオの攻撃は、カオスルキアに命中してダメージを与えることができた。
「アイオーンは、渡さないからね!」
 ベネディクティオは、カオスルキアからアイオーンを守るため、別の角度から攻撃をしかけていたようだ。
 茉由良は後方からホーリーレイを放ち、カオスルキアの胴部に命中させて、ダメージを与えていくことができた。
「カオス の そんざいは せかいを むしばむ のなら なんとしてでも……とめないと いろいろと きになることも ありますが」
「皆さん、ここは私が回復で支えますから、存分に戦ってください」
 後衛にいたアイは自分自身を拠点としてサプライラインによる補給線を確保して、味方を支援することに徹することにした。
 カラビンカが、フェザードローン×3を飛ばして、ミラージュデコイの映像を展開していった。カオスルキアは自我が崩壊していたこともあり、映像には見向きもせず、前衛にいる大和たちに凄まじい剣技を繰り出してきた。迸る衝撃で、大和とコロナ、シャーロットは回避が間に合わず、カオスルキアの攻撃を食らってしまい、多大なダメージを追ってしまった。
 シャーロットは、カラビンカが前もって施してくれたエマージェンシートリートの効果で自動的に傷が回復していたが、大和とコロナは傷だらけだった。ベネディクティオはアイオーンの方にいたため、幸いにもカオスルキアの攻撃から外れていたこともあり無傷であった。
「本物のルキアさん、確か……人間だったよね? 魔人化したルキアさんが、カオスの影響で、カオスルキアになったってことかな?」
 ベネディクティオは難を逃れたとは言え、気を引き締めた。相手が、魔人化したルキアが元なら油断はできないからだ。
「ヤマコロちゃん!!」
 シャーロットの叫びに気付き、サプライラインを発動していたアイが、スカウトドローンを飛ばして大和にクイックエンドを施して傷を回復させた。その際に、サカイヤチョコレートをコロナの口元に運び、彼女が食べると、不思議なことに外傷も塞がり、コロナは体力なども回復していた。
「ふぅ、勘一杯でしたね。アイさん、ありがとうございます」
 コロナが立ち上がり、マシンブレードMK-Ⅰを構えた。
「良かった、コロナ。次の作戦、いけそうか?」
 大和がそう言うと、コロナは「もちろんです!」と応えた。
「そうこなくっちゃ! ボクは、いつでもオッケーだから☆」
 シャーロットが、ワクワクした笑顔を向けてきた。
 それに気づいたアレクスは、シャーロットにアテニュエイトシールドを展開していった。
「そうそう、その調子でいきな、お姫様」
「なんか、ちょっと引っかかる言い方だけど。アレクちゃん、いつもありがとね」
「わたくしは、後方から援護射撃しますわ」
 カラビンカは後方でサプライラインを使い、補給線を確保していたが、フェザードローン×3を飛ばして、サンビームで援護射撃をしていた。
「この せかいを めつぼう から そしする……かこを かえようと するなら それを とめる……そうすることで すくわれる いのちが あるなら」
 茉由良が、カオスルキアを指定したポイントを狙い、ヘルファイアを解き放った。カオスルキアは発生した炎でダメージを受けていたが、火に耐性があったのか、火傷をすることはなかった。茉由良が放った炎はしばらく燃えていたが、炎が消え去った。
「チャンス到来! まゆらちゃん、ありがとね☆」
 シャーロットがソニックスラッシュを繰り出し、大和とコロナの同時攻撃による三刃が、カオスルキアの両脚に叩き込まれていく。
 そこへ、アレクスのレッドライフルから、フロストノヴァが放たれて、カオスルキアの足元に命中すると、わずかではあるが相手の動きが鈍くなった。
「お、効き目あったか?!」
 その刹那。
 カオスルキアの鋭い剣技が解き放たれ、シャーロット、大和とコロナが敵の攻撃に巻き込まれ、凄まじい連撃による多大なダメージを食らってしまった。シャーロット、コロナは重傷を負い、大和は瀕死状態になっていた。
「?! 大和さん!!」
 コロナは、驚きを隠せなかった。
 後方にいたアイが、万が一に備えて持ってきたネクタルが、サプライラインによって運ばれ、大和に飲ませると、見る見るうちに回復していくが、完全に治った訳ではなかった。それでも、大和は立ち上がった。ここで倒れる訳にはいかない……負ける訳にはいかない!
 その強い想いこそが、大和を支えていた。
「アイさんのおかげで、僕は大丈夫だから。今のうちに、態勢を整えよう」
「そうだね!」
 シャーロットの傷は、アイが飛ばしたスカウトドローンによるクイックエンドで回復していくが、こちらも完全回復とまではいかなかった。
 カラビンカが飛ばしたドローンでサプライラインを確保していたが、支援物資を所持していなかったため、アイの治療が終わるまで、サンビームでカオスルキアに対してけん制攻撃を繰り返していた。
「コロナさん、お待たせしました」
 アイのスカウトドローンが、クイックエンドを施すとコロナの傷も回復していくが、完全に回復できた訳ではなかった。それでも、次の一手を打つには十分であった。そう、残り一手である。外すわけにはいかない。
 

「まゆら、私たちが隙を作って、戦戯さんたちの支援をしよう!」
 そう言い出したのは、ベネディクティオだ。
「でしたら、わたくしも」
 後方にいたカラビンカがフェザードローン×3を飛ばして、カオスルキアに狙いを定めてサンビームを放った。
「このせかいを まもるため にも……」
 茉由良は、カラビンカの攻撃に合わせて、パーフォレイトショットを解き放つと、カオスルキアの胴部を貫くほどの一撃を炸裂させた。
「今だね!」
 ベネディクティオが、マシンブレードMK-Ⅰによるソードドローイングをしかけて、カオスルキアの胴部に斬撃を繰り出していく。
 次の瞬間、カオスルキアは片手で構えた剣を振るい、神速の刃を繰り出してきた。その威力で、ベネディクティオが吹き飛ばされるほどだ。
「戦戯さん、お願い!」
 必死に叫ぶベネディクティオ。
「任せてね! ベネディクティオちゃんたちの想い、無駄にはしないからね!」
 シャーロットがモータードライブアックスを構えると、アレクスがアテニュエイトシールドを展開していく。
「こっちの準備はいいぜ」
「コロナ、これで決めよう」
 大和が目配せしてマシンブレードMK-Ⅰを手に取ると、コロナが頷き、攻撃態勢に入った。
「はい、大和さん!」
 コロナと大和は、タイミングを合わせて、ほぼ同時にソードドローイングを繰り出し、カオスルキアに攻撃をしかけ、抜刀術による斬撃を繰り出していく。その攻撃はカオスルキアの胴部を切り裂き、凄まじい斬撃となっていた。
「ヤマコロちゃん、助かるよ!」
 シャーロットがストレインを発動させて力を溜めている間に、アレクスがフロストノヴァを放ち、カオスルキアを起点とした範囲内に寒波を発生させ、ほんのわずかであるが動きを鈍らせることができた。
「お膳立ての任務は完了だ。ぶちかませ、シャロ!」
「私もお手伝いします」
 アイが、ミラージュデコイを起動して、ホログラム映像を展開していく。
「必殺☆フルチャージ☆ ソードマトリックス……ブレイカー!!」
 シャーロットのモータードライブアックスが、まるで四方から囲むようにカオスルキアに斬撃を繰り出していく。殺気とオーラによる幻の斬撃がカオスルキアに襲い掛かり、さらに物理的な斬撃がカオスルキアの胴部にも命中し、多大なダメージを喰らわせていくではないか。
 さすがのカオスルキアも、シャーロットたちの連携攻撃で、よろめき……倒れそうになっていた。
 
 だが……。
 
 カオスルキアは、無表情にシャーロットたちを見据えると、一瞬のうちに鋭い剣技を繰り出したと思いきや、シャーロットはカオスルキアの反撃を受けてしまい、重傷になるほどのダメージをうけていた。
「シャロさん!」
 すぐさまアイがクイックエンドで回復してくれたこともあり、シャーロットは無事であったが、カオスルキアはアイオーンへと向きをかえて、移動しようとしていた。
「ここから先へは、いかせない」
 大和とコロナは完全には回復していなかったが、それでもカオスルキアの前に立ちはだかり、なんとか食い止めることができた。
 その時、他の仲間たちが駆けつけてくれた。
 
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