■プロローグ■
――三千界管理委員会本部。
「久しぶりだね、兄さん」
「ああ。あれから八年。大人になったな、健太」
木戸 浩之は弟の
健太と、八年ぶりの再会を果たした。
「しかしまさか、マンフレッドの秘書で、特務の最後の一人だったとは」
「あれからすぐ、特異者になっていると説明されたんだ。
それからしばらくして……“アリスハザード”の後、委員会に帰還したマンフレッドさんから声をかけられ、色々と雑用を手伝うようになって。
兄さんやホライゾンの事は、色々と聞かされたよ」
健太によれば、マンフレッドが委員会の立て直しの際に健太を保護という名目で側に置き、将来の幹部候補として育成することにしたのだという。
「特務ということは、健太もホライゾンに来るのか?」
「元々はその予定だったけど、今の状況が状況だからね。
これからも秘書として、地球でマンフレッドさんの留守を預かる事になると思う」
「そうか」
「地球も地球で、少し厄介な事になってるからね」
健太はそう言って、浩之に対し乾いた笑みを向けた。
「兄さんには伝えた方がいいかな。“九鬼”と“桔梗院”の事を」
■目次■
プロローグ・目次
【1】2023年地球/それぞれの時間0
【1】2023年地球/それぞれの時間1
【1】2023年地球/それぞれの時間2
【1】2023年地球/それぞれの時間3
【1】2023年地球/それぞれの時間4
【1】2023年地球/それぞれの時間5
【1】2023年地球/それぞれの時間6
【1】2023年地球/それぞれの時間7
【1】2023年地球/それぞれの時間8
【1】2023年地球/それぞれの時間9
【1】2023年地球/それぞれの時間10
【2】三千界管理委員会本部を見学する1
【2】三千界管理委員会本部を見学する2
【2】三千界管理委員会本部を見学する3
【2】三千界管理委員会本部を見学する4
【2】三千界管理委員会本部を見学する5
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告1
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告2
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告3
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告4
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告5
【3】ワールドホライゾン十年間での活動報告6
エピローグ