■プロローグ■
――ワールドホライゾン、人工小世界ワイドキューブ。
紅白パフォーマンス大会2022-2023の開催が大々的に発表されてから暫く。遂にその日がやってきたのだ。
会場全体が暗闇に包まれている中、会場に詰め掛けた観客たちは今か今かと開始の時間を待ちわびている。
やがて時間が来たようだ。会場に設営された三つのステージ。その一つがスポットライトに照らされると、そこには主催者である
木 馬太郎と
烏扇 統夜が立っていた。
「皆さん、大変長らくお待たせしました」
「今ここに、紅白パフォーマンス大会2022-2023の開催を宣言する!」
直後、観客たちの歓声が会場内に響き渡る。
同じくこの時を楽しみにしていた馬太郎も観客たちの気持ちは理解できる。たっぷり十数秒待ってから手を広げて落ち着くようにと観客たちへサインを送ると、会場は徐々に静けさを取り戻していく。
「まずは審査員の入場です。審査員を務めますのは私、木 馬太郎と」
「この私、烏扇 統夜に彼らが加わる!」
馬太郎と統夜が呼び込みを行うと、ステージに爆炎が広がり派手なギターソロが響き渡る。
「俺を驚かせるような、ド派手でロックなパフォーマンスを見せてみろ!」
飛び出してきたのは
織田 信長。昨年はパフォーマーとして出場していたが、今回は審査員として大会に参加するようだ。
「待たせたな! 私が赤兎団の団長、
ユーセイカだ」
そして、信長に続いて現れたのはローランドで黄金等級としてその名を馳せる屈指のミンストレル、ユーセイカだ。信長のような派手な入場こそしないものの、ノリ気ではあるようでメガホン型の英雄装備「猛き咆哮」を片手に観客たちへ大きく手を振りながら壇上へと上がった。
馬太郎、統夜、信長、ユーセイカ。四人の審査員が揃ったら次はいよいよ出場者たちのパフォーマンスタイムだ。四人が審査員席へと移動すると、代表して馬太郎がマイクを握る。
「それでは早速参りましょう!」
観客たちの歓声の中、最初に現れたのは―――
■目次■
プロローグ・目次
【1】ファンタジーステージに参加
ファンタジーステージ 1
ファンタジーステージ 2
ファンタジーステージ 3
ファンタジーステージ 4
ファンタジーステージ 5
ファンタジーステージ 6
ファンタジーステージ 7
ファンタジーステージ 8
ファンタジーステージ 9
ファンタジーステージ 10
ファンタジーステージ 11
ファンタジーステージ 12
ファンタジーステージ 13
ファンタジーステージ 14
ファンタジーステージ 15
【2】フューチャーステージに参加
フューチャーステージ 1
フューチャーステージ 2
フューチャーステージ 3
フューチャーステージ 4
フューチャーステージ 5
フューチャーステージ 6
フューチャーステージ 7
フューチャーステージ 8
フューチャーステージ 9
【3】モダンステージに参加
モダンステージ 1
モダンステージ 2
モダンステージ 3
モダンステージ 4
モダンステージ 5
モダンステージ 6
モダンステージ 7
モダンステージ 8
モダンステージ 9
【4】観客として出場者を応援する
年の瀬を迎えて
エピローグ