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ガドラスガードの不穏な行動を防げ!

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ガドラスガードの不穏な行動を防げ!
【!】このシナリオは同世界以外の装備が制限されたシナリオです。
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・戦闘開始2

 四蓮独立連隊の面々も動き出している。
 キャラック型飛空艦を操縦しながら、コミュニ・セラフは、今回の作戦について考えていた。

『三国合同作戦ですかに……。いざ脅威を排除いて、鉱山を目の前に三分割ですんなり山分けとなるのでしょうかに?』

 どこかの国が、「騙して悪いが」的な手段を取らないとも限らない。
 実際、三国協調とはいっても、同じ戦場で敵対せず、別々の敵を相手にしているだけだ。
 さすがに後ろから不意討ちされるようなことはないと思いたいが。
 同じように、小太郎とその機体を乗せ、アッシュムーン・セラフのスループ型飛空艦もコミュニのキャラック型飛空艦に随行して飛行していた。

『戦争中なら、互いに信用もし辛いであろうからのぅ……』

 コミュニの言葉に、アッシュムーンも同意する。
 とはいえ、確定していない未来については今はまだ、どうしようもない。
 サイフォスキャノン(皇国)を駆る邑垣 舞花は、先行して戦場の偵察を行っていた。

『ふむ。地上で戦う分には、山岳地帯という条件をどう活用するかで結果が変わりそうですね』

 険しい地形は多くの死角を生み出してくれるものの、上空からは射角を取りやすいため対応は容易だ。
 要は地形を利用して隠れても、側面や背後、真上が丸見えなので、迂回される可能性が大ということ。
 逆をいうなら、敵が迂回を選択する可能性が、極めて高いともいえる。
 戻ってきた舞花を、ノーン・スカイフラワーが出迎えた。
 ノーンは鼓舞の効果を持つ舞踏を舞い、舞花を含めた味方の士気を高めていく。

『ありがとうございます。その舞を見ていたら、戦意が高まってきましたよ』
「気をつけてね、舞花ちゃん!」
『ええ。ノーン様も、お気をつけて。コミュニさん、ノーン様のことをよろしくお願いしますね』

 舞花は、コミュニに後のことを託した。


* * *



 Bloodlinesの成神月 鈴奈は、西村 由梨の機体に調整を行う。
 由梨の嗜好や好みに合わせ、香りや音楽を用いて精神的疲労を軽減する仕込みをした。

「少しでも、由梨さんにとって寛げる空間になっていればよいのですが……」
『まあ。とてもいい香りと音楽なのだわ』

 なお、本人にはとても喜ばれたようだ。
 飛空艦・朝凪を操縦する高橋 凛音は、現状の問題点をしっかりと認識していた。
 現状、味方には飛空艦を除けば敵に比べてろくな飛行性能を持った機体が少なすぎる。
 まさかルーンラプターやルーンファイターの前に、狙ってくれといわんばかりに飛空艦を並べるわけにもいかないので、難しいところだ。
 上手く自分たちに有利な展開に引き込まなければなるまい。

『そのための、囮作戦ですからのう……』

 凛音の役目は、囮役を務めるヒルデガルドが引き連れてくる予定の敵機の群れに対し、好き勝手に逃げられないよう動きをコントロールする追い込み役だ。

『さてと。戦闘前の、リラックスタイムといきますかのう……。余裕を持って戦いに臨むには、精神を落ち着かせなければなりますまい……』

 カンフォートパフュームを焚き、心地良い香りを艦内に漂わせた。
 格納庫のバルドイーグル(連盟)に乗っているアヤメ・アルモシュタラにまで、カンフォートパフュームの香りが漂ってきた。

『これは、凛音様の心遣いですね。有難く利用させていただくとしましょう』

 香りを楽しみつつ、静かにその時を待つ。
 凛音の飛空艦・朝凪から、鈴奈は覇道 鼎、ル・フェイの両者に通信を繋ぎ、自分たちが行う作戦内容について意見や助言を求めた。
 まず、覇道 鼎は、遠距離攻撃の習熟度を高めるという点に、深い理解を示した。

『わたくしも同じ考えですわ。今回は、大鐵神・毘沙門で戦っているのですが……。せめて引き寄せる手段のひとつでも欲しいところですわね。元々乗っていた機体が大破してしまいましたから、仕方なのないことではあるのですが……』

 鼎もそうだが、今回対地攻撃に晒されないようにするためには、射程で敵を上回ることが重要になる。
 加えて、接近を拒否できるだけの機動力も必要だ。
 そのどちらも兼ね備えている者は、極めて少ない。
 ル・フェイは遠距離攻撃の習熟度上昇より、資源についての話に興味を示す。

『あたしの機体はそもそも最初から射撃戦仕様だからねー。それより今は共闘してるけど、ガドラスガードを撃退したらまた一波乱ありそうだから、今から覚悟はしてるよ』

 通信の向こうで、ル・フェイが肩を竦める気配がする。
 現在は、もともと戦争状態だった三国が利害の一致から協力しているに過ぎない。
 ある意味ガドラスガードの存在が一時的でも三国の争いを押し留めている状態なのが、皮肉な話だ。
 ヒルデガルド・ガードナーは、大鐵神・宮毘羅に乗り込んだ状態で緋守 明日香が操縦するスループ型飛空艦の格納庫にいた。

『万が一のことも、考えておかないとね……』

 行っているのは、退避経路の確認だ。
 作戦行動中なので大したことはできないものの、それでもいざという時、地形に阻まれて逃げ遅れることのないようにしたい。
 囮として動く予定なのだから、猶更だ。
 通信で、明日香が連絡してくる。

『もうすぐ、戦場に到着するわ』
『了解。いつでも出れるわよ』

 退路の確認を終え、明日香に返事をすると、ヒルデガルドは静かに作戦開始を待つ。

『ところで……囮役で本当にいいの? 凄く危険な役目よ?』

 明日香はヒルデガルドの身を案じていた。
 当然だ。
 囮といえば聞こえはいいが、明日香にしてみれば、それはヒルデガルドを空中に敵がはびこるそのすぐ近くに放り出すのと同じこと。
 ヒルデガルドを心配するのはもちろん、スループ型飛空艦を操縦する明日香自身も危ない。

『承知の上よ。身体を張れば、その分味方が有利になる。私にとって、これほど喜ばしいことはないわ。……その、まあ。途中まで付き合わせるのは悪いと思っているわ。だから、私を投下したらすぐ退避してね』
『……このっ、もう、アンタは! アタシのことじゃなくて、自分のことを心配しなさいよねっ! もう知らないからね、どうなっても!」

 明らかに怒った様子で切られた明日香からの通信だったが、またすぐに繋がれる。

『アンタだけ残すのは心配だから、アタシが支援してあげるわ。有難く思いなさいよ。……って、何笑ってるのよ!?』
『別に~?』

 ツンデレを発揮している明日香の表情が手に取るように思い浮かび、ヒルデガルドは緩みそうになる口元をさりげなく手で隠した。


* * *



 晴山吹も動いていた。
 かぶとぎうす号の中で、取間 小鈴は事前準備に勤しむ。

「本日はーお天気晴朗なれどもー波高しー♪ 《かぶとぎうす号》いざ出港ーなのですー。よーそろー」

 小鈴が舞っているのは、神州扶桑国に伝わるとされる、戦勝祈願の踊りだ。
 どこか神秘的な舞いを見た味方の士気が高まっていった。
 小鈴のかぶとぎうす号に同乗した人見 三美は、イオン・ノートの大鐵神・野武士にシールドエンチャントによるコーティング作業を行っていた。

「進捗はどうじゃ?」
「概ね予定どおり進んでいます。この調子なら、戦場に到着する頃には終わっていると思いますよ」
「それは重畳」

 イオンはどっかりと座り込み、三美の作業を見物する腹積もりのようだ。

「大鐵神の操縦は大変じゃが、整備のお陰で楽になっておる。礼を言うぞい」
「できることをしているだけですが、ありがとうございます。ふふ、感謝されて悪い気はしませんね」

 しみじみと告げたイオンへ、三美もほほえみを返す。


* * *



 無所属の者たちも集いつつある。
 戦場に到着するまでの時間を有効活用する迅雷 火夜は、迅雷 敦也ミルドレッド・スカイライツを鼓舞するべく、舞踏を舞った。

「アイドル火夜ちゃんの舞踊、とくとご覧あれ?♪」

 そんな火夜の舞踏を楽しみつつ、ミルドレッドはオサフネ弐式(皇国)を改造し、発火機能を持たせた。

「制限時間が過ぎたら急速冷却で動けなくなるから、注意するでちゅよ」
「おっけ~♪」

 舞踏の振り付けどおりに踊りながら、火夜がウインクしてミルドレッドに忠告が届いていることを知らせた。
 火夜のダンスとミルドレッドの作業が終わるのを見計らって、敦也は話し合いを始めた。

「鼎様を守ろうと思うが、それでいいか? ま、鐵皇国所属なのに放置するのもなんだしな」
「火夜ちゃんは、それでいいと思うよ~」
「あたちも賛成でちゅ」

 方針を決め、後は時が来るのを待った。


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