■プロローグ■
――ジーランディア、鉱脈地帯近郊
「こうして姫さんとアリスの嬢ちゃんと顔を突き合わせるのは、姫さんが
ワールドホライゾンから特異者を連れてきた時以来だな」
ルミナス王朝の
国王バルタザール・ルミナスはマントを棚引かせながら告げた。
彼の背後には、彼の愛機シュヴァリエ・ナイト
「ユリアーヌス」が控えている。
「今回はガドラスガードと鉱脈にために共闘しますが、私たちは本来は、あの
『ガドラスティア』を奪い合っている敵であることはお忘れなきよう」
そう答えたのは、自由都市連盟の
現盟主アリス・エイヴァリーだった。
彼女の背後にはガレオン型飛空艦が鎮座している。アリスは飛空艦だけではなく、アーマードスレイヴも操縦できる腕前を持っている。
「あの時はワールドホライゾンの特異者を、お二人にご紹介しなければ公平ではないと思ったもので」
恐縮しながら応える、鐵皇国の
現皇帝・覇道 鼎。
彼女の背後には全長18mの機動兵器、大鐵神・
毘沙門がそびえ立っている。
「アリスの嬢ちゃんのいう通り、慣れ合うつもりはないんだがな。ガドラスガードは俺たちにとって共通の敵だ。それが鉱脈を発掘しようとしている。ガドラスガードが強化されるのは、自由都市連盟としても看過しておけねぇだろ?」
「ですからこうして申し出を受けてここにいます。最近、自由都市連盟近くで、
パンツァークレフテスや
ヤークトクレフテスといったガドラスガードオリジナルの機動兵器が確認されています。それらの建造を止め、私たちがより強い機動兵器を開発するためにも鉱脈は必要です」
バルタザール国王の言葉に、アリスは鼎を見ながら真剣な表情で答えた。
今のところガドラスガードは、三千界の各世界の機動兵器の複製を使用しているが、最近になってオリジナルの機動兵器の目撃情報が寄せられていた。
だからこそ盟主アリスはバルタザール国王の申し出を受けたのだ。
(ガドラスガードの行動の変化から、ガドラスティアから何らかの命令が出ていると考えられます。前皇帝・覇道堅狼がガドラスティア攻略を行ったことにガドラスティアが危機感を示した可能性も否定できません)
「盟主アリスからすれば、“敵に塩を送る”ことになるかもしれませんが、敵の戦力を知る機会と思って一時休戦としましょう」
盟主アリスの視線(思惑)をどう捉えたのか、鼎はぎこちなく微笑みながら手を差し出した。
アリスはすぐさま普段の笑顔に戻ると、手を握り返した。
「報酬の鉱脈は三等分だ。よろしく頼むぜ」
こうして鐵皇国とルミナス王朝、自由都市連盟による、鉱脈を採掘しようとしているガドラスガードを撃退する共同作戦の火ぶたが切って落とされたのだった。
■目次■
プロローグ・目次
【1】ルミナス王朝側でガドラスガードと戦う
【対白いザフィーア1】
【対ヘルグリューン】
【対ゾイサイト】
【対白いザフィーア2】
【2】鐵皇国側でガドラスガードと戦う
・戦闘開始1
・戦闘開始2
・対空戦闘(曼殊沙華)
・対空戦闘(カッキンチーム)
・対空戦闘(ライトニング)
・対空戦闘2(ライトニング)
・対空戦闘(四蓮独立連隊&Bloodlines)
・対空戦闘(晴山吹&その他)
・指揮官機討伐(全GA&その他)
【3】自由都市連盟側でガドラスガードと戦う
【敵機鹵獲作戦】
【対白いデュランダル】
【4】クルースニク軍団を警戒する
・戦闘開始1
・白い悪魔との対峙(バーゲスト連隊&アサルトフォックス)
・自爆の脅威(全GA&その他)
エピローグ