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機械帝国攻略戦 その後

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機械帝国攻略戦 その後
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盗賊退治 6


「でかい組織が滅んだ後に、あれこれ漁る輩が出てくるのはよくある話だわな。無粋な連中は早めにとっちめちまうに限る。大人しく倒されてもらうぜ」
「その祭り、俺も参加させてもらっても構わねーよなぁ!?」
「インディゴ!?」
「単独行動ってのは楽でいいな。入りたい場所に自由に加われるのだから。ガハハッ」

 【ズィールユニオン】の永澄 怜磨がそう呟いたのを目敏く聴いたインディゴが乱入してくる。
 それに驚きつつも協力体制に積極的なインディゴにチラリと燈音 春奈に視線を向ければコクリと頷く。

「リーダーも許可出したことだし、是非とも協力してくれ」
「そう来なくてはな! この人数だ。盗賊と魔物に分かれてやるつもりだろう?」
「そうだな」
「なら、俺はリザードマンの方を相手取らせてもらうぜ」
「OK。春奈! 分かったな!」
「了解! インディゴ、よろしくね! 私もリザードマンの方を受け持つから、あとは千咲って子もね。他の三人が盗賊を押さえてくれるから、頭を入れておいて欲しいな」
「はいよ。ほんじゃ、ま。そろそろ追い込んでいこうぜ!」

 威勢よくインディゴが叫びリザードマンに突っ込んでいった。
 怒涛の攻めの中、怜磨は冷静にジオメトリックローブで魔法の威力を強化すると手始めにギフトリオート【機装:ダークフィラメント】の【機導】蝕波濤で広範囲へ先制攻撃を図る。
 ギフトリオートにCC:マーレコアを組み込むことで発生させた魔力汚染効果を持つ水流を広範囲に放つ【機導】蝕波濤は魔力汚染で相手の魔力耐性を下げる力を持つ。
 初めから範囲攻撃なのは、まずは当てなければ意味がないからだ。
 その後は春奈に敵の引き付けを任せ、魔力汚染効果を持つ水流を直線状に放つ【機導】蝕流で援護攻撃をしていくパターンで春奈の援護に回る。
 とにかく耐性が下がればその分春奈の引力や千咲の攻撃も通りやすくなるからだ。
 出来れば攻撃動作を潰すように撃っていきてたいが、無詠唱の魔法にタイミングを合わせるのはかなり難しい。
 予備動作でも見抜ければいいが、無詠唱に予備動作は存在しない。
 予想外の角度から魔法が飛んでくるのを地走のブーツを補助に使いつつ獣人の底力で回避を図っていく。

「前に戦ったメタルオークやメタルゴブリンはここで生み出されてたっぽいわね。別の場所にも同じような装置があるのかしら。あってほしくないことだけど。生き繋ぐために自分を機械化するのはまだいいわ、でもねそれで悪さをするのは見過ごせないわ。これ以上余計な事をされる前に倒さなきゃね。そのためにも」

 篠宮 千咲はヴィントアーマーV2【機装:マキアスアーマーV2】の【機導】充填調律を春奈に施す。
 春奈は機装を持っていないがそれでも生命力活性化による傷の治療、防御力・筋力強化を施すことはできる。
 その後、予備動力を使って自分も【機導】充填調律し、Bスマッシャー【ブーストスマッシャー】への魔力補給と負荷軽減も加えた、生命力活性化による傷の治療、防御力・筋力強化を施すと発勁でポテンシャルを引き出し、機装の力で炎を纏わせたBスマッシャー【ブーストスマッシャー】で攻撃を開始。
 最小動作による最大威力の発揮する身体やBスマッシャー内に刻まれた「増速放射Ⅰ」と同程度の加速も乗せて殴り、命中時にCC:エルプトコアの効果で炎を爆破させ拡散させた。
 怜磨の力で耐性が下がれば更に効きやすいはずと計算して。

「帝国に勝っても全てが解決したわけじゃない、か……砂漠地方がここから良い方向へと進もうとしてるのを、邪魔させるわけにはいかないね。放っておいたら多くの犠牲が出かねないし、ここで食い止めないと」

 春奈は燈の引力剣【燈の引力剣・改】と反撥の盾が今後のためにも、どれだけ戦えるか確かめるためにリザードマンに果敢に挑む。
 燈の引力剣は引寄せの剣から鍛え直され、さらに改良を施された代物。
 刀身を改良する際に素材として火の魔石を溶かして馴染ませたことにより、熱を帯びるようになったことで硬い装甲・魔力耐性を持つ機械族にも対抗できるようになっているが、属性が火になったわけではない。
 ようやく愛用の剣が機械族との渡れるだけの武装になったのだ。
 反撥の盾と揃うことによって魔界の瘴気や魔法を跳ね除け、自分にとっての最良の間合いを保って戦い続けることができるようになっていることは前々からと変わっていない。

「……またよろしくね」

 愛用の剣と盾が砂漠地方でも戦えるようになったことが考え深い。
 だが、そんな気持ちに浸っていてはいくら中級魔族であっても油断はできない。
 機装の使えないナイトのままで武器だけが機械兵とも渡り合えるまでに上り詰めた状態で一体どこまで行けるのか。
 気を取り直して戦意の腕輪で身体能力を強化し剣と盾をジャストフィットさせる。
 怜磨の先制攻撃後、燈の引力剣の引力でリザードマンを引き寄せつつ接近し斬りかかった。
 熱を帯びるようになった今の刀身なら、硬い装甲が相手でも十分有効打を与えられるはず。
 引力による体勢崩しも都度狙い、相手を引き付けつつジャストフィットで冴え渡らせた剣術で積極的に攻めていけば、その分怜磨や千咲も攻めやすくなるはずだから。
 相手の攻撃は反撥の盾によるナイツバリイング弾き返し身を守り、盾の反発効果を活かし確実に弾き返す。
 リザードマンの魔法攻撃には、剣と盾が揃う事による「魔法を跳ね除ける力」と【カーディナルコート【ゴールドメイル】の魔法耐性も使い対抗することで、他の仲間をアラウンドガードで割り込んでの防御と体勢崩しを狙うことでインディゴが千咲が怜磨が攻撃しやすいように切り結ぶ。

「お前の武器、面白いな! 名前は!」
「燈音 春奈だよ」
「春奈な! 覚えたぜ。次はお前とも戦ってみたいな。この引力を操る剣には興味がある。盾と揃ったことによる力も込めてな」
「数発しか使ってないのに、そこまでこの性能が分かるなんて、やっぱり侮れないね」
「ガハハッこれは最早癖みたいなものだ勘弁してくれ」
「いいよ。そこまで気づかれたからと言って不利になるような戦いはしてこなかったつもりだから」

 怜磨の魔力汚染効果、千咲のBスマッシャーによる爆破、インディゴの猛攻に守りと攻めの春奈。
 それぞれが連携してリザードマンを追い詰めていく。
 いままでの冒険者パーティによって削られたリザードマンは次第に押され始めていった。
 それが可能になっているのも盗賊や機械化した盗賊を押さえている者達がいるから。
 ソリッドアンブラル【機装:ナーゲルリング】の【機導】幽速で「貫鉄Ⅱ」とCC:スティングコアの相乗効果により、物理的に頑強な装甲や防御を突破する力が特に大きく強化された上で「加速Ⅱ」によって速度強化させたルドラ・ヴァリオスがソニックリープで移動しその際、幻惑の外套【アノニマス】で間合いを誤認させつつ高速で敵陣へ突撃し斬りつけていく。

「帝国が崩壊した事で、技術を横領する隙が出来たわけか。それを使って各地で悪事を働かれるのは避けるべきだな」

 絶対にリザードマンと戦う春奈、怜磨、千咲、そしてインディゴを妨害させる訳にはいかない。
 幻惑の外套でソニックリープの成功率を高め縦横無尽に敵を次々斬って斬って斬りまくる。
 ダメージを負った敵にはソルフェ・セフィーラ燈音 了が追撃してくれるだろう。
 ガーナーカフス【ガーナーピアス】による魔力感知も補助に使いつつ例え囲まれてもソニックリープによる高速移動で離脱は十分可能だ。

「余す事なく沈める」
「ですね。大きな事件が片付けば小さい方ですがこういう事が起こりますよね。多くの犠牲が出る前になんとかしないといけませんし……悪い方達には少し強めのお仕置きをしませんとですね」

 了は眼鏡を外し戦闘モードに入るとルドラがソニックリープで縦横無尽にかき乱す中、滑るように走れる地走のブーツを活かし、ダメージを与えた敵へ接近し【機導】闇波を放つ。
 宵月【機装:ナーゲルリング】の斬撃にとともにCC:テネブリスコアの呪いの闇の力を宿す衝撃波を放つ際、極力多くの盗賊を衝撃波に巻き込めるような位置にいる盗賊を狙って効率よく多くの盗賊にダメージを与えていく。
 意識的にソルフェと攻撃が被らないよう気をつけていくことが注意すべき点かもしれない。
 盗賊の攻撃はサンドコーラルプレートを機導式【破防Ⅱ】に呼応させることで一時的に物理攻撃耐性を強化しつつ、滑るように走れる地走のブーツを活かし回避に努めていくが、それでも通常の回避が厳しそうなら獣人の底力で緊急回避を試みて回避に専念する。

「全く……ヴァイスにボロ負けしたばかりだっていうのに、落ち込む暇もありゃしない。まあ、そこに助けが必要なら駆け付けるのがこのパーティですし、凹んだままでいるだけ無駄ですね。景気よく悪者退治と行きましょう!」

 ソルフェは後衛からルドラが先陣を切って盗賊を次々攻撃するので、ダメージを負った敵から順にストームスヴェート【機装:インパクトボウ】の【機導】光風で狙い撃ちしていく。
 もちろん了と狙いが被らないように。
 【機導】光風では強力な白い風で形成した矢を放ち、着弾時に突風と魔力が爆ぜ、二重の衝撃を与える攻撃だ。
 ストームスヴェートは白い弓型機装。
 CC:テンペスタスコアと「旋風Ⅱ」の機導式の力で強力な風を操る事が可能で、戦闘時は魔力による弦が張られる。
 魔力耐性を突破する力も持ち、ショック状態の付与も狙えることからも元々敵の連携を崩すのに向いた性能持ちだ。
 ルドラの大立ち回りと合わせれば十分に引っ搔き回せるはず。
 反対に盗賊からの攻撃には【機導】勁風で速度を高めて回避していく。
 この回避能力で機を見計らって自他共に負傷はヒーリングブレスで回復する。
 もし機装の魔力が尽きかけたらローズエリクシルで回復するつもりだ。

「そろそろまとめて一掃に入るか」

 盗賊と機械化した盗賊の数も減ってきた今、まとめて一掃するチャンスが巡ってきた。
 ルドラは再び敵陣へ突入し、キルストームで大勢をまとめて斬り裂き一掃する。
 それでも残った運の悪い盗賊に向かってソルフェは【機導】天狗風で狙い撃ち。
 加速の機導式で速度を高めた【機導】光風よりも速度の増した矢が着弾時に突風と魔力が爆ぜ、二重の衝撃を与える。
 そして了はソルフェが仕留めきれなかった、もしくはあえて残した盗賊に向かって獣人の底力を脚力に使い一気に接近し、無音の太刀でとどめを刺す。

「おいおいもうお仲間はどこにもいないみてえだぜ?」
「なに!?」

 インディゴが言うように周囲にいた盗賊達は冒険者達が一掃し、メタルゴブリンとメタルオークも沈黙したまま動かない。
 その一瞬の動揺を突くように怜磨が【機導】水蝕牢でリザードマンの拘束を図る。
 リザードマンの周囲に水流を発生させ、全身を飲み込み拘束するそれは魔力汚染を継続して与え、もがくと水が更に絡みつく。
 脱出などさせないとばかりに千咲がデコンポーズを叩き込み、攻撃と同時に特殊な腐食液を流し込む。
 そして春奈が間合いに入り燈の引力剣の更なる力で相手の動きを鈍らせたところに全力のシェルブレイクを叩き込む。
 怜磨の魔力汚染や千咲のデコンポーズの腐食液で内部も弱りかけたリザードマンへの猛攻はまだ続く。
 今度はアレクスが聖浄の銀鎖の先に破邪の裁釘を取り付け放ち、いつの間にか付いていたヒビに突き刺した後にウェールの聖衣で強化したジャッジライトニングを流し込む。

「もう! 周囲に遠慮なんてしません! 守る物はしっかり守っているみたいですし、全力で行かせて頂きます!!」

 アイはエレメンタリストで来れなかった鬱憤を晴らすように前衛の方たちに巻き込まれないように声をかけてから【機導】黒雷圏を起動。
 作り出された暗雲立ち込める領域内では黒雷が飛び交っており、この黒雷は身体と精神を共に蝕む性質を持つ。
 リザードマンを取り込みながら広がる暗雲とその中で落ち続ける黒雷。
 黒雷は高速で敵を穿つ。
 当然、視認してからの回避は不可能。
 今はさらに拘束まで加わっている。
 リザードマン、マザラムは逃げることはできない。
 黒雷の領域内では、「暗黒Ⅱ」の効果で精神を「毒牙」の効果で身体を蝕んでいく。
 CC:テネブリスコアのお陰でさらに効果も高まっていることだろう。

「フフッ、囚われたが最後、内も外もボロボロにしていくのが黒雷圏なんですよ。存分に味わってくださいね?」

 アイの鬱憤が溜まりに堪った【機導】黒雷圏が治まる頃に続けて攻撃を仕掛けたのは、竜血の契で限界を超えた【機導】“イグニスバイト”を起動した優。
 通常のイグニスDファングは「炎刃」のみだが、【機導】“イグニスバイト”は集束ギミックも発動させた状態でより威力が高まった状態だ。
 その状態でシェルブレイクを放つ。
 怒涛の畳みかけでも辛うじて命の鼓動だけは脈打っていることにシャーロットは胸を撫で下ろす。

「首魁は落ちたわ! それでも私達と戦うつもり? 投降さえすればもう手出しはしないわ。さぁ、命か戦いか選びなさい!」

 グリヴォイの気迫を乗せた圧に抵抗する気概もない烏合の衆と化した盗賊は武器を地面に落とし投降の意志を示した。
 あとは逃げ出さないように拘束し憲兵に突き出せば依頼は終了するだろう。
 そのはずだったが、ひとつ誤算が生じた。
 リザードマンがかぁいいくて仕方がなかったルルティーナが「おもちかえりするーーー!!」と駄々をこね始めたのだ。

「いやっ! パーツ、おもちかえりするんですぅ! なんで取り上げるんですかぁ! ひ、ひどいぃぃ……ぐすん」

 涙の海に浮かぶルルティーナを放置して憲兵はリザードマンのマザラムとその盗賊団を引き取って撤退していった。
 その頃には賞金首になっているインディゴ達もどこかに消えていた。

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