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要塞鯱とミズギの怪

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要塞鯱とミズギの怪
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●強敵、ヨウサイオルカ

 松永 焔子は、サマーアドベンチャーを装備し、その上にホライゾンジンベイアーマーを纏って、海中を水中ジェットを駆使して移動しながら、ヨウサイオルカを追いかけていた。
「サメハンターの腕がなりますね」
 ヨウサイオルカのこと「サメ」と言い切った自称サメハンターの焔子は、自らがホライゾンジンベイアーマーを纏うことでサメになることで、ヨウサイオルカと対峙しようとしていた。
 
 自称サメハンター 対 ヨウサイオルカ!
 
 ついに、戦いの時が来たのだ。
 
 焔子のアバターオートノマスが発動……ユニークエクステンダーを使い、オーラ体が出現した。
 ヨウサイオルカは、焔子とオーラ体によって挟み合うように囲まれいた。
 
「見なさい!」
 焔子の水着神拳奥義「裸」が展開していく。
 まんまと引っかかるヨウサイオルカ……焔子の水着を食べようとした、その刹那。
 
 背後から、焔子のオーラ体が、ヨウサイオルカに狙いを定めて、ホライゾンハープーンによる極彩の瞬きを解き放った。「地」属性の攻撃が決まり、ヨウサイオルカは多大なダメージを喰らっていた。
 
「やりましたね!」
 その後も、焔子は水着神拳奥義「裸」を使い、ヨウサイオルカをおびき寄せ、極彩の瞬きを放ち、「火」属性の攻撃を繰り出したが、無効化されてしまった。
「まだ打つ手はありますから!」
 焔子のオーラ体もまた、極彩の瞬きを放つが、「風」属性の攻撃だったこともあり、命中してヨウサイオルカにダメージを与えていく。
 
 水着を武器にして、戦う焔子。
 毒をもって毒を制す……つまり、水着をもって水着で制するということだろうか!?

「まだまだ、これで終わりではありませんよ!」
 焔子は、オーラ体と連携して、次々と極彩の瞬きを繰り出していく。最初は「火」属性が無効化されていたが、戦っているうちに、「風」属性が無効化されていた。
 
「コロコロ変えても、こちらには関係ありませんからね!」
 焔子が放つ極彩の瞬きは、地、水、火、風の属性のいずれかがランダムで攻撃できるため、一つの属性が無効化されたとしても、別の属性で攻撃ができるのだ。しかも、水着神拳奥義「裸」でヨウサイオルカにダメージを与えているのだ。
 
 オオオオっ!
 
 ヨウサイオルカは、焔子の攻撃を喰らってダメージを受けていたが、とてもうれしそうだった。
 どこまでも、ふざけたヤツであった。
 
 だが、それこそ、焔子の思う壺だ。
「これぞ水着神拳奥義! 引きませんし省みませんし自重しませんわぁ!!」
 焔子の優勢であった。
 
 だが……。
 ヨウサイオルカは尻尾をフリフリすると、魚雷を発射してきた。
 焔子は、アバターズバリアで魚雷を防ぐことはできたが、ヨウサイオルカの素早いヒレ攻撃を防ぐことができず、ダメージを受けてしまった。
 
「え?! ちょっと……」
 ヨウサイオルカが、焔子の水着を食べようと襲い掛かってきた。
 

「誘導魚雷……これは厄介そうだ」
 御子柴 瑞稀は、幽世眼で弱点を見つけようと試みたが、見つけることができなかった。
「ならば、魚雷そのものを撃ち落とそうか」
 マークスマンズドクトリンによる露蘭式霊子機関銃で攻撃で、魚雷を次々と蹴散らすように破壊していく瑞稀。


 ウンディナコートを纏った朝霧 垂が、アシストユニット3.0を使い、トライアルアーツの構えで、白陽の火槍で精霊剣・火を繰り出し、黒雷霆の篭手から精霊剣・風を放った。
 火属性の攻撃は無効化されたが、風属性の攻撃は、ヨウサイオルカにダメージを与えることができた。
「今までの皆さんの攻撃から判断すると、ヨウサイオルカは、こちらの攻撃をランダムで無効化することができるようだぜ。このこと、みんなにも情報を共有したいところだけど」
 垂が、白陽の火槍でヨウサイオルカを串刺しにするように胴部を突くが、予想通り、この攻撃は無効化されてしまった。
 

 その時であった。
 小山田 小太郎が閃きのペンデュラムによるフラッシュテレパスを使い、ヨウサイオルカと戦っている特異者たちに、垂のピンチをテレパスで伝えてくれたのだった。
「皆で、一気に叩きましょう」
 小太郎の呼びかけで、火属性以外の攻撃を仕掛けていく仲間たち。
「みんな、ありがとう!」
 垂は、黒雷霆の篭手からの精霊剣・風を放ち、ヨウサイオルカにダメージを与えていく。
「火属性の攻撃が無効化されてる今なら、他の攻撃が通用するはずだ!」
「そういうことなら、これで攻撃してみましょう」
 小太郎がガンマレイを解き放つと、ヨウサイオルカ一体にダメージを与えることができた。
 

 瑞稀は、ヨウサイオルカの誘導魚雷も、属性の一つと推測して、ヨウサイオルカの発射口に狙いを定めて、露蘭式霊子機関銃で狙い撃ちした。攻撃が命中して、ダメージを与えることができたようだ。
「それにしても、しぶといね」
 ヨウサイオルカの皮膚は、予想以上に硬かった。
 

 そこへ、水黽のルーンで海上を移動していた幾嶋 衛司とブリギット・ヨハンソンが姿を現した。
「千里眼で見てみたら、ここにいたね」
 衛司は、万色のルーンを放ち、地属性の攻撃でヨウサイオルカにダメージを与えていた。
「テレパスが届いたけど、今は火属性は無効化されてるんだよね」
「あたしも、手伝うよ」
 ブリギットがルーンスラッシュを叩き込んだ。
 
 垂は、黒雷霆の篭手で精霊剣・風を放ち、ヨウサイオルカにさらにダメージを与えていく。
「それ、どうだ!」

 小太郎がガンマレイを放ち、瑞稀が露蘭式霊子機関銃で誘導魚雷を狙い撃つと、続けて、衛司の万色のルーンによる地属性によって、ヨウサイオルカは、ついに……逃走した!
 
「逃げる気か!?」
 逃げ去るヨウサイオルカを追いかけて、垂は精霊剣・風で攻撃を仕掛けていく。
 
 ヨウサイオルカを退治することはできなかったが、撃退することはできたようだ。
 
「ふぅ、しばらくは、今年の夏は、安心だと良いな。来年、どうなるか、分からないけど……思いっきり、夏を楽しもう!」
 垂が、元気一杯、叫んでいた。
 
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