■プロローグ
空京、駅近くのビル。
その一室では、ゆる族たちの面接が行われていた。
「えっと、
たいむちゃんさん。
エリュシオン帝国に指名手配されているそうですが、なぜ空京万博2025のマスコットを志望されたんですか?」
『ハイ。コレモマタ、ヒトツノ“絆”。
ソシテ契約者ニモ、同ジ境遇ノ人ガ、イマス。
エリュシオン、ト、パラミタ、ノ、架ケ橋ニナリタイト思イマシテ!』
「無理じゃないかなあ……」
その時、空を
トリテツが駆け抜けていった。
風を切る音とその姿を見て、たいむちゃんと呼ばれたゆる族ははっと窓を見る。
(あれは――もしかして、
ギフト……?)