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クラッシュ★バレンタイン

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クラッシュ★バレンタイン
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 バレンタイン・コレクション 2



 ユリアとバレンタインを過ごせることになった無月 夜の足取りは軽かった。

「わーいっ、あまいにおいがいーっぱい!
ゆりあさまはどんなちょこれーとがすきかなー。
くりすますにあえなかったぶん、きょーはたーっくさんあそぶぞーっ!」

 【三連華の髪留め】を揺らし、ユリアへと近付くとその身体をぎゅーっと抱きしめる。

「温かい」

 夜の行動に慣れているのかユリアが呟く。

 そして夜は一頻り満足すると

「ゆりあさまはどんなちょこれーとが好き?」

 と聞いた。

「甘いチョコ」

 とユリアが返すと

「じゃあじゃあ、いっしょにちょこれーとつくりにいこー!」

 既に決定と言った様子の夜と共にユリアは料理教室を訪れた。


 料理教室に着いた夜はいそいそと【パンプキンもんじゃ】と【チョコレート制作キット】を取り出した。
 そして用意されていた材料のコーナーからいくつかのフルーツも持ってきて。

「これですいーつもんじゃをつくっちゃおう!」

 かぼちゃベースのもんじゃ焼きにカットしたフルーツを乗せ、チョコレートを溶かしてソースのようにかけて作るようだ。

「ねーねー、ゆりあさまー。どうやったらきれいにやけるとおもう?」

「あーして、こーして、ああやって」

 夜がもんじゃ焼きの焼き方のコツを聞くと、ユリアは身振り手振りを使って説明してくれた。

 その後、焼き方の試行錯誤を繰り返し、一緒に味見という名のつまみ食いもしつつ、スイーツもんじゃを完成させた。

「すっごくきれーにできたね! せっかくだからみせにいっちゃおうか」

 完成したスイーツもんじゃを手に二人は夏織たちの元へと向かい

「ふたりでつくったんだよ!」

 と、えっへんと胸を張る。

「こういうスイーツもあるのね」

「スイーツもんじゃって言うの?」

「これを二人で? すごいわね」

 三人に褒められ、夜は鼻高々だ。

 三人へ見せた後、完成したスイーツもんじゃを二人で食べる。

「んーっ、すっごくおいしーね、ゆりあさま!」

「悪くないんじゃない」

 味の好みはあれど自分たちが作ったものということもあり、二人とも完食した。


 料理教室からの帰り道、夜はそうだ!と言って持ってきていたプレゼントをユリアへと差し出す。
 実はクリスマスに渡そうと思っていたが渡せなかったものだ。

「あたしとおそろいなんだよ! あたしのはみずいろで、くろいねこさんなの!」

 中に入っていたのは【白猫のマグ】。
黄色地に白い猫のシルエットと肉球のマークが入っている。

「悪くない。ありがとう」

 ユリアの言葉に夜はにこにこと上機嫌で片手の小指を差し出し

「またあそぼーね」

 と告げて。

「ゆりあさま、だーいすき! ずっとずーーーーっとトモダチでいよーねっ!」

「そうね」

 ユリアの返事を聞いた夜はまたねー!と元気に手を振りながら帰路に着いたのだった。





 婚約者であるルーニャ・プラズランとバレンタインを楽しめたらと考えていた天津 恭司
 約束を取り付けたい気持ちがある反面、忙しいかもしれないとつい考えてしまう。

(のんびりゆっくりとルーニャさんとバレンタインを楽しめたらいいなぁ……。
といっても忙しい時期だからね……無理はしてもらわないようにしないとだね)

 悩みになやんだ末、恭司は
『テルスで忙しい時期なので無理せずにもしよかったら程度で』
 と付け加えて、ルーニャへ連絡したのだった。


 バレンタイン当日、恭司はルーニャから貰った【白薔薇のサークレット】をチェーンをつけて胸から下げていた。

(せっかくもらったものだし、つけておきたいですしね)

 もちろん、付けてきたのはルーニャと会うから、という理由ももちろんある。

「恭司さん」

 声をかけられた恭司が振り返るとそこにはルーニャが立っていた。

「お待たせしましたか?」

 申し訳なさそうにそう聞くルーニャだが待ち合わせ時間よりも早く来ていたのは恭司の方だった。
 何なら今もまだ待ち合わせ時間より10分ほど早い。

「大丈夫です。いつも……それと今日も来てくれてありがとうございます。今日はいっぱい楽しみましょうね!」

「はい」

 二人の間に和やかな空気が流れ、デートが開始となる。
 二人が向かうのはスイーツ博覧会の会場だ。

 二人一緒に会場内をぐるぐると見て周りながら、あちこちの世界のチョコレートを食べ歩きする。

「このチョコレートはすっごい甘いですね」

「確かに甘いですね」

 同じチョコレートを食べて感想を言い合う。

「こっちのは甘みが抑えてあって食べやすいですね」

「そうですね」

「ルーニャさんは気になったお菓子とかありましたか?」

「恭司さんが勧めてくださるお菓子やチョコなら、みんな好きですよ」

 そんなチョコレートよりも甘い会話を交わし合ったりもして。

 チョコレートを食べ歩きし終わってから二人は料理教室へと向かった。

「ルーニャさん、一緒にチョコトッツォ2022を作りますよ!」

 突然の恭司の宣言だったが、ルーニャは特に嫌がることもなく、一緒に作ることを了承した。
 レシピっぽいものは恭司が持っているのでそれに合わせて、料理教室用に用意された材料の中から必要なものを選んでいく。

「僕の方は出来ました」

「こちらも完成しましたよ」

 二人はそれぞれ作った【チョコトッツォ2022】を見せ合う。
 恭司が作ったのも、ルーニャが作ったのも無難に纏まっており、味として美味しいのは間違いなさそうだ。

「じゃあ、ルーニャさん。はい、あーん」

 出来上がった【チョコトッツォ2022】を恭司はルーニャの口元へと運ぶ。

「あ、あーん……」

 言われるがままにルーニャは口を開けて、【チョコトッツォ2022】をひと口食べる。

「とっても美味しいです」

「ルーニャさんが喜んでくれて良かったです」

 微笑むルーニャに恭司もまた笑みを零す。
そして恭司は空いた手をおもむろにルーニャの頬へと近付けて……

「えっ……」

「チョコ、ついてましたよ」

 そう言って、ルーニャの頬についていたチョコをぱくりと食べてしまった。その様子にルーニャは

「照れますけど、何か良いですね」

 と幸せそうに笑うのだった。

 こうして甘い時間を過ごした恭司とルーニャ。
恭司は帰り際に改めて来てくれたことへのお礼と楽しかったことをルーニャに伝えたのだった。





 いつも何かイベントがあると店を出店し、切り盛りしていることが多い成神月 鈴奈
 だが今日はオフの日であり、恋人である織田 信長とゆっくりデート出来る日……でもあったのだが……。

「とはいえ、スイーツ博覧会兼料理教室には興味があります。
私と信長様の料理の腕なら、イベント担当も満足できるスイーツも作れるはず。
せっかくなので2人で参加しましょう」

 という事で二人は料理教室でスイーツ作りに勤しむこととなった。


 バレンタイン当日、鈴奈は【スイーツ勝負服】を見に纏い、信長と手を繋ぎながらスイーツ博覧会を軽く見て回っていた。

「信長様のお気に入りのスイーツはありますか?」

「俺は金平糖とかすてらが好きだな」

 信長の返答にさすが甘党と言うだけあるなぁなんて思う鈴奈。

「じゃあ、こちらのスイーツとか美味しいかもしれません」

「どれどれ……」

 信長の好きそうなスイーツを見つけて試食をしたりしながら、二人は料理教室へと向かう。

「今日は何を作るんだ?」

 料理教室に着いてから、信長はそう鈴奈に聞いた。

「ワンダーロールを使った創作スイーツです」

 信長の質問に鈴奈は笑顔で答えると【レディー・スイーツ】で身支度を整え、【メイクスイーツ】で信長と分担しながら作業を開始した。

 作る工程等は既に鈴奈の頭の中にあった。
【ワンダーロール】を適当なサイズに切り、中のクリームを別の容器に移す。

「信長様はこちらのクリームに果物を混ぜていただけますか?」

「おう、わかったぜ」

 既に何度も鈴奈と料理をしてきた信長はいくつかの果物を選び、それを切っていく。

 その間に鈴奈は残ったスポンジ部分を『Cafe Beehive』自慢のホットケーキの上に横にしてのせ、湯煎で溶かした【金のチョコレート】をかけていく。

 チョコが固まり、スポンジ生地とホットケーキが一体化したことを確認して、中央のくぼみに卵多めのプリンを入れる。
 それを焦がしカラメルで蓋をし

「これとこれ、だろ?」

「はい。ありがとうございます」

 信長が用意してくれた果物を加えたクリームと『Cafe Beehive』特製の追い『はちみつ』をサイドに添える。

「名前は……『ワンダープリンケーキ』あたりでどうでしょう?」

「いいんじゃないか」

 こうして鈴奈と信長が作ったサクふわトロ食感の『ワンダープリンケーキ』が完成した。


 完成した『ワンダープリンケーキ』の内の一つをラッピングして、鈴奈はそれをバレンタインプレゼントとして信長へ渡した。

「いつもすまんな。早速いただくとするか」

 食べ始めた信長の様子を固唾を呑んで見守る鈴奈。

「どうでしょうか……?」

「ここまで突き抜けた甘味というのも悪くないな」

 どうやら『ワンダープリンケーキ』は甘党の信長の好みの味だったようで、信長はぺろりと完食した。

「気に入っていただけて良かったです」

 鈴奈が微笑むが、信長が食べ終えたということは別れの時間が近いという意味でもある。

「やっぱり信長様と一緒にいられる時間は楽しいですが、そういう時間ほどあっという間に過ぎ去ってしまうものですね」

 時間だけはどうしようもないと分かっていつつも悲しげな笑みしか浮かべられなかった鈴奈。

(せめて別れ際にハグをお願いしましょう。
それを次回お会いできるまでの活力にしましょう)

 そう決心して鈴奈は信長に

「信長様、ハグしていただけますか……?」

 と聞くと

「はぐ……抱擁と言うものだろうか……。いや、でも結婚前にさすがにそれは……嫁入り前のおなごがはしたないぞ」

 お願いした鈴奈より、どこか照れくさい様子で困惑する信長。
 そんな様子の信長に思わず鈴奈はくすっと笑ってしまって

「では、帰るまでの間、また手を繋いでもいただいでもよろしいでしょうか?」

「ああ。では、行こうか」

 信長が差し出した大きな手をとって、鈴奈は帰路に着いたのだった。

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