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≪VD≫ラブラブ☆バレンタイン

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 * あなたと手作りバレンタイン③ *



 チョコレート制作キットを調理台に広げた他方 優は、料理教室に誘ったフィオナに問い掛けた。
「この中で食べてみたいチョコレート菓子は何かな?」
 差し出すレシピを覗き込んだフィオナは悩んだ末、『ホワイトチョコのパウンドケーキ』を指差した。
「明るい色で美味しそうですわ!」
「パウンドケーキだね。これなら簡単そうだし、一緒に頑張ろう!」
 普段あまりお菓子作りをしない優に、彼女の料理の腕前も未知数……。
 なので、助っ人としてウィンク・ルリヴァーも一緒に参加した。
 早速取り掛かろうというところで、フィオナが不思議そうに首を傾げる。
「わたくしも作るのですか?」
「え? うん、まあ、料理教室だからね。もしかして苦手かな……?」
 優も首を傾げる。
 彼女の質問の意図が分からず反応を見ていると……、
「分かりませんわ。作ったことありませんもの」
 という答えが返ってきて優とウィンクは顔を見合わせた。
 基本的に料理をしない文化な上に、部下任せなところもあるフィオナは文字通り料理の腕前は未知数なのだった。
「一緒に作ればきっと楽しいから、取り敢えずやってみよう」
 今日の目的はフィオナに楽しんで貰うこと。
 優は彼女を促し、漸くパウンドケーキ作りがスタートした。

 バレンタインのチョコには色々な気持ちが込められる。『本命』『義理』『友』など。
 感謝の気持ちを込めて贈り物をするいい機会でもあり、彼女にも利用してもらえたらなと優は考えていた。
「フランクさんやラルフさん、エレクトラさん達にあげたらきっと喜ぶだろうね」
 レシピ通りに手を動かしながらフィオナを見ると、聞いているのかいないのか、溶かしたチョコレートを指で掬っては口に入れ、それを何度か繰り返した後「そうですわね」と頬を押さえながら微笑んでいた。
 ――うん、彼女が楽しければそれでいい。
「優さん、生地を混ぜる時は丁寧に、最後は気泡を抜くようにお願いしますね~」
 彼女に気を取られていたところにウィンクからの指摘が入り、優は慌てて視線を手元に戻した。
 一方、ふたりに助言をするウィンクはというと――。
 ロアンの生地であるロアナーゼにコフィアパウダーを混ぜて焼き上げる『トルタ・ロアナーゼ』を作っていた。
 仕上げに表面にチョコレートのコーティングを施す。見た目ほど甘さは少なく美味しく頂ける一品だ。


 完成後――。
 ウィンクは事前に用意していたチョコレートの詰まった【チョコレート・ドール】をフィオナにプレゼントした。
「この中には来られなかった皆からの贈り物が入ってるわよ~」
「これをわたくしに? 何かしら、開けてみますわね!」
 待ち切れないとばかりに早速中身を覗くフィオナ――。

 ・ロクスタ煮(アフロダ・イウルス)
 ・アルテラの市販でちょっとお高めのチョコレート(ミネル・バオジョー)
 ・手作りのチョコクッキー(ダイアナ・エルナイ)

 ちゃんと名前も綴られており、フィオナはそれぞれの贈り主の顔を思い浮かべては笑みを滲ませる。
 そして出来立てのトルタ・ロアナーゼも一緒にプレゼントすると、「紅茶がほしくなりますわね」と真面目に呟いていた。
「さぁ~て、優さんは~何かプレゼント用意してるのかしら~?」
 矛先を優に向けたウィンクはからかうようにくすくすと笑う。
「えっ? あ~……ごめん、用意はしてなかった……い、一緒に作ったチョコレートじゃ…流石にダメかな?」
 しどろもどろにお伺いを立てる優に、フィオナは当たり前のように告げる。
「あれは優がほとんど作ってくれましたもの。優からのバレンタインチョコだとわたくしは思っていますわ」
 フィオナの優しい言葉にホッと胸を撫で下ろす。此方がプレゼントしたはずなのに逆にもらった気分だ。
 白くキラキラ輝いてるように見えるホワイトチョコのパウンドケーキ。
 折角だからと、三人で美味しく味わうのだった。



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