【プロローグ】
最終審査開始前――
舞台袖で観客席を眺める
茉莉花の背を
アマネが軽く叩いた。
「やっぱりマリカ様の人気は凄いですね! 人の心を掴んで離さない稀有な才能、さすが元祖トップアイドルです」
「それを言ったらアマネだって。それに短期間で業界に変革を起こし、ここまで成し遂げたのはあなたよ」
互いを励まし合うように、二人は軽く拳をこつんと合わせる。
しかし茉莉花は少し寂し気な表情を見せた。
「……ごめんね、アマネ。私、やっぱり本当は普通の女の子に戻りたいのかも知れない。
私なんかもう必要ないって言われるくらい、この世界でこれからもアイドルが輝かしい存在でいられる確証が欲しいんだと思う」
「マリカ様……もー、今はそういう顔はダメですよ。これからファンの前に出るんですから!
ほら、Project.A.Mの新生マリカ様の凛々しくクールな表情でっ」
「ふふ、そうね。あなたのいつも通りの笑顔は何ていうか、気が軽くなるわ」
二人は受験者たちの方へ視線を向け、同時に一歩を踏み出した。
「「楽しみましょう!」」
■目次■
1ページ プロローグ・目次
【1】マナPが手配した妨害部隊と戦う!
2ページ ■武装したトラックを止め、最終審査の舞台を守れ! 1
3ページ ■武装したトラックを止め、最終審査の舞台を守れ! 2
4ページ ■武装したトラックを止め、最終審査の舞台を守れ! 3
【2】最終審査でProject.A.Mに挑む
5ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 1
6ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 2
7ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 3
8ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 4
9ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 5
10ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 6
11ページ ■『Project.A.M』に屈することなく、己の輝きを審査の舞台で放て! 7
12ページ ■最後の最後までもつれた最終審査の行方は、いかに!
【3】クーデターに参加し、ゲリラライブを行う!
13ページ 新たな風
14ページ 熱狂の跡を残して
15ページ 空からの贈り物
16ページ 華やかなフィナーレ
17ページ エピローグ