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終極のエデン アフター

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終極のエデン アフター
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【2】進化を続ける決闘者たち



「メイリア様、こちらを」
 パートナーであるメイリア・ネイクに、邑垣 舞花がムーンネックレスを差し出す。
「おおぅ、エクセレントな装飾品だね! やる気テンションUPするよ!」
 とメイリアは嬉しそうに、早速それを身につける。
 舞花は同調者として、実戦を通して少しでもこのアバターを慣らそうと考えていた。これから始まる探索のためにも、必要になることだ。
 そんな舞花が予定している戦法を聞き、「じゃっ、防御と攻撃は舞花に任せて、こっちは回復担当するよ」とメイリアは了承した。
 そしてディープユニゾンによって同調すると、戦闘を開始する。

 メイリアはグラビティフリーによって舞花の動きを軽くさせ、支援を受けた舞花はまず接近戦を繰り広げる。グロウシールドを展開して敵の攻撃を弾くと、ビームロッド形態にしたライトスタッフを振るう。
 幸い今戦っている決闘者相手であれば、このまま戦闘を続けることもできそうだが……噂通り、同調者としての戦いは消耗が激しいということは、身をもって感じられる程には確かだった。
 多少の傷はメイリアがヒールフィールドを発動して癒してくれているが、消耗しているのは物理的な側面だけでは無さそうだ。機を見て解除するのも得策だろう。
 しばらく近接戦の感触を確かめると、舞花は一旦下がり、今度は偉能力による攻撃を仕掛けようと構える。
 メイリアの力を借り、グロウフラッシュによるビーム状の光を敵に放つ。
 同調状態にあって連携がとりやすいことに加え、セントラルリングのおかげで偉能力の制御がしやすくなっていることもあり、ビームは的確に相手を攻める。
 ここまでくれば、無理に同調状態を長引かせずとも撃破できそうだ。
 舞花はトドメを刺すべく、グロウバーストによって自身の偉能力を全て解き放つ。
 解き放たれた力が敵に襲い掛かる――周囲を一掃できるほどのその攻撃を前に、既にかなり疲弊している様子だった対戦相手は、なすすべもなく倒れてしまった。
 難なく勝利はしたが、力を使った舞花の方の反動もなかなかのものだった。体力的には問題なく立ち続けているが、偉能力等を扱える余力はなく、気づけば同調状態も解けている。
「成程、同調してるとこんな感じなんだね。普通に身体性能もかなりUPしてるんじゃない?」
 戦闘中の動きを、メイリアが振り返る。グラビティフリーのおかげもありそうだが、動きやすかったことは確かだ。
 同調者――必ず今後に生きてくるであろう力だが、器用に運用するには少し頭を捻る必要がありそうだ。



 壬生 春虎もまた、パートナーである葉月 凛と共にこの戦いに参加し、同調者としての動きを確かめている。
 相手もこちらと同じ、偉人とのコンビのようだ。春虎はファストワークによって自身と凛を加速させると、契約者の方へと迫る。
 素早さを活かして踏み込み、ファストスロウによる高速の斬撃を放つ。敵が想定していたよりその射程は長く、さらに次の攻撃にうつるまでも迅速だった。
 一方の凛は偉人の方の対処に向かう。
 敵が迎撃しようとするのを素早さを活かして避けると、楽土幻想Ⅲを発動させた――幸も不幸も苦楽もない幻想の果てのイメージが、白く眩く、凛の偉人としてのポテンシャルを引き出し、敵の偉能力を乱していく。
 さらに凛は、リヴィルバレットによって敵の眼前に人形を生み出し、一斉に敵を攻撃させる。敵がそれにどうにか対抗するが、間髪入れず凛自身が迫っている。
 狂気の首輪を解放して素早く接近すると、ブレシィ・オブ・ライトによる連撃を放つ。
 あくまですぐに春虎と合流できるよう位置に気を付けながら、敵を斬り伏せる。

 春虎の方も、凛が視界に入る位置取りを意識しながら立ち回っている。相手はこのまま一対一では反撃しづらいと判断したらしく、自身のペアである偉人との合流を図ろうと動く。
 それを遮るように、春虎が出現させたミステリーゲートが敵を囲み、魔力の槍が一斉に襲い掛かった。それをできる限り退けようと必死になるうち、相手は合流のタイミングを逃した。
 やっと槍との攻防が終わり今度こそ反撃を仕掛けようと構え、そこで相手は異変に気付いた。
 ミステリーゲートが出現している隙に、コールオーバーによって凛が春虎を引き寄せ合流し、ディープユニゾンによって同調していたのだ。
 より効果の高まったファストワークの力で、春虎はあっという間に距離を詰める。敵もどうにか偉人と合流し協力して抵抗するが、春虎の動きが素早いためになかなか決定打をきめられずにいる。
 春虎はブレードオブエンヴィを使用しているおかげもあって、敵の攻撃をしっかりと捌いていく。
 そんな中相手はようやっと一撃、春虎に届かせたが、春虎の所有していた恨炎のロザリオに宿る念がそれに反応し、相手を業火で包み込もうとした。
 業火に怯んだ相手の急所を突くように、ブレシィ・オブ・ライトによる連撃が放たれる。
 それに気づいた相手が、ここでやられるまいと防御を固める――が、それも春虎の狙いの内だ。防御に専念するために動きが鈍った隙に、再び周囲をミステリーゲートに包囲されている。
 敵は包囲網を抜けようと動くが、春虎のファストスロウに弾かれた。対戦相手はそのまま包囲網を突破できず、降り注ぐ槍にトドメを刺されたのだった。



 普段はコミュニ・セラフと共に行動しているヨウ・ツイナは、自身と契約している偉人であるフォルティス・ワーラインと二人で、十字街を訪れていた。
 十字街での決闘には、壁外調査への参加がかかっている……それなりの実力がなければ、外で命を落とすことにもなりかねない。そんな決闘者を出さないためにも、ここはお互い全力で挑むのが道理だ。
「ヨウ・ツイナ、推して参る!」
 とヨウが対戦相手に向かう――ヨウが前衛、フォルティスが後衛からのサポートを担う。
 ヨウが相手に集中できるよう、フォルティスは他の相手――今回は敵と契約している偉人の方を相手取る。
 セントラルリングによって効率よく偉能力を制御しながら、治世の光琳杖から光線を放って敵を撃つ。敵は防御を固めてそれを弾くが、必穿の心によって的確に放たれる射撃に対処するので手一杯で、契約者たちの方へは合流できそうにない。
 敵の反撃にも、フォルティスは杖を活かして対処していく。防ぎきれない攻撃も、妖機・霹靂のおかげでなかなかフォルティスには通らない。
 フォルティスは弱点を狙われないように注意しつつ、敵が接近してくるとレベリオンアタックで対抗した。敵を大きく怯ませた代わりにこちらも負傷したが、それを偉界の加護を受けて癒していく。

 一方ヨウは素早く敵に斬りかかりつつも、不用意に接近するのではなく、偉能力分析によって敵の力を見極めていく。敵が不意を突くように攻撃を返してくるが、相手の動きを分析していたヨウはすぐにそれに対処し、ハードバッシュで受け止めた。
 そしてスコルピオンチャームによって高められた偉能力を活かしながら、反撃の隙を与えまいと雷纏いを振るう。敵もそれに全力で応戦するが、ヴィガースーツを纏うヨウの姿は捉えにくく、動きが読めない。
 さらにヨウは、今度はタクトピュレティングによって緩急をつけた連撃を繰り出し、相手を惑わせていく。
 ヨウの攻撃がきまり、相手が後方へ吹き飛ばされる。相手は負けじと再び立ち上がり、ヨウ――ではなく、フォルティスの方へと向かった。
 それに気付いたヨウは雷纏いによって素早さを高め、すぐさまフォルティスの援護に向かう。
「フォルティスどのぉぉぉ!」
 敵と偉人が合流してフォルティスに攻撃するよりも、それにヨウが反撃する方が一歩早かった。そしてヨウがフォルティスを振り返り、「私と繋がるでござる!」と声をかける。
 二人は身につけたレゾ・トーカーの力を借り受け、コンビネーションを一時的に強化させると、ブレシィ・オブ・ライトで急所を狙い斬りかかる。
 反応が遅れた敵と偉人は、ヨウたちの連携を前によって繰り出される攻撃を防ぎきれない。一瞬互いの攻撃がぶつかり合い、押し負けた対戦相手は偉人もろとも弾かれた。
 もう一度起き上がってくることは……どうやら、無さそうだ。
「ふふ、少しやり過ぎてしまったかもしれぬでござるな。のぉ、フォルティス殿」
 とヨウは満足げにフォルティスを振り返った。同調者でなくとも、二人の絆が生み出す連携は、早々簡単に破れるものではないのだ。



「レタス太郎からもらったこの力……せっかくだから使わせてもらうぜ!」
 アリーチェ・ビブリオテカリオと共にデュエルに参戦していた世良 潤也は、そう言って開戦早々、周囲にレタスフィールドを発動させた。
 レタスのような触感のフィールドが、潤也を守るようにして展開される。次いでアリーチェも、
「まあ、せっかくもらったんだし……あたしもちょっとだけなら使ってあげるわよ」
 と言ったかと思うとレタスフィールドを展開させ、二人の周囲を二重の防御用レタスが覆い尽くす。
 二人の対戦相手はそれを見て、「そんな脆い盾なら破れるぜ!」と喜々として先制攻撃を仕掛けてきた。
 敵が武器を握り締めて接近し、まずは一閃、キャベツフィールドを払いのける。
 シャキッとフレッシュな音がして、周囲に切り刻まれたレタスが飛び散る。さらに武器を振るって、その向こうにいる二人へ攻撃――と構え直すと、そこに潤也とアリーチェの姿は無くなっている。
 二人は舞い散るレタスを利用して敵の目を誤魔化し、相手の側面へと回り込んでいたのだ。ただのレタスと油断していた相手に、至近距離から迫る。
「残念だったわね、あたしはこっちよ!」
 というアリーチェの声を聞き、敵は咄嗟にアリーチェに追撃を仕掛けようとするが、それはアリーチェの原典回帰に阻まれた。
 賢王の刃無槍を介して、夢現の被炎と恨炎のロザリオの力が解放される。周囲を燃えやすくする霧が広がり、さらにアリーチェを敵の攻撃から守るように、相手を豪華が包み込む。
 と同時に潤也も、貴族の銃剣を手に原典回帰を発動させている。
「レタスと一緒に……こんがり焼けろ!!」
 叛逆の執念で限界以上の力を引き出し、滅身の禊でさらに威力を高める。代償として生命力を奪われ毒を受けるが、解放された太陽神のレリーフの力による灼熱の炎が、全力の攻撃となって相手に襲い掛かる。
 敵はあっという間に両側からの炎に巻かれ、周囲を舞うレタスの破片もろとも燃え尽き、その場に崩れ落ちた。
 勝敗は決したようだ。ふう、と武器を下ろしてアリーチェが言う。
「レタスが焼ける臭いって、何だか香ばしいわね……」



「この香ばしいにおいは……」
 エルヴィーラ・ランスロットペアに混じりチーム戦に参加していたレタス太郎が、どこからかレタスの焼けるにおいが流れてくるのに気づき、そちらを見やる。
 そうこうしているうちに戦闘は始まっているようだが……どうやらはじめから、レタス太郎は蚊帳の外であるようだ。

「今日こそ決着をつけさせてもらうぞ、エルヴィーラ!」
 とエルヴィーラに迫るのは、天峰 真希那だ。「原典回帰ッ!」と瓶割を介して、冷笑の首飾と失意の追風の力を解放させ、冷気を纏った風を吹かせる。
 と共に、剣闘士の兜の力で強化された筋力をもって攻撃を仕掛け、欲深き捕食者の力を解放させてエルヴィーラの体力や魔力を奪いにかかる。
 冷気の影響で鈍る動きで、それでもギリギリ、エルヴィーラは真希那の攻撃を受け止める。
「言っとくけど、今までのボクとは一味違うからね!」
 強気に宣言するエルヴィーラに、
「強くなったのは、お前だけじゃないんだぜ!」
 と真希那が応える。真希那は今度は筋力強化を抑え、理論爆弾を交えた原典回帰によって追撃する。エルヴィーラがそれを避けるべく距離をとる。

 エルヴィーラに加勢しようとしていたレタス太郎は、この爆風に巻き込まれて身動きが取れなくなっているようだ。
 しかし相手が一人減ったとしても、ランスロットたちが手強い相手であることに変わりはない。

「さぁ、いくよ。ロッカ」
 エッセ・レクス・サンクトゥスの言葉に、契約者である天峰 ロッカが頷く。真希那がエルヴィーラと戦っている間、ランスロットの相手を引き受けるのはロッカたちだ。
 ランスロットの強さは身に染みてわかっている――ロッカは決して油断せず、集中してランスロットに挑んでいく。
 まずはブレシィ・オブ・ライトによる高速の連撃を繰り出し、ランスロットの攻撃を捌いていく。ギリギリの間合いを保ちつつ、敵の動きをしっかりと見極める。
 体捌きや呼吸、目線の動き、僅かな重心の移動。少しでも見逃さないように。

 エルヴィーラと真希那の方では、接戦が繰り広げられているようだ。
「同等の条件で戦いたかったが、俺がまだ偉人を見つけれられてないからな……ッ」
 互いに容赦なく攻撃をぶつけ合いながら、真希那が言う。
「今回は勝ち星に数えないでやるから、安心して負けやがれ……!」
 真希那はさらに原典回帰を発動させ、今度は魔力・体力を奪うのではなく反旗によって自身の偉能力を強化させて攻め込む。
 斬り合いに転じて真希那に接近してきていたエルヴィーラは、冷気をまともに食らって一瞬動きが止まる。かろうじて動く片腕で剣を振るい、負けじと真希那に斬りかかる――。

 一方ランスロットは一向に攻撃の手を休める様子がなく、ロッカたちに斬りかかり続けている。そしてここで畳みかけようと、ランスロットの方が一気に間合いを詰めてきた。
 ロッカはそのランスロットの挙動に気づき、それに息を合わせるようにして浸空で空気を揺さぶる。斬撃の衝撃を和らげると共に、ランスロットの動きが僅かに乱れる。
 この隙に、すかさずロッカとエッセがカウンターを仕掛ける。さらにエッセが、感覚共有によってロッカとの連携を高めている。
 二人が阿吽の呼吸で手を取ると、エッセからロッカへハンドインハンドで魔力が供給された。そして二人の手にはめられたライトニングタイから、強力な電撃を生み出し放つ。
 息の合った連携によって放たれた電撃はランスロットを痺れさせ、一瞬、敵の動きが止まった。
 そのタイミングを狙って、ロッカたちがトドメを刺しにかかる。しかしそれに、まだややしびれる腕でランスロットは応戦した。が、そこまでロッカの想定の範囲内だ。
 ランスロットの反撃を、エッセがグロウシールドで受け流す。そしてランスロットの偉能力が、ロッカたちにさらに追撃すべく高められたその瞬間――偉能力の流れをインファールで可視化させたロッカが、それを見切る。
「ランスロット!!」
 ロッカが迫り、シエルフェクトによるカウンターを返し、偉能力を注ぎ込んだ連撃を叩き込んでいく。と同時に、エッセも連撃を放っている――スキルトレースでシエルエフェクトを放ったのだ。
 エッセは身につけた聖王の鎧によって強化された気質をもち、さらにクロスレイドでロッカとタイミングを合わせた連撃で攻め込む。

 さすがのランスロットも、倒れてこそいないものの、一人ではロッカたちに打ち勝てそうにない。
 ギリギリの膠着状態が続き、決着はほぼエルヴィーラと真希那の一騎打ちにかかっている状況だ。
「これで終わらせる!!」
 とエルヴィーラが偉能力を解放させ真希那に迫る――ここまでの疲労も互いに大きく、真希那もその攻撃を避け切れない。
 しかし、まだ倒れない。
「まだまだ…ッ、今日はとことん付き合ってもらうぜ!?」
 叛逆の執念によって限界以上の力を引き出し、もう一度、冷気の風を吹かせながらエルヴィーラの体力を奪いにかかる。
 力を引き出した分受ける反動を、奪い取った体力で補おうと試みるが――エルヴィーラもここに勝負をかけ、反撃を繰り出す。
 互いの決死の攻撃がぶつかり合う。その威力はほぼ互角であったが、与えたダメージの分では、叛逆の執念で失った反動を補いきれない。
 二人は限界まで刃をぶつけ合い、とうとう、エルヴィーラが真希那に打ち勝った。

 勝敗が決した直後、エルヴィーラも息を切らしてその場にへたり込み、「なるほど……」と空を見上げてつぶやいた。
「確かに……強くなったのはボクたちだけじゃないみたいだ……」



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