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≪ワールド・ピース≫最後の巨人

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≪ワールド・ピース≫最後の巨人
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 タイタン足止め戦 1

 地中に埋まり、見えている部分は半身のみだとは言え、高さ50mの巨体は、それだけで対峙する者たちに並々ならない威圧感を与える。
 ましてや、その巨体が殴りかかって来たり、瓦礫を投げつけたりと、太く屈強な腕を振り回して暴れているのである。
 戦う前に戦意を喪失してしまっても、おかしくはない状況だ。
 無論ここに集まった、それぞれに強い意志をもってこの戦いに挑んでいる者たちの中に、怖気づいている者はいない。
 だが、やはりまずは最初に、この巨大な敵相手に有効な一打を決め、味方の士気を一気に引き上げるべきだと他方 優は考えた。
「”別の未来を作り上げる”という選択を勝ち取った子らの自らの未来に希望を掴むチャンスなんだ。
 助けない道理がないよ」
 幸い、強引に目覚めさせられ、寝ぼけた状態の今のタイタンは、物理攻撃しか仕掛けて来ない。
 優は【蒼炎の生存本能】を呼び起こし、冷静にタイタンの動きを分析し始める。
 そうして、優なりにタイタンの行動予測を立て、ここぞというタイミングを見計らって【カルペディエム】の咆哮をあげ、自身と周囲の味方の潜在能力を引き上げると、タイタンの腕目掛けて駆け出した。
 そこに、爆速で走るウリエッタ・オルトワートの【ラムバイク】が並ぶ。
「あら? 考えることは同じなのかしら?」
 ウリエッタは体重移動で器用にバイクの方向を操り、タイタンの胸部に向けて突撃する。
「孔から這い上がって来るんでしょ?
 なら頭までまで駆け上って一撃加えたら時間稼ぎはできるわね」

 脇目も振らずタイタンに向かっていく優とウリエッタに、後方から「来るぞ!!!」と【コールドリーディング】でタイタンの攻撃を予測した九曜 すばるの鋭い声がする。
 直後、近づいて来る優とウリエッタを追い払おうと、タイタンは周囲の瓦礫を無造作に投げつけてきた。
 すばるの声に反応し、すぐに【蜻蛉の機械翅】を起動させた優は、タイタンの投げつけてきた瓦礫を飛び回りながら回避する。
 ウリエッタも、バイクで瓦礫を避けながら、タイタンとの距離を詰めていく。
 すばるはタイタンの埋まる穴の周囲から漏れ出て来るテュポーンやギガンティックを【スマイル☆シュート♪】で撃退しながら、前衛へと警告を飛ばし続ける。
 【コールドリーディング】では、詳細なタイタンの攻撃予測は立てられない。
 けれど何かが来る、という攻撃の予兆さえ分かれば、幾分対処は楽になる。
 再びタイタンとの接近を試みる優とウリエッタに、レイン・クリスティ柴田 健司も加勢する。
 レインはマクロプースナックルで攻撃を仕掛け、健司は【白染めの剣】で斬りかかる。
 硬いタイタンの体躯に、通常攻撃では傷をつけることすら難しいが、タイタンの注意を引くものは多ければ多いほど良い。
 タイタンの注意が分散すれば、それだけ隙も出来るからだ。
「ひゃっは~…くらいなさい!」
 ラムバイクによる【バイク格闘術】で突撃し、タイタンの胸元にバイクの先端を突き立てた。
 けれど、固く巨大なタイタンの胸板を、ラムバイクが貫通出来るはずもなく、その衝撃にバイクが派手な爆発音と共に砕け散る。
 ウリエッタは爆発に紛れる形で、タイタンの腕へと飛び乗ると、肩口目掛けて駆け出した。
 その隙をついて優も、【グリローティネ】で一気にタイタンの腕を駆け上り、【マンティスブレード・諸刃】を【ファミリアアビリティ】で融合させた踵で、顔面の急所である瞳目掛けて踵を叩き込んだ。
 機械翅による【ソリッドアーツ】の立体機動に乗せたその攻撃も、タイタンには決して致命傷とはならず、すぐに反撃を繰り出してくる。
 一般的に急所と思われる目の部分でさえ、他の部位より多少柔らかい部分であるという程度であって、タイタンにとっては急所と言えるほどでもない。
「まあ、この程度の攻撃じゃ通用しないってことが分かっただけでもよしとるするか」
 優は攻撃の結果に満足し、タイタンの腕を下りると、再び仲間たちを鼓舞する為【カルペディエム】の咆哮を上げた。
 もう片方の腕から肩口に到達したウリエッタは、【エクスキューショナー】で【烈血の刀舞】による一刀を放つ。
 強力な一撃ではあったが、タイタンの硬い皮膚は刃を弾き、反撃の拳がウリエッタを殴りつけ、ウリエッタはそのまま地面へと叩き落される。
「ぐっ……」
 ウリエッタは【スィーヴスラング】で体力の回復と、タイタンの弱点の解析を試みるが、残念ながらタイタンの弱点らしきものは見つからない。
 次の攻撃が迫る中、ウリエッタは【催涙弾】をタイタンの顔に向かって投げつけ、その隙に退散した。
 
 「さて、くま、いきますよ」
 フューラ・フローレンティアは、仕込んだ胎内武器【スプラッターくま・インぽんぽん】に語りかける。
 テュポーンもギガンティックも、もう食べられなくなってしまうのというのは”悪食の女王”の異名を取るフューラにとっては痛手だが、そんなことを言ってはいられない。
 子供たちの未来の為、テュポーンが発生しなくなるのであれば、全力でやり遂げるのみだ。
 フューラは【霧化】でタイタンの攻撃を回避しながらタイタンの体をよじ登り、顔に向けて攻撃を仕掛ける。
 しかし、武器による攻撃ではろくなダメージを与えられず、タイタンの気を引くことすら出来ない。
「うう……硬い……」
 【スカベンジャー】で体力を回復しようにも、タイタン相手では十分に喰らうことも出来ず、どれも有効打とはならない。
「こうなれば、一気に攻めるしかありませんね。
 フューラ、いっきまーす、あはははは!!」
【ブラッディブースト】で攻撃威力を上げ、【ダストバースト】を放つ。
 自身の血が底を尽きないよう気を付けながら、フューラは攻撃を続けた。
 

 虚ろな目をした闇野 名無しは、護身用ハンドガンを両の手に異界断層を目指してふらふらと歩みだす。
 タイタンの周囲から漏れ出てきたギガンティック、テュポーンたちの攻撃も一切避けることなく突き進むも、名無しの身体は瞬く間にそれらに埋もれてゆく。
「ボーっとしてると危ないよ!」
 それに気づいたリヒテンシュタインカレン・シャイニーが、テュポーンを殴り飛ばす。
 すると、テュポーンは名無しの方へ吹き飛んでしまい、彼女を下敷きにしてしまう。
「やば!? 大丈夫!?」
 カレンが慌てて駆け寄ると、テュポーンの下敷きになった名無しは気を失っているだけだった。
 カレンは胸を撫で下ろしつつ、気絶した名無しをリヒテンシュタインのメンバーに託して戦線へ復帰した。
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