三千界のアバター

≪RWO≫氷の魔宮探索

リアクション公開中!

≪RWO≫氷の魔宮探索
リアクション
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11  Next Last

事前準備はしっかりと?


 ゲートをくぐって氷のエリアに着くと、ひかりは早速同行させている荒野の宿屋と自分が装備しているものと合わせて2張のテントの宿を用いてベースキャンプの設営にとりかかった。
 狐の耳と尻尾の生えた女性パティシエがこのRWOでのひかりの姿だった。
 ひかりが着目したのはRWOにおける食事で、RWOのシステム上、冒険者達の毎回の食事は食糧アイテムを消費するだけで済ませる事が可能になっているのではと予測していた。
 でも『それでは物足りない』『食事らしい食事をしたい』と考える人も多いのではないだろうか。
 簡易調理のスキルを使って料理を作ったり、スイーツメイクHWを用いてお菓子を拵えたりして、販売することができないだろうか。
 また、食べ物だけではなく木工技術を使ってベースキャンプの近くに生えている樹木を利用し飲食物の提供に必要な食器類やテーブル、椅子等を揃えたかった。
 その為に必要な原材料の入手方法としてNPCの行商人から購入したり、前線に赴いた冒険者が仕留めた獲物と調理済みの飲食物を交換したりして入手しようと考える。
 食材や調理用の薪などは、麻衣に頼んで採集して貰う他、飲食物の提供に必要な食器類やテーブル、椅子等は、ベースキャンプの近くに生えている樹木を利用し、木工技術を用いて自作するという計画を立てる。

「うう、寒いっ!」
 氷のエリアだけあって防寒対策としてひかりはしっかりドゥブリョンカを着込んでいた。麻衣も温かい厚手のレイズガウンを着込んでいた。
 だがその名の通り現地は見渡す限り氷に覆われたエリアだった。ゲームの世界とはいえ吐く息も白く煙り、現実の寒さと変わりはない。
 麻衣は背中にピンク色の鶴の羽根が生えたメイドさんといった外見だった。
 食糧調達を用いてベースキャンプの周辺へ野草類の採集や小動物の捕獲での食材確保に向かおうとする。
 それには単独で依頼を受けた若葉も手伝い、キャンプ地周囲の地形や様子を調べようとした。
 だが、結論から言えば今回のような環境では木や植物といったものを調達することはできず、行商人なども見かけることはできなかった。
 氷のエリア周辺には川や湖といったものがなく、あったとしてもぶ厚い氷のはるか下にあるものと思われた。
 唯一得られるとしたら、今回目的とされているアイスパンサーなどのモンスターを倒して加工することに限られていた。
 とりあえずは体力を回復するために休める場所としてのキャンプを維持するために麻衣は簡易バリケードでベースキャンプの周囲を囲もうとする。
 そのための材料としても周囲には凍りついた岩や壊れた石柱しかなく、木製の防御柵といったものは作れなかった。
 実際に現場に足を踏み入れなければわからないことが多いのは確かだが、望む材料が現地で手に入ると期待しすぎない方が良いようだった。
 マイストークの交易所を利用するなどして持ち込むことも必要だろう。
 ひかりたちのキャンプは食堂という規模の提供はできなかったが、負傷したり早々に体力を使い果たしたプレイヤーのための休憩所となった。
First Prev  1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11  Next Last