クリエイティブRPG

≪RWO≫氷の魔宮探索

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≪RWO≫氷の魔宮探索
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氷の迷宮の探索(1)


 王国騎士団のメンバー救出に向かう者らは若干氷豹の牙を集める人たちの後続として捜索に向かうことになった。
 救護者の受け入れの準備が必要であり、ある程度モンスターを排除されていないと遭難者の回収に支障が出るからだ。
 だが、それでも危険がないわけではなかった。
 氷の魔宮の岩壁や柱の隙間に冷気とともに漂うモンスターの存在があった。
 今回の氷のエリアには地図というものがなかったが、クヨウの提案で他にもキャンプを張る予定の者と大まかに互いの探索箇所を決め、わかる範囲でベースキャンプの位置を事前に確認して行動を開始した。


「RWOの世界……まさかゲームの中に入り込むことになるとは……。
一般プレイヤーとは違う理にあるとはいえ、無理は禁物。今回は一般冒険者の手助けをいたしましょう」
 鈴奈はキャラバンクラン【Temporary peace】を立ち上げ、リーダーとしてベースキャンプを運営することにした。
 事前に素材集めの際に【オートマッピング】していた地図を補完しながら進む。
「ゲーム好きとして、ゲームの世界で活動できるのはすごく楽しみやね。
でも、今回は手助けメインで頑張るで」
 そう意気込む仲間の瀬名と真奈美と共に鈴奈はベースキャンプを置くのに適したところを探す。
「ここがいいかしら……」
 鈴奈が周囲を見まわそうとした、そのとき、ふわり、と氷の壁の隙間から白い何かが飛び出してきた。
「姉さん、危ないでっ」
「えっ! な、何?」
 鈴奈のすぐ後ろに向けてタンクの瀬名が【加護の盾】を構えて防御する。
 アイスジュエリーフィッシュだった。数体のアイスジュエリーフィッシュひらひらと壁の隙間から出てきてそれらはどんどん数が増えて行く。
 瀬名は狼牙棒で薙ぎはらう。アイスジュエリーフィッシュの体はあまり硬さがなく、衝撃を受けると地面に落ちて動かなくなった。
 だが、仲間が攻撃を受けたことに刺激されたのか、一斉に隊列を取って素早い動きで向かってきた。
「あかん、一旦ここから離れるで」
 周囲をよく見回すと、遠くの岩壁や上空にも群れを作ってひらひらと漂っている。
 とりあえず全力でそこから離れた場所でようやく姿を見かけなくなった。
「アレがこっち来ーへんよう見張ったるわ」
 テントを設置したところで後は瀬名が周囲を防衛する。
 騎士団救出用のベースキャンプとして他の冒険者の一時の安らぎの場所として設置している旨を全体チャットで宣伝する。
 休憩希望者にはチョコレート制作キットと探検隊バックパックの非常食で簡易調理を行い、ホットチョコドリンクや、乾パンのチョコサンドなどを振る舞う。
 捜索で疲労した人たちは精神的にも一息できる場所として【Temporary peace】で休息をとった。
 そして真奈美がテントの中で待機し、ヒーラーとして治療を担当する。
 やはりいろいろ探し回る時にどうしても壁や柱に接触し凍傷を負う人が多かった。
 真奈美は相手の状態を見てレメディかメディスンとして持つ回復技能を使い、対応する。
 そして料金を取る代わりにいろいろと情報を尋ねた。
 ヴォルテックスや敵の攻略法や注意箇所、これまで受けたクエスト情報、このゲームに関する噂などなどだった。
 ただ、現時点で特に自分たちが得ている情報以上のものはなく、主に捜索に関しての様子を集めることにした。
 そういった作業の合間は真奈美は鈴奈の調理の手伝いをした。
「栄えある最初のダンジョンでのご飯♪ キャンプみたいで楽しそうです」
 依頼がなければ、寒いけれどどこまでも白く輝く幻想的な風景で、いつまでも眺めて過ごしたい場所であった。
 だが、やはりどうしてもテントが目立つのか不定期にアイスジュエリーフィッシュが現れる。
 その時は瀬名と鈴奈で撃退する。
 そういう意味で【Temporary peace】の規模のベースキャンプは十分騎士団の捜索の拠点としての機能を持っていた。
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