三千界のアバター

アーキタイプ

【覚醒のアーキタイプ】文明の衝突トーナメント―決勝戦、その前に!―

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【覚醒のアーキタイプ】文明の衝突トーナメント―決勝戦、その前に!―
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■プロローグ■



 ――パチャカマク文明圏、ルインの街。

 クロニカ・グローリーが攫われる少し前。
「おう、いらっしゃい」
 夏后文明圏の代表者の一人であるジローこと楊 二郎は、敗退後はルインの街でラーメン屋の屋台を開いていた。
 それは準決勝の後、敗北した文明が再び塵と化した後も変わらない。
 彼はシステムによる再生者ではなく、アーキタイプのシステムそのものを守るために配置された、“委員会の記録に存在しない”特異者である。
 彼らの役割は、アーキタイプのシステムを直接叩きに来る者たちを排除すること。
 そのための力として、神のアバターと滅亡者を“創世主”から与えられている。
「へい、お待ち」
 トーナメントに参加している文明のほとんどは一度は滅びを乗り越えたものの、結局最終的には滅んでいる。
 たとえ勝利して“文明の後継者”として認められたところで、はいそうですかと素直に受け止めるとは到底思えない。
 奇しくも勝ち残ったのは、ともに完全な滅亡を免れ、再建を果たした文明であったが。
 三千界のアーカイブたるこの世界の消失は、世界のバックアップが失われることに等しい。
「やーやーご主人。難しい顔してるねー」
「そうか? ま、俺だっていつもちゃらちゃらしてるわけじゃねーよ」
 客としてやってきたTRIAL代表に苦笑した。
(……呑気なものだ)
 ジローは監視者として、文明の一員に紛れ込み、今はパチャカマクに協力している“地球から来た”特異者たちの動向を窺っている。
 本来の役目とシステムからの命令が半分、単純な興味が半分だ。
 彼は文明が生まれては滅びていく様を眺める日々に退屈していた。

 客がいなくなり、店じまいとなったところでシステムから彼に直接指令が下った。
「気は進まねぇが……仕事だったらやるしかねぇな」
 実行した後は、もう直接パチャカマク文明圏の者と関わることはないだろう。それが少しだけ名残惜しい。
「ま、吸い出した記憶を眺めるのも一興か」
 そう呟き、ジローはシステムと繋がるトライポッドに命令を与えた。
 
 ――ワールドホライゾンの特異者、クロニカ・グローリーを確保せよ、と。



■目次■


プロローグ・目次

【1】温泉で入浴&探索1
【1】温泉で入浴&探索2

【2】ケチュアとの特訓1
【2】ケチュアとの特訓2

【3】1.金色の滅亡者
【3】2.強者(つわもの)
【3】3.吸憶器官を破壊せよ

【4】1.囚われのクロニカ
【4】2.魔犬、哮天
【4】3.解放

エピローグ


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