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アンダーグラウンド動乱

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アンダーグラウンド動乱
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■エピローグ■


 ――イーストキャピタル、第3区

 特異者達の活躍により脆苦覆臓は捕らえられ、第3区のアンダーグラウンドにいたモロク派は瓦解した。
 ゴモリー派、ソロモン派も特異者の攻撃によって決して少なくない損害が出た。

「ホーオッホッホッ! 私を捕えたからといっていい気にならないことですね。モロクを召喚できるのは私だけではないのですから。第二第三の脆苦覆臓が現れる事でしょう」

 脆苦覆臓と特異者に倒されたモロク派の魔人は、小松智子によってセフィロト教会へと搬送された。
 彼は去り際、そんな言葉を残していた。
 特異者達が同名の悪魔を複数持つように、モロク派にはモロクを憑依できるものが複数いるのかもしれない。

 智子は駆け付けてくれた特異者1人1人に頭を下げ、感謝の言葉を述べて回った。
 聖騎士としての初陣は散々ではあったが、特異者達の勇姿は彼女の励みになっていた。
 ふと、彼女の視界の隅に、クロリスとソロモン派をまとめていた魔人の青年の姿が映った。

「ソロモン派はこれからどうするの?」
「しばらくはアンダーグラウンドに潜伏しているモロク派の動向を追うよ。俺がセバスチャンさんのようになれるとは思わないけど、彼らと会って改めてセバスチャンさんの志を継ぎたいと思った。脆苦のような奴は1人とは限らない。魔人たちに秩序をもたらすためにもね」

 彼は特異者と出会ったことで、改めてソロモン派の幹部の1人、セバスチャンの志を継ぎたいと決意していた。
 既にソロモン派の魔人たちはアンダーグラウンドに散っていた。

「淘汰されていても仕方なかったけど、駆け付けてくれた聖騎士たちのおかげで、私達は派閥を維持できるくらいは生き残れたわ。悪魔マルファスはゴモリー様をお守りしているから会わせてあげるわ」

 クロリスは、特異者達が自分を倒そうとしたことを特に気にしてはいなかった。

「魔人は、悪魔は倒さなければならない存在なのでしょうか?」
「私は少なくともはそう思わないわ。魔人には魔人の考えや立場があるわ。だから私はもっと魔人と話して、お互いを理解すべきだと思うの」

 智子の口を衝いた疑問に、弓月鼎が応えた。
 クロリスやゴモリー派、ソロモン派の魔人と接して、彼女は魔人の見方が変わっているのを実感していた。
 それは智子も短い時間ではあるが、クロリス達と接して実感していた。

 彼女たちの視線の先には、空に逆さに浮かぶ悪魔の城パンデモニウムがあった。
 そして、サタンとミンナのやり取りが辺りに響いていた。
 智子の持つ通信機にも聖騎士の出動要請の連絡が入ってきている。

「私達を救ってくださらないサタン様に、いえサタンに、私の居場所であるこの世界を壊されてはたまらないもの。それに、脆苦が言っていたように、まだまだモロク派は居るでしょうから、借りを返す意味を込めてその露払いくらいはさせて頂戴」

 かくしてアンダーグラウンドの動乱は、強硬派のモロク派が倒され、穏健派のゴモリー派と秩序派のソロモン派が勝利したことにより、収束を見せたのだった。
 今後、ゴモリー派が魔人とセフィロト教会との架け橋を取り、ソロモン派が魔人たちに秩序をもたらしていくこととなるだろう。
 少なくとも今までのアンダーグラウンドより住みやすくなる未来がそこには待っていた。


【アンダーグラウンド動乱】完

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担当マスターより

▼担当マスター:クリエイティブRPG運営チーム

マスターコメント

『三千界のアバター』運営チームです。
神判の世界セフィロトのスペシャルシナリオ
「アンダーグラウンド動乱」のリアクションをお送りします。

トリガーシナリオは、アクションを投稿しているか、
アクションを投稿していなくても「・アクション投稿しなくても登場を希望」の項目にチェックを入れた場合、基本的にリアクションに登場しています。
基本的にPCは1シーンに登場していますが、シーン分割の関係で数ページに渡って名前がある場合もございますので、リアクションを読み進めてご確認頂ければと思います。

称号やマスターからのコメントがある場合、最終ページ下にお知らせが表示されますので、併せてご確認下さい。
本シナリオに聖騎士アバターで参加し、活動を行われたPCに「セフィロト教会公認の聖騎士」の称号を付与しております。

最後に今回のリアクションを執筆したマスター陣からのコメントをお送りします。

【1】担当:山乃あそ

 この度はシナリオへのご参加ありがとうございます。
 「アンダーグラウンド動乱」【1】パートを担当させていただきました、山乃あそです。
 一番人数の多いパートでしたので、行動に偏りが出ないか心配でしたが、脆苦に向かう方々と魔人魔獣相手をされる方と、丁度いい分担になったと思います。
 今回は脆苦がトラウマを引きずり出すということで……一番大事な部分に触れさせていただくことにとても緊張しましたが、それと同時に、
ああこんな過去がとか、こういう乗り越え方をするのかとか、より深くキャラを理解するきかっけのパートになれていたら嬉しいなと思いました。 
 それでは、またご縁がありましたら幸いです。


【2】担当:やぅ。

『【2】ゴモリー派/ソロモン派に協力する』を担当させて頂きました、やぅ。です。
いつもお世話になっております。あんまり真面目な話をするのは好きでない(苦手)ではありますが、少し。
少数派だと、自分達が間違ってるのか、と思いがちですが。
テストの勉強とは違い、確実なデータの上で判断するならともかく、人としての情があり、未来や他人を思い行動しているのならば、意見の衝突はあれど、どちらが間違ってるという事はないかと。
私利私欲での行動や、人を傷つけるためにつくような嘘。
他人に対し、傷つける事がメインとなってしまっている行動は良くないと思いますが、
相手が傷つくかな、と自分の意見を飲み込み、正しいと思えない行動をするよりも。
ぶつかり合って、自分の納得できる行動をされた方が、自分も相手も納得するかな、と思います。
まぁ、自分の意見が通らない事もありますが、それが間違っている事には繋がらないかと。

とか、言ってみましたが、私は、人に何か言われると間違ってるのかな間違ってるのかなと不安になる優柔不断のA型です。
なので、あまり立派な事は言えませんが、以後も自分(キャラ)の想いを信念を貫き、自分らしく皆がプレイして頂ければな、と思います。
それではまた機会があった時には、よろしくお願いします。


【3】担当:夜光ヤナギ

 この度は【アンダーグラウンド動乱】へのご参加、ありがとうございました。
 色々不慣れな点もございますが、何より楽しんで執筆させていただきました。
 アクションに関して言うならば、今回はちょっと判定の悪くなった人が多いかな……といった印象も。傾向としてはアレコレ手を出しすぎて中途半端という感じもしましたので、もう少しシンプル化するといいのかなーという気がしました。
 もし何かアクションを書く際のアドバイスになれば、幸いです。
 そんなこんなですが、小松智子さんにもお友達が出来たので結果的には良かったかな、と。それでは、また何処かでお会いしましょう。
 今回は本当にありがとうございました。