クリエイティブRPG

理想の未来に死にゆく絆

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理想の未来に死にゆく絆
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 人は実に不思議な生き物で、繋がりある者の助けを不意に察知することがある。
 嫌な予感として感じる者もいれば、体の奥から突き動かされる衝動を覚える者など感覚は様々だ。
 エル・スワンはまさに今、胸騒ぎとしてその危機を感じ取っていた。

「エル、どうした?」

 道の真ん中で突然立ち止まる彼に、ベルナデッタ・シュテットが声をかける。

「ベルナデッタさん、オレちょっと行ってきます」

 エルはトネールに声をかけ、跨がる。ベルナデッタは彼が何かを感じ取ったのだろうと察した。

「私たちは後から追う。早く行くといい」

「エ、エルくん、これをっ!」

 状況を上手く捉えられていないアルス・M・コルネーリは輝神オータスに祈りを捧げ、聖骸の裁杖を小さく振る。

「ありがとうございます。奔るよ、トネール!」

 エルの合図にトネールは駆ける。
 それに続くように、ベルナデッタも走り出した。

「あっ! ちょ、待ってくださーーーーーーーい!!」

 アルスも一歩遅れて駆け出す。

(ベ、ベルさん、足早いです……!)

 その間隔、露店一つ分だが、ベルナデッタはどんどんスピードを上げていく。

「ほらアルス、もっと速度を上げるぞ!」

「ベルさん、もうちょっとゆっくり……!」

「危機にゆっくりなんてない! 急げ!」

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