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【エトワール】第四幕“ゴースト・オブ・エッジ”

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【エトワール】第四幕“ゴースト・オブ・エッジ”
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ACT0:守の段 獣と兵


 劇場と化した島、ペンギンシアターに開幕のブザーが鳴り響く。
 三色の定式幕が開くと、アーチで仕切られた岩がちな海岸に、波がざざーん……と物寂しい音を立てながら打ち寄せていた。

 ぼんやりとしたシーリングライトに照らされ、龍造寺 八玖斗の姿が舞台の上に浮かびあがる。
 うつ伏せになり、波打ち際に倒れ伏した彼は、欧州、あるいはシルクロードの流れをくむ洋装だ。
 それを導入にして、上手のほうから一人の男がやってくる。
 麻の着物を荒く着崩し、いかにも漁師といったいでたちの男は、驚いた様子でそれを見やり……やがて息を確かめると、八玖斗を抱え上げて声をかけながら自分の家へと運び込んでいく。

「戦の真っ最中に流れ着くとは、かわいそうなどざえもんだなあ、まったく」

 ――男の言葉を皮切りに、遠くから音が迫ってくる。
 迫真の音響で観客に届けられるのは、様々な音が混ざった戦の音色であった。

 馬の蹄。鬨の声。ぶつかり合う刃。断末魔とほら貝。
 そして、それらに乗せて歌われるのは、“エトワール”のテーマソングをアレンジしたものであった。

―― 民を率いるものとして 守り戦え 誇り高く ――
―― 民を守るためならば 万難を排し 首を獲れ ――

 舞台を映すフレームであるアーチは、次に平原の様子を切り出した。
 歌に合わせて騎兵と歩兵がぶつかり合い、弓が降り注ぎ、まじないの光が飛び交っている。

「う、うぅ……」

「お、生きてたのか。
 まあ、生きてるほうがつらいかもしれねぇけどな……」

 彩は違えど、これは“エトワール”。
 華やかに、そして複雑に進んでいく物語であると、そう感じさせるワンシーンを経て、舞台は音を立てて駆動し始めたのだった。

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