三千界のアバター

ユグドラシル

【シグトゥーナ】世界喰い 最終話

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【シグトゥーナ】世界喰い 最終話
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 荒野で一人、倒れていたゲヴンは目を覚まし、起き上がった。
 虚無の消えた空を見上げ、目を伏せる。
「竜どもめ。われを置いて行ったか」
 竜達は、土壇場でゲヴンを地上に戻した。
 見届けろという事か。この世界の行く末を。
 世界の終わりまで、ただ一人。





 クヴァシルは、フロージの死骸を前に泣いた。
 ネルトゥスの姿も既に無い。彼は最後にフロージを抱きしめる事もできなかった。
 街が大きな魔力に包まれる。ネルトゥスがヘルタを街ごと封印した影響だ。
 ヘルタとの戦いは、この街を完全に崩壊させてしまった。
 フロージも、重なり合うウルヴヘズナル姉妹の死骸も飲み込み、今いる場所も瓦礫の隙間だ。
 近くにフロージの魔剣が転がっている。拾い上げて握りしめ、クヴァシルはまた泣いた。





 そうして長い年月が経ち、溢れる魔力は地中に飲まれた街をすっかり樹海で覆ってしまった。
 遺されたウルヴヘズナルの多くは、人々に恐れられた末に南の大陸へ渡ったが、僅かな者は後のガムラ・ウプサラに飛ばされたフロージの息子と合流し、また一部の者達はこの地を離れず、ひっそりと神域として守護し続けた。



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