三千界のアバター

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闘え! いたちライダーV3X!!

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闘え! いたちライダーV3X!!
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第1章 クロウ、光の術でスマートにサポート!!
「今晩お暇か? バトルデートでいたちライダーごっことしゃれこもう。たぷたぷ!」


「くそっ、一瞬で本部のありかを知られたとは! こうなったらここを放棄するしかないか?」
 千里眼閑人同盟のリーダーは、暗闇に包まれる地下の本部の司令室の中でモニタに映し出される熱源反応を、着用している赤外線スコープを通してみつめながら、そう洩らした。
 多数の熱源が地中を掘り進んで本部に接近しつつある。
 ブラック・キギョーの強化人間たちである可能性が大だ。
 モグラ男?
 いや、戦闘員である「蟻さん」たちがトンネルを掘っているのか。
 それとも。
 ヒアリ男?
 あの猛毒の?
 いや。まさか。
 リーダーは首をうち振って不安をかき消そうとする。
「いずれそうするしかないでしょう。しかしいまは敵を迎撃して包囲網にほころびをつくり、シャインとリリカを確実に脱出させるようにするべきかと」
 周囲の団員たちはそう助言した。
「うむ。それはそうだろう。しかしあの娘」
 リーダーは、アドリブで勝手な発信をするリリカの顔を想い浮かべて、いまいましげに舌打ちした。
 保護している同盟のことなど、全く気にかけないのがリリカだ。
 哲学を勉強しているというが、そのわりには思慮の浅さが際立つ。
「ところで、シャインはどうしている?」
 リーダーはふと気になって尋ねた。
「それが。我々が止めるのも聞かず、迎撃に向かいました。もうすぐ敵の第1陣が侵入してくると聞いたので。まだ意識が回復したばかりなんですが」
 団員の言葉に、リーダーは目を丸くした。
「いかん。奴らと闘えるとはいえ、彼を保護することこそ、我々のスポンサーの第一の望みなのだ。倒れるようなことがあっては困る」
「とても止められませんよ。あのお化けいたちの力を与えられた男なんですから」
 団員たちも困惑した。
「そういえば、あのいたちは?」
「さあ。オシッコでもしてるんじゃないですか」
 団員たちは肩をすくめた。
 そのとき。
「ケケーン」
 どこかであのいたちの鳴き声がしたように、リーダーは思った。

「オラァ!! 殴り込みだぞんごぉ!! とっととミスター・ピザの遺体を引き渡しやがれぇ」
 どごーん
 同盟本部の地下通路の壁が破壊され、地中を猛スピードで掘り進んできたブラック・キギョーの強化人間たちが次々に姿を現した。
「ブラック・キギョー。あいつと手を組むなんて、どこまで腐った連中だ!」
 一人の青年が、暗闇の通路を歩いて、恐るべき悪の魔人たちに対峙する。
 その顔をみた強化人間たちが、驚愕の叫びをあげる。
「な、なに!? てめぇ生きてるだと!! どういうことだ、どういうことだよコラァ!! んなの聞いてねっつんだよ」
「驚け。お前たちに食わされたピザがひどい味だったから、化けて出てきてやったのさ」
 青年は、ゆっくりと両腕を斜め上に振り上げ、おもむろに交差させて、顔を覆い隠した。
「変身!! ブイブイブイ!!」
 すさまじいエネルギーが青年の中から吹き上がり、闇の中に閃光が弾けた。
「お、おわぁぁ。この光!! な、なぜだ、なぜお前はあのガスを吸いながらそんなに元気なんだ? まさか、まさかお前はぁ」
 強化人間たちは、まばゆさに目を覆って絶叫した。
「俺は、一度死んだ。だが、何があろうと! リリカには指一本触れさせない!! いくぞ」
 コオロギをモチーフにした仮面を被り、全身に装甲を身にまとった戦士の姿に変身した青年シャイン・ゲッターは、強化人間たちに殴りかかっていった。
「い、いたちライダーか!? あれって、トラウマなんだけどよ。け、けど、俺たちだって負けるつもりはないぜ!」
 強化人間たちはみな、かつてトヨス区の地下空洞に姿を現したという伝説の戦士の噂を想い出し、戦慄を禁じえなかった。
「とおっ! はあっ!」
 シャインの拳を受けた強化人間たちは次々に身体を吹っ飛ばされていく。
「す、すげぇ怪力だな。だがよ、有力者である親戚に嫌われたてめえには、もう望みなんて残されてねぇんだよ。しゃあっ」
 ヤマカガシ男が、細長い身体をシャインに巻きつけてきた。
「ナメてんじゃねぇぞ! 俺を毒ヘビじゃないって思ってんなら、最強クラスの特濃毒汁をプレゼントしてやるぜ」
 ヤマカガシ男は鎌首をもたげると、シャインの手首に牙を突き立てようとした。
 そのとき。
「くっくっく。そは、狂えるナッハのごとく!」
 クロウ・クルーナッハの洪笑が、地下通路の闇にとどろきわたった。
 次の瞬間。
 ぴかぴか、ぴきゅ
 闇を切り裂く光の散弾が、ヤマカガシ男の首筋を直撃する。
「うぎゃあ」
 うめいたヤマカガシ男の身体を、シャインが振り払う。
   【チェック】クロウ・クルーナッハ、ヤマカガシ男を倒す。技名「狂える光」
「無理をするな。また毒を喰らいたいか?」
 クロウはシャインの脇に寄り添って囁く。
「誰? 同盟の人?」
「そんなことはどうでもよい。貴様、あのいたちと接触したな? でなければあのガスを吸って生きていられるはずがない」
「経緯はどうあれ、俺は地獄から蘇った。このチャンスは有効に使わせてもらう」
「真理を知らぬ輩は、ときにポジティブだな。だが、あのいたちは十分すぎるほど危険だ。あれこそ、ブラック・キギョーが真に恐れるもの」
 クロウはシャインの手首をさすりながらいった。
「あれについて詳しいのか?」
「いや。だからこそ追っているのだ。覚悟を持ってな」
 シャインの問いに、クロウは首を振って答えた。
「研究には興味がない。闘って道を切り開いてからの話だ。とおっ」
 シャインは地下通路の天井すれすれまで跳躍すると、豪快なキックを強化人間たちに炸裂させた。
「フッ、イキのいいサンプルだ。だが、兄妹が結ばれることはないのだぞ。私を頼り、受け入れるのだ。慰めることもできるぞ」
 クロウは笑って、お尻をくねらせてみせた。
 たぷたぷ
 乳房が揺れ、怪しい色香を闇に振りまく。

次章、ついに要注意人物が登場! クロウを華麗にスルーして向かう先は?
……そして、もう一人の要注意人物が現れる!?
地中でバトル、闇にまみれた戦士たち!!

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