■上機嫌なモーニング
現代のザイトの朝空の下、
「……そろそろか」
ベジィザ南方にある街『フローリアン』を訪れた
ロデス・ロ-デスは、喫茶店『ハワリィ』の前で何やら待ち合わせをしていた。
待つ事少しして、
「おはよう、もしかして待たせたかな」
花音が現れた。
「俺も丁度来たところだ」
ロデスはさらりと返した。女性を待たせるような事はしない主義なので、少し早めに待ち合わせ場所に来た事は言わず。
同時に花音の本日の服装をチェックし、
「そういう姿も新鮮だな、似合っている。特に……」
呼吸をするかの如くとめどめもなく褒めた。いつもは仕事故に真面目なパンツスタイルだが、オフという事で華やかなスカートスタイルに装飾品もつけている。
「あ、ありがとう! ロデスさんもカッコいいよ!」
褒め言葉に照れ混じりに喜び、花音もロデスの男ぶりを褒めた。
挨拶を終え、二人は揃って入店した。
「今日は誘ってくれてありがとう!」
花音は屋外の席に座ると、向かい席のロデスににっこり。ちなみに、今回の調査結果などはホライゾン庁に報告済みである。
「いや、礼はいいさ。むしろ助かったよ」
ロデスは軽快に笑った。
「助かった?」
花音が不思議そうに聞き返した。
「工芸茶に興味はあるんだが、物が花だけに男が一人で注文するのはなかなか(まあ、花繋がりで名前に花が入っているから詳しいかもと思った事もあるが)」
ロデスが理由を明かすと、
「なるほどー、あたしも気になってたんだ! 地球とは違うのかなって」
花音は得心し、誘いを大層喜んだ。
工芸茶を各々注文した後、
「……地球のは飲んだことがあるのか」
ロデスは花音の先程の言葉が気になり問うた。まさかと思いながら。
「えぇ、お気に入りの紅茶専門店があって……紅茶を飲んでると、名前にぴったりだって言われて、苺と花で何だか美味しそうだから」
花音は懐かし気に、地球での生活を語った。
「『美味しそう』より『可愛い』じゃないか? 苺の花も実も可愛いもんだ」
ロデスは、当たり前のように褒めた。
「初めて言われたよ!」
花音は上機嫌に声が弾んだ。
丁度、注文した工芸茶が運ばれて来た。
「この花、ガイアのとは違う。ザイト由来かな?」
花音は、工芸茶に好奇心を発揮させた。
「……どの世界でも美人と飲むお茶は美味しいもんだな」
ロデスは賑やかな花音を眺めながら、女好き冥利に尽きるひとときを楽しんだ。