クリエイティブRPG

ワールドホライゾン

それぞれの世界での夏祭り・8

リアクション公開中!

 124

それぞれの世界での夏祭り・8
リアクション
First Prev  17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27

■夏祭りに全力参加!


「あら、もう夏祭りの時期でしたか……」
 貰ったチラシをまじまじと見ながら、夏の訪れを感じる早乙女 綾乃
「夏祭りといえば盆踊りとか花火とか連想するけど、やっぱり屋台で普段はあまり見ないようなものを探すのも楽しいわよね!」
 チラシを覗き込む白波 桃葉は、脳裏に夏祭り定番の風景を思い描き、ワクワクから笑みがこぼれてしまう。
「どんなお店があるのか楽しみですね。私もご一緒します」
 同じ気持ちである綾乃は、夏祭り参加前と言うのに声が弾んでいる。
「お店と言えば、ピノが一番行きたそうね」
 桃葉は留守番をしているピノ・クリスの事が思い浮かび、口元をくすりと歪めた。
「そうだ、最近ピノに留守番ばかりさせてたからなぁ。今日は皆でピノを楽しませてあげよう。僕たちも屋台を見るのは楽しいし、たまにはいいんじゃないかな」
 藤崎 圭がとんでもなく素敵な案を思いつき、
「そうですね」
「きっと、喜ぶわね」
 綾乃と桃葉は即賛成した。
 という事で、ピノに夏祭りの事を伝え、四人でワールドホライゾンの夏祭りに参加した。

 晴れた夜を演出されたワールドホライゾンの夏祭り会場に到着するやいなや、
「わーい♪ わーい♪ 夏祭り! 夏祭り!」
 桃葉達三人に連れられて来たピノが、軒を連ねる屋台と祭囃子にはしゃぎまくる。
「どんなお店があるのかなぁ?」
 好奇心に爛々とする目で並ぶ屋台を見つめるピノ。
「ふふふ、楽しそうですね」
「誘って大正解だね」
 綾乃と桃葉は、無邪気にはしゃぐピノの反応に微笑まし気な視線を注ぐ。
「今日はなるべくピノに合わせるよ。さぁ、ピノは何処に行きたい?」
 圭は、可愛い妹分に視線を合わせて優しく声を掛けた。
「んーと、あのお店! キラキラできれい!」
 ピノはきょろきょろ屋台を見回した後、びしっと心惹かれた屋台を指し示した。
「りんご飴の屋台ね。まさに屋台でしか買わない食べ物の代表よね」
 桃葉がピノのチョイスセンスに感心していると、
「りんごアメ? キレイでおいしそ~♪」
 ピノは可愛らしくトタトタと屋台に近寄り、
「わぁあ♪」
 並ぶ林檎飴に目をキラキラ。
「どう? りんご飴は気に入った?」
 隣に並んだ綾乃が訊ねると、
「うん! ピノ、食べたーい!」
 ピノはぴょこんと弾み、祭りの熱気と好奇心にやられてか興奮気味な声は大きい。
「じゃぁ、買ってあげるわ☆」
 綾乃ははしゃぐ妹を見るかのような優しい眼差しをピノに投げた後、林檎飴を買って渡した。
「わーいっ、ありがと桃葉ちゃん♪」
 ピノは礼を言って林檎飴を嬉しそうに頬張り、
「キレー、あまーい」
 口内に広がる甘々に虜になってしまう。
「ついでにお留守番の仲間の分も買っとこうかしら。お土産に割と良さそうじゃない?」
「確かに見た目が綺麗でお土産に良いですね」
 桃葉と綾乃は、脳裏に浮かんだ本日留守番の仲間への土産をウキウキと購入する。
「折角だから、僕達も食べよう」
 圭の言葉もあり、ついでに自分達の分も購入する事も忘れなかった。
 購入を終えて林檎飴の屋台を離れて食べ歩きをする中、
「ピノ、次は何処に行く?」
 圭が訊ねると、
「それじゃあ次はね……えっと、あのお店がいいな~」
 ピノはぴょこんと少し離れた屋台を示した。
「次はあの店? クレープが食べたいの?」
 桃葉は屋台を見てから、確認するように聞いた。
「うん! イチゴチョコのクレープ食べたい!」
 ピノは林檎飴を平らげ、声を弾ませ屋台へ駆けて行った。
「屋台じゃなくても食べられるけど、まぁ、いっか☆」
 桃葉は思う事はあれど、ピノの楽し気な様子に何も言わずついて行った。
 そして、クレープを購入し、あっという間に平らげてから、
「あとね、お好みやきも食べるの~」
 ピノはお好み焼きの屋台で足を止めた。
 今度はお好み焼きを買って貰い、
「おいしい~♪」
 もぐもぐと全力で頬張るピノ。
「お好み焼きも美味しそうに食べてるね」
「りんご飴とクレープとお好み焼きと……」
 年上のお友達、お兄ちゃん目線でほのぼのとピノの食欲を見守る桃葉と圭。ちょっぴり、食べるペースが心配ではあるが。
「それから……」
 ピノが次に食べる物を探してきょろりとした時、
「ピノさん……そんなペースで食べては最後まで持ちませんよ? まだまだお時間はありますし、ゆっくり食べましょうね。食べ物によっては持ち帰れるものもありますし……」
 綾乃が心配から、待ったをかけた。
「あ、そうだねぇ。食べすぎちゃったらせっかくのお祭りで動けなくなるもんね!」
 素直なピノは綾乃の心配をちゃんと聞き入れ、食べるのをお休みする事に決めた。
「ピノ、少しお腹の中を消化させるためにも一旦ゲームでもしようよ」
 圭が夏祭りの別の楽しみ方を提案した。何も食べるだけが楽しむ方法ではない。
「うん! あの輪投げやりたーい」
 ピノは軽く周囲を見回し、見つけた輪投げの屋台へ駆け寄った。三人も続いた。

 輪投げの屋台に到着するなり、
「欲しいのあった?」
 圭は景品に目をキラキラさせているピノに訊ねた。
「ネコちゃんのぬいぐるみ!」
 ピノは、1等賞の景品をびしっと示しながら言った。意気込みは十分のようだ。
「うん、やってみなよ」
 圭は料金を支払い、貰った三個の輪をピノに渡した。
「応援しますね」
「頑張って」
 綾乃と桃葉は二人の後ろに控え温かく応援だ。
「みんな、見ててねー」
 輪を受け取ったピノはぶんぶんと手を振って、声援に応えてからいざ挑戦だ。
「それぇえ!」
 一投目、豪快に外れる。
「やぁぁ!!」
 二投目、明後日の方向に飛ぶ。
「ピノ、がんばって(あらら、残念、外れまくっているわ)」
「ピノさん、そこです(あ、惜しい……次こそ……あ、また外れてしまいましたね。やはり着ぐるみの手で投げるのは無理があるのでしょうか……)」
 桃葉と綾乃は精一杯応援するが、胸中では外れ続けるピノの様子にいたたまれない。
「おいちゃんがコツを教えてあげようか?」
 外れぶりに同情した男性店主がピノに声を掛けた。
「おしえてー!」
 ピノは速攻で乗った。それ程までにぬいぐるみが欲しいのだ。
「投げる時は輪っかを……」
 店主は言葉優しく投げ方を教えてくれた。
「わかった! ありがとー!」
 しっかりと投げ方を聞いたピノは店主に礼を言った後、ついに最後の挑戦だ。
「入れー、ペンギンボンバー!!」
 ピノは、必殺技の名を意気込みたっぷりに叫びながら助言通りに輪を投げるが、
「ふみゅ、全然入らないよぉ……あのぬいぐるみほしいのにぃ」
 大いに外れて、連敗を期してしょんぼり。着ぐるみの手では難しかったようだ。
「うーん……なかなか入らないね(あぁ……ピノがしょんぼりしてる……)」
 圭は、落ち込むピノの頭を励まそうとなでなで。
「…………圭くん」
 ピノがちょっぴり悲しそうに圭を見つめる。
「ピノ、取れるか分かんないけど僕もやってみるよ」
 その顔を見た圭は優しい性格故に放っておけず、挑戦者として名乗りを上げた。
「……圭くん」
 ピノが見守る中、圭は一投目を投げた。
「とりゃぁ!」
 輪は美しい弧を描き、吸い込まれるように見事に入った。
「……割とすぐ取れたなぁ」
 あまりのあっさり具合に圭は拍子抜けし、思わず肩を竦めた。
 とにもかくにも、圭は店主から景品の猫のぬいぐるみを貰い、
「ピノ、はい、あげる」
 ピノにあげた。
「わぁああ、ネコさん!」
 受け取ったピノはぎゅっと猫のぬいぐるみを抱き締め、
「圭くん、ありがとー!」
 嬉しそうに圭を見上げて礼を言った。
「どういたしまして(良かった、すごく嬉しそうにしてくれてる)」
 圭は喜ぶ妹分の姿に安堵し、頭をなでなで。
「ピノさんが嬉しそうで安心しました」
「だね。自力ではないけど、喜んでるから良かった」
 後ろで見守っていた綾乃と桃葉も安堵してにっこりだ。
「よし、次に行こうか、ピノ」
 安堵した所で、圭は次の行き先を訊ねた。
「うん、次、あっちー」
 ピノは、あっという間に目についた屋台へ駆けて行った。
「ヨーヨー釣りですか」
「あんなに楽しんで……来て良かったわ」
「結構回れそうだし、これならピノも満足かな?」
 綾乃と桃葉と圭も続いた。可愛い妹分と過ごすひとときを心から愛しみながら。

First Prev  17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27
担当マスターより

▼担当マスター:夜月天音

マスターコメント

 参加者の皆様、大変ありがとうございました。そして、お疲れ様でした。
 お好みの世界で、美味しい物を食べたり風呂巡りをしたり海に繰り出したり夏祭りに参加したりと、暑い夏のひとときを存分に満喫して頂き、大変ありがとうございました。
 ほんの僅かでも楽しんで頂ければ幸いです。

 下記からは情報共有されたザイトの調査内容でありワールドホライゾンの庁舎に報告された内容となります。

===

【ザイトの調査報告・5】



【星霊石粉専門店『グッツエ』の星霊石粉について】
特異者が、店頭品とは質と値が違う予約品を調査用と資料用で二つ予約した。
特異者が『【時翔け】ようこそ、我が新聞社へ!』にて見掛けた陰鬱な面持ちの上流階級の人間女性クレーナ・フルーラに聞き込みを行った。
聞き込みの内容:店頭の品より予約の品の方がいかに優れているか、周囲と自分を比較して生まれる劣等感や贅沢では埋められない虚しさを消してくれる素晴らしいもの。
「もちろんですわ。周囲と自分を比べ生まれる虚しさを……世間で言われる贅沢でそれを埋めようとしましたが埋まらず、ますます情けなくなって……この店の品があれば満たされて安らいで心が幸せに包まれて虚しさが消えるのですわ……効果が切れるまで、ですけど……」(クレーナ曰く)

【飛行船ホテル『フリィディ』について】
(過去)
経営者:50歳の体中に魚の如く鱗を持つ妖人男性のイヴ・レーアン。
経営状況:星霊石粉の大手企業の利用や資金の提供を受けているため、彼らの意に沿わない事をすれば、資金の提供や利用が減る可能性がある。
備考:支配人もいる模様。
特異者の助言により、下記の事を実行する。
・縁のある幻獣への種族変えの星霊石粉の使用の注意喚起。
・幻獣の雇用。
・ホテル独自の演し物を模索。
・新しい名所ができれば、ルートを変更して取り入れる。
結果、現代では、
幻獣への注意喚起により、大手の利用と資金の打ち切りと諸々の社会不安のため、次第に幻獣の従業員は減り、現代では存続してはいるが過去に行っていたサービスの幾つかが利用不可になった。

【ファルク新聞社について】
(過去)
特異者の助言により、重要な記録や証拠は写しを作り、本物はヨウドゥのどこかに避難をさせた(ネーヴィアは星霊石粉関連の企業が多いため)。

(種族変えの星霊石粉について)
記者は取材の中で幻獣になりたい妖人に取材し証言を得ており、記事にした。
取材対象の妖人はすでに企業へ問い合わせ済みで返答は、「妖人と幻獣は似ているようで違う故か、本能が禁忌だと訴えるのか無理だった。幻獣が他の種族になるのも同じだった」というもの。

【匂いの無い魔物について】
(過去)
ホライゾンカムコーダで撮った映像では、ヨウドゥにいた匂いの無い魔物の身体を包むマナの色は、禍々しく不愉快な色ではあるが、匂いのある魔物に比べて多少の明瞭さを持つ。

【『ミモレ』の研究所について】
所在はベジィザのフローリアン郊外。
潜入した特異者は部屋名が記載されていない場にて、研究者が落とした『マナを安定させる新たな方法の開発』の計画書の一部である紙一枚『マナの安定率が高い素材の一覧』を手に入れ持ち帰った。

(過去)
研究する職員達は、被験者の身体への影響を慮ったり、未知の素材により苦戦していたり、目的は違えど方法が同じである事に罪悪感を感じている。
退治者が捕獲した匂いのある魔物を引き取り、様々な方法で徹底的にマナを安定させようと治験を行っている。
研究所で命を落とした匂いのある魔物は布に包み、部屋名が記載されてない場所におさめ、『ヒクセン』に引き渡している。
布に包まれた匂いのある魔物の死体の中には、『【時翔け】ようこそ、我が新聞社へ!』にて捕縛されて企業に生きて引き渡された潰れた左目に刻まれた蝶の焼き印を持つ二組の腕を持つ巨躯な魔物の姿があった。

【持ち帰った証拠と手に入れる予定の証拠】
ホライゾンカムコーダで録画した過去のヨウドゥで退治した匂いの無い魔獣の映像(禍々しく不愉快な色ではあるが、匂いのある魔物に比べて多少の明瞭さを持つ魔物の姿)。
過去の『ミモレ』の研究所で研究員が落とした『マナを安定させる新たな方法の開発』の計画書の一部である紙一枚(『マナの安定率が高い素材の一覧』)。
星霊石粉専門店『グッツエ』にて、店頭の星霊石粉とは質と値が違う予約品を調査用と資料用で特異者が二つ予約した。