第七章 →稼げた、ストリートギャンブル→
「ストレート」
「ツ、ツーペア……」
「はい、これで俺の勝ちですね」
「ぐあー! 負けた!」
前回に引き続き、
アルヤァーガ・アベリアはストリートギャンブルで稼ぎを得ていた。
カジノに入れない、でもギャンブルはしたい。そういう心理を持っている人々に向けてポーカーが出来る賭場を用意し、順調に稼いでいた。
1度に10万を稼げれば、損失で5万減るときもあったりと、なかなか熱い戦いが繰り広げられていた。
(……おっと?)
数人ほどの相手をしたところで、アルヤァーガは前回のポーカーで自分を負かしたイカサマ師が相手になったことに気づく。
彼は前回のループでイカサマをし、その仕組みを見抜けなかったアルヤァーガを見事出し抜いた。その時の事はまだまだ記憶に新しい。
(確かあの時は……)
相手のイカサマはなんだったか? それを思い出しながら、相手の手の動きをしっかりと見張りながら前回同様に入れ替えるアルヤァーガ。
すると相手は山札に手をおいて手札を入れ替えた……と見せかけながらも、捨て札とすれ違いざまに入れ替えるイカサマを行っていた。
(なるほど、そういうイカサマですか。なら……)
アルヤァーガも相手ももう1度、手札を交換。アルヤァーガは相手の手札が何かを捨て札から考えて、そして相手と同じ手法を使い少し強めの手を揃えておいた。
「では、オープン」
お互いの手札を公開すると、相手はフラッシュに対し……アルヤァーガはフルハウス。
揃えづらいフルハウスのほうが役としては強いため、無事アルヤァーガは前回の雪辱を果たすことが出来た。
その後も、順調にイカサマの手を見抜き、時にはその技術を吸収していったアルヤァーガ。
しかしストリートギャンブル故に、本場のカジノほどには稼げなかったため、金運効果も相まって55万の稼ぎとなった。
アルヤァーガの稼ぎ……イカサマの仕組みを吸収し活用したことにより、55万円の稼ぎ。