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ガスベガスの蜃気楼phase1-1

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ガスベガスの蜃気楼phase1-1
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第三章 →大国の玄関口にて→
 一方で、また別の情報を求めてガスベガスの玄関口である港へと集まる者達もいた。
 小さな世界に展開される大国ダムド。そのうちの一つの州にあるガスベガスの、大きな玄関口だ。

「ラムダ州長が殺される……か」
 緩やかに打ち上げる波を眺め、星川 潤也は小さくため息をつく。
 彼が殺されるような理由があるのか。それとも州長だから殺されたのか。その理由は未だにはっきりしない部分が多いため、情報を集める必要がある。
「爆破事件……それが円環現象に関わっているのでしょうけれど……」
 納屋 タヱ子は円環現象には必ず、爆破事件と人のいないオークションには何らかの関わりがあると見て、怪しい人物がいないかどうかをチェックしたいと述べる。
 港町ならば船が多いため、怪しい人物が通るのを待ってみたい、と。
「情勢、評判……それと最近起こった事件などを調べる必要がありそうですね」
「だとしたら、新聞などの出版を当たってみるのもいいかもしれないな。出版物というのは書いた者、編集した者によって情報に偏りが出るモノだからな」
 真毬 雨海が集める情報について一通り纏め、クロウ・クルーナッハは集める媒体を決めて探るのが良いだろうと提案を上げる。
 それならばと、急ぎ4人は港町を走り情報収集を開始。
 町の人々、そして新聞や出版物と言った小さな情報を逃さないようにしっかりと調べていった。


 まず、最初に手に入れた情報はラムダ州長の話だった。
 とは言っても、誰もが皆口々に『良い人』だとか『この都市を纏められるのはラムダ州長しかいない』だとか、そういった話を出してくる。
 だからこそ余計に疑問が生まれてしまう。――何故、彼が殺されるのか。
(別の理由……州長だからこそなのか、それとも……)
 潤也は考える。
 皆が揃って良い人だと告げるラムダ州長が殺されてしまう理由を。
 無限のループを繰り返すこの大都市で、終わらない殺害が繰り返される理由を。
 しかし長く考えたところで話は纏まらず、一度はこの考えを止めるまでに至ってしまった。

 次に手に入れた情報は、この港町に関して。
 ラムダ州長の計らいにより、この港町に停泊する船は緊急避難時は全て業務を止め、避難に協力しなければならない契約があるそうだ。
 これにより緊急時にはダムド大陸の別の州や隣国のオルダランドという国に避難することもできるとのこと。
「結構色んな船がありますね……?」
 雨海が見渡してみれば、港町に停泊している船は大小様々、形も様々なものがあった。
 船員たちによればカジノが所有する船もあれば、民間企業が持つ船も同じように停泊しているのだそうだ。
「これだけの船があったら、管理とかも大変そうだな……」
「そうですね……」
 辺りを見渡す潤也と雨海の目の前を通り過ぎる船員達は、なにやら忙しそうに動いている。
 なにせ今日はブルースフィアのオークションが行われる。故に、客人達を乗せては下ろしてを繰り返し続けているのだろう。
 ただでさえ忙しい中でオークションという状況には、船員達の怒りも少しずつ積もりに積もるもので。
「むむぅ……」
 そんな船員達をタヱ子は見張っているのだが、怪しいと決定づける証拠が無いのもあって少々難航していた。

 クロウはというと、新聞を広げて少々難しそうな表情を見せていた。
 彼女が手に入れた新聞にはブルースフィアのオークション出品についての世間の反応が幾つか書かれていた。
「……そういう考えがあったのか……」
 見出しは各社が付けたであろうタイトルが大々的に書かれており、その中でもひと際目に付いたのは『狙いは経済活性!? その真意や如何に!』というもの。
 内容としては単純なもので、オークションを口実に経済活性を狙うのが目的であり、隣国オルダランドを始めとした国や、世界的な大富豪から金を巻き上げる事ができれば良いと言った情報が記されていた。
「売却が出来ずとも、繋がりが持てればいい……ということか」
 それならば、オルダランド側はどうなのか? そこを重点的に探り始めたクロウは、世論の言葉を見つける。
 ――ダムドに金を流すくらいなら、ブルースフィアなどどこぞへ渡ってしまえ。
 そんな論調が多く見られており、これと合わせるとダムド側もオルダランド側も、ブルースフィアの行方に関しては感心を持っていない様子だ。
「ふむ……」
 これだけでは、まだ情報が少ない。
 クロウは一心不乱に過去の情報をもかき集めながら、精査を続ける。
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