●大奥の入り口にて
ここは大奥の入り口。
大奥の入り口で、英傑達はこう話していました。
「俺はお菓子はすでに作られているようだから、
お花見の料理を作ってみたいと思います」
影野 陽太はそう言うと、
邑垣 舞花はこう言った。
「そうですか、陽太様はお花見の料理を作るのですね」
舞花がそう言うと、
ノーン・スカイフラワーと
空花 凛菜は、それぞれこう言った。
「わたしは、
大奥の正室や側室達に色々なお話をするんだもん!」
「私は
皆さんの目の前で、舞を舞おうと思っています」
ノーンと凛菜がそれぞれそう言うと、陽太はこう言った。
「そうですか。
ノーンと凛菜はちゃんと担当しているんですね」
ところで、と陽太は舞花の方に向かって言った。
「舞花はどんな事をするんですか?」
と、陽太は舞花にこう聞くと、舞花は笑いながらこう言った。
「私は
スキル【茶道】を使って、お茶を点てたい(たてたい)と思っています」
舞花はそう言うと陽太はこう言った。
「そうですか、
3人とも頑張って下さいね。俺も頑張りますから」
陽太は3人を応援すると、大奥の厨房へと向かうのだった…
一方その頃、
アキラ・セイルーンは、
大奥のお花見のお菓子目当てに
アリス・ドロワーズと一緒にやって来た。
だが、
アキラの方はもう1つの野望(?)があった。
「
大奥… それは禁断の園。普段は入れない場所にお邪魔できて、しかも人妻とイチャイチャしながら飲み食いできるだなんてそれなんてパラダイス!」
アキラがそう言うと、アリスは呆れて(あきれて)こう言った。
「アキラ、
あんまり調子に乗ってるト「ディメンションハンマー」で殴るからネ」
アリスがそう言うと、アキラは肩をすくめてこう言った。
「おう! 分かったぜ!! 別に
本当にイチャイチャしたいなんて思ってないんだぜ!!!」
……だが、アキラは心の中ではこう思っていた………
(目下の城下町ですら碌に(ろくに)出かけた事がないのであれば、喋るでかいトリなんて見たこともないだろう。更に「悪食のチョーク」の効果で美声にしておけば、存在の珍妙さも相まってちやほやされること間違いなし!)
アキラが大奥の正室と側室達に対する妄想を繰り広げている頃、
法華津 友恵は雑用係を頑張ろうと決めていた。
なぜなら、
友恵は特異者としての活動が日が浅かったから、大奥の正室と側室達に話すような会話は無かったからである。
だが、友恵はこうも思っていた。
(……和菓子が用意されてるのかあ…… えへへぇ……………)
だが、友恵は慌てて首を振って、その考えを改めた。
「いやいや!
手伝いに行った人にも振舞われるか分からないし! 私の仕事がうまくいかず、なのにお菓子だけねだるのが一番卑しいのだから」
そうして、様々な思惑を秘めて大奥のお花見は始まったのである…