プロローグ
「今日も売り上げはまずますってところだな」
スーパー閉店後、バックヤードで事務処理をしているコリンは預金残高を見てにやりとした。
スーパーの売り上げはたいしたことないものの、ヴィランからの報酬でそれなりに懐が潤っていたからだ。
収支の残高にくわえて振り込まれた金額を見れば自然と頬も緩むというものだ。
「まぁ、これも足がついたら終わりだから気をつけないとな」
積み上げられたグミの在庫はまだまだある。
しかし、ヴィランから言われた「サツが動いている」という情報にコリンは少しだけ胸騒ぎを覚えていた。