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魔獣大量発生地区と隠された秘密

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魔獣大量発生地区と隠された秘密
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第4章『VSミノタウロス』

 指揮役であるガブリエラにGun Nut(名和 長喜)が問いかける。

「リーダーは貴女だ。生け捕りにしろと命じられればそう尽力するし、生死を問わないのなら躊躇なく急所を撃ち抜く」
「生け捕りで頼む。聞き出せなくても彼らに投与された薬について分かるかもしれない。それに、どれだけ被害を出しても彼らもまた被害者である可能性があるからだ」

 ガブリエラの返答に頷くと、Gun Nutはライカンスロープの方へと向かっていった。
 ミノタウロス型の標的が壁をものともせず突き進む間に、彼は入り口や窓枠を『設置用サーチライト』で照らす。
 突然の眩しさに敵の進行方向は内側に寄っていった。外へ脱出しないことを確認すると、彼自身も建物内に入っていく。
 ガードマンである職能を生かし、見えないところを走るミノタウロスの殺気を感知した。
 壁を隔てた先にいることを知ると、『栄光の小瓶』を隙間から投げ入れる。
 光りと音が弾けると同時に『DG-4マークスマン』で空気の弾を撃っていった。
 殺傷能力はないが、怒ったミノタウロスはGun Nutに向かって突進してくる。
 彼は咄嗟に服を脱ぎ、それを囮に死角へまわった。敵が囮の裏にある壁に激突している間に、距離をとり態勢を立て直した。

 一方、ブリガディア(黄泉ヶ丘 蔵人)は気配を悟られないように静かにミノタウロスの様子を窺っていた。

「身元不明のライカンスロープ・・・・・・か」

 視線の先にいる敵は建物の崩壊も恐れることなく、次々と激突していく。

「理性がないとのことだが、それが生来のものなのか、後天的に失ったものなのか……後者であるならば、どうにか治療を受けてもらいたいところだな」

 しかし、見た目から分かる通りミノタウロスはパワータイプだった。

「ファントムシーフである俺が正面からやり合うというのはあまりにも無謀だ。ここはガブリエラや他のエージェントたちが戦いやすいよう、影から敵に隙を作ることに徹しよう」

 彼は『【眷属】コウモリ』を飛ばし、別の物陰まで移動させる。
 そして、いくつかの視界から敵を窺い、冷静に状況を把握していった。

「破壊衝動が抑えられないのか、まだ被害がないものに向かってるな」

 ブリガディアは比較的傷のない壁まで影に隠れながら移動する。案の定、ミノタウロスの方もこちらへ角を向け走ってきていた。
 すると、別世界の力で働きかけ、敵に壁の幻を見せる。
 ブリガディアがいる壁よりも綺麗なものを見つけたミノタウロスはそちらへ方向転換し、突っ込んでいった。
 危険地区内の建物を問答無用で壁を破壊し突き進むミノタウロス型のライカンスロープ。その姿に驚きの声を上げる者がいた。

「あのライカンスロープ、完全に理性をぶっ飛んでるようですわね。これ以上の被害を出さないためにも、少し手荒いやり方で大人しくして頂きますわ!」

 ターゲットを見つけスティーブン(松永 焔子)は追いかけていた。
 その隣をガブリエラも遅れることなく走ってくる。

「ライカンハンターさんのお手並みも拝見ですね」

 スティーブンはミノタウロスが目に入りそうな位置まで来た。

「牛さんこちら、手の鳴る方に、ですわ!」

 彼女が挑発すると、鼻息荒くこちらに進路を変える。緩急をつけながら逃げ、直前で闘牛のように身体を翻した。
 ミノタウロスは壁に激突するが、止まる様子はまだ見られない。
 今度は背後に回り、スティーブンは『ショットアンブレラ』で狙いを定める。そして、次々と弾を撃っていった。
 その巨体には弾そのものの威力は薄い。だが、弾の効果で魔素をかき乱し、敵は意識がぶれたことによりふらつく。
 その間に彼女は自分の服を使い、それを囮に死角へ回り込んだ。
 ミノタウロスがその囮へ突っ込んでいる間に武器に『ショットアシストユニット』を装着すると、再び『ショットアンブレラ』で攻撃する。連射性能が上がり、敵に徐々にダメージを与えていった。

「自我が戻るかは怪しいですが、投薬された薬の成分を抽出できるかもしれません。生け捕りにしたいですね」

 突き進んでいくミノタウロスを飛少年(迅雷 敦也)と幼狼(夢風 小ノ葉)は追いかけていた。

「今日の仕事はあのミノタウロス型のライカンスロープの始末?」
「これ以上被害者が現れる前にライカンスロープを倒さなねーとな! 薬盛られてるってことはライカンスロープだって苦しいだろ・・・・・・今楽にしてやる・・・・・・」
「かしこまりました御主人様っと」

 2人の目の前ではミノタウロスが次々と壁に大きな穴を開けていく。その様子に飛少年の顔が引きつった。

「・・・・・・奴の突進は厄介そうだな・・・・・・図体がでかいからただ殴られるだけでも相当痛そうだだぜ」

 飛少年は自分に似せた囮をミノタウロスの前に横切らせる。
 当然ミノタウロスも追いかけ、その間に『アンカーショット』を天井に向けて撃った。
 そして、助走をつけて壁を走ると、勢いのままに飛び回る。
 エージェントリーダーであるガブリエラは鋭い目つき標的であるミノタウロスを見た。
 その姿にナインテール(ルルティーナ・アウスレーゼ)は思わず仲間の後ろに隠れてしまう。

「お姉ちゃん、わたし、あの人苦手ですぅ・・・・・・」

 震えながらもバイナリアの伝承や伝説を頼り、敵を探した。幼狼も脇目も振らず進むガブリエラを見ていた。

「ガブリエラさんはライカンスロープだったらみんな嫌いなのかなぁ? ボクみたいなイイライカンスロープもいるのにねー?!」

 その間に幼狼は『アイアンワイヤー』を振り回し、死角から急所に打ち込んでいく。

「というかあんな人に負けたくないよねー・・・・・・あんな人より多く攻撃できるよう、ヒュッとビシッときめるよー」

 ミノタウロスの前を飛少年が横切れば、敵も負けじと突っ込んできた。しかし、羽のように軽やかに回避してみせた。

「図体だけでかいヤローの攻撃なんぞあたんねーぞだぜ!」

 飛少年は袖から『マジックナンバー52』を飛ばし、ミノタウロスへ攻撃する。
 投げつけたカードには『【銀弾】エルマーク』を塗っており、当たれば当たるほど動きが鈍くなっていった。

「銀の弾効きにくいなら遠慮は不要ってな!」

 ミノタウロスは幼狼に気づくと、こちらに向かって走り出す。
 彼女は咄嗟に直前で回避すると、筋力強化剤を自らに打ち敵の顔面を掴んだ。

「さぁ、勝負だよ!」

 そして、地面にねじ込むように下へ頭を押し付けようとする。さらに、そこへ素早い蹴りを4発食らわせた。
 ミノタウロスが地面に伏した一瞬、その視線が自分の足元へ向かっていた気がした。

「アタタタター! ・・・・・・って今パンツ見た?! ・・・・・・この変態!」

 幼狼は顔を赤くしてミノタウロスの頭にもう1発蹴りを入れた。
 すると、何に興奮したのか不明だがミノタウロスは起き上がり鼻息荒く走り出した。
 危険地区内に岩を砕くような音が反響し、それは彼女らに接近する。

「牛に蜥蜴のライカンスロープ・・・・・・これは牛さんの突進でしょうか。だとすると、とても厄介ですね」

 吸血怪盗Cとナインテールが共有しながら進んでいると、その破壊音はどんどん大きくなっていった。
 聞こえる方向を見た瞬間ミノタウロスが現れた。敵はナインテールを見ると、鼻息を荒げ雄叫びを上げた。

「何やら興奮してます・・・・・・? あ、ナイトメアドレスの影響です?」

 彼女の『ナイトメアドレス』が動きや風ではためき、ミノタウロスはそれに興奮しているようだった。
 さっそく彼女にめがけて突進しようとしてくる。ナインテールはすぐに身を躱し、背後から『ダガーナイフ』を突き立てた。
 しかし、刺さりはするものの浅い位置で止まってしまう。

「わふっ! 肉質固っ! 筋肉の鎧です? しまっ・・・・・・!」

 彼女が驚いている間に何かが彼女にぶつかり吹き飛ばされた。

「尻尾!? わふ~~~っ!!」

 勢いのままに壁に激突し、そのまま地面に倒れる。

「あ痛たた・・・・・・わたしもライカンスロープじゃなければ危なかったで・・・・・・うん? 血・・・・・・?」

 ナインテールは思わず頭から流れてくる血を舐めた。
 すると、ライカンスロープとしての血が呼び起こされ、身体が変化しはじめる。

「ふふ・・・・・・うふふふ・・・・・・赤い、あかぁい、血・・・・・・アハハハッ!」

 そこには裂けそうなほどニンマリと笑う九尾の獣人が立っていた。

「久しく忘れてましたぁ、この感覚♪・・・・・・ぶっ殺しますっ♪ ガアアアアッ!」

 そして、ためらいなくミノタウロスの背中に突撃する。

「っりゃああっ! 頭から潰すっ! ヘルホイールッ!」

 ミノタウロスの頭を掴むと、『ブラッドネイル』の鋭い爪が食い込んでいった。
 その爪にはマヒ毒が仕込まれ、敵の抵抗力が弱っていく。その瞬間、ナインテールは力任せに叩き付けた。

 頭を掴んで力任せに地面に叩きつけた後、ブラッドネイルでマヒ毒を流し込む。

「アハハハッ! 痛いですかぁ?って、もう聞こえていませんか・・・・・・残念♪・・・・・・ふぅ」

 戦い終わったと理解したのか身体は元の姿に戻っていった。

「何だかよく解りませんけど、気分はスッキリしましたっ♪」

 周囲を見回しながら彼女はパタパタと尻尾を動かした。その少し奥ではガブリエラが一部始終を見ていた。
 興味津々の彼女の手には一眼レフカメラが握られていた。
 暴走したライカンスロープを拘束し終えると、ガブリエラが幼狼へ近づいてくる。

「さっきの戦いぶりを見せてもらった。君もライカンスロープなのか」
「どうよ? ボクみたいなライカンスロープもいるんだからね」

 警戒しつつも胸を張り、自慢げに言った。すると、ガブリエラは手を伸ばしてくる。

「それは他のエージェントたちを見れば分かる。それよりも君の『耳』はどうなっているんだ?」

 そう首を傾げながら触れたのは、幼狼の頭についている『耳』だった。
 突然の感触に耳がビクッと動くが、マッサージに近い手つきになんだが眠くなってくる。
 彼女の目が虚ろになっていると、飛少年が『アンカーショット』を使って降りてきた。

「ミノタウロスの様子はどうだ、って何してんだ?」

 彼が覗き込もうとすると、ガブリエラはすぐに手を離した。

「いや、ケガがないか様子を見ていただけだ。気にするな」

 ガブリエラが敵のライカンスロープを確認するために彼らから離れていった。
 そこには状況が飲み込めず、首を傾げる2人がいた。



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担当マスターより

▼担当マスター:イヴェール

マスターコメント

この度は本シナリオにご参加していただき誠にありがとうございます。
シナリオガイド・リアクションを担当させていただきましたイヴェールです。

久しぶりに現在進行中の世界でシナリオガイドやリアクションを書かせていただきました。
裏の世界で戦ったり調査したりできるのが醍醐味の世界ですが、それらを通し秘密へと近づくことはできましたでしょうか。

エージェントたちのおかげで魔獣を対処でき、医者を捕らえたり住民を保護したりすることもできました。
また、ガブリエラ・アンダーソンの異常な執着の正体というか片鱗が見えたのではないでしょうか。
まだ残っている秘密や新たに生まれた謎があるので、ぜひ調査や戦闘を通じ探っていただけると幸いです。

次回も楽しんでいただけるようなシナリオ・リアクションを書いていきますので、
よろしければ、参加していただけると幸いです。


では、また!